栄養たっぷりの漢方スープとヨモギの麺で夏ばて防止!!
アンニョンハセヨ、プサンナビです。韓国の夏の食べ物と言えば「冷麺」を思い浮かべる方が多いのでは。でも、釜山にやってきて「冷麺」だけを食べて満足してはいけません、さらなる釜山通を目指すには、「冷麺」に匹敵する夏の料理、釜山名物「ミルミョン」を食べなければだめです。このミルミョン、釜山名物だけあって、たくさんのお店があるのですが、今日ご紹介するミルミョン屋さんは、そのミルミョンの麺によもぎの汁を練りこんだ「よもぎミルミョン」の専門店「伝統よもぎミルミョン」さんです。その独特な麺だけではなく、スープにもすごい材料が使われてるんですよ!!
お店は住宅街の中 目を凝らして探しましょう
お店があるのは釜山大学前。大学前には食堂街がたくさんあるのですが、「伝統よもぎミルミョン」があるのは、住宅街の一角。ぼーっとしてたら探せない、そのマニアックさがさらに期待を高ぶらせます。
普通の住宅を改造して作ったお店はいたってシンプルなつくり。社長さんと、奥さん、そして息子さんが切り盛りする完全な家族経営で成り立っています。
ヨモギエキスがたっぷりの麺
店名でもしっかりとアピールされているヨモギ、搾り出された「ヨモギ汁」を小麦粉の麺に練りこんで、しっかり捏ねて作られます。ヨモギは消化を助け、胃腸病にも効果があると言われているので、お腹に負担もかかりません。
スープが韓方薬!!
お店の看板でもある「ヨモギ」から、その座を奪い取ってしまいかねないほどすごい力を持っているのがこちらのスープ。冷麺やミルミョンのスープは普通、牛肉の骨を煮込んで出汁がとられますが、こちらのスープは、豚や牛の骨だけではなく、韓方薬(韓国では中国から伝わった漢方を、独自にアレンジを加えて発展させてきたため、韓方と呼びます)に使われる薬草までも一緒に煮込み出汁をとっているのです。豚と牛の骨を入れ、さらに、川キュウ(センキュウ)、当帰(トウキ)、枸妃(クコ)黄耆(オウギ)、葛、桂皮、甘草などの薬草、そして、玉ねぎ、ニンニク、生姜を入れて10日ほど煮詰めて出来上がり。こちらがそのスープ。透明感のあるこのスープに栄養がぎっしり詰まっているのです。薬草の苦さは?と思われるかもしれませんが、そんなことはまったくありません。これはどうやら相性の良い薬草のみを組み合わせて使うことに理由があるようです。また、薬草が牛・豚のニオイも消してくれるでの、きわだったクセもありません。味のほうも甘い、辛いという単純なものではなく、辛くもありつつ深みもあり、さっぱりとした、そして、栄養価の非常に高いスープが作り出されています。おいしくて、涼しい食べ物、これこそ夏バテ防止料理!!
学生街だからこその低価格
普通の食堂で食べる一般的なミルミョンのお値段は大体3,000~4,500ウォン。「伝統よもぎミルミョン」は材料に漢方薬材とよもぎを使っているだけに、その材料費と手間のかかりよう、栄養性を考えるときっと高いはずだと思うかもしれませんが、学生街にあるだけに値段はとっても押さえ気味。「よもぎミルミョン」が3,000ウォン、そしてコチュジャンで和えた「ビビンミルミョン」が3,500ウォンと気軽に食べられるお値段です。
※価格は取材時のものです。
夏になると暑すぎて食欲がなくなると言う方に、暑さに弱く参ってますという方にはぜひオススメしたい食べ物です。韓国の方は栄養たっぷりで、体に良い料理を「身体を補う薬」として、「補薬(ポヤク)」と言いますが、皆さんもこのよもぎ麺と韓方スープで、おいしさ楽しみながら「体を補う」のはいかがでしょうか?以上、プサンナビがお伝えしました。