日本のワンタンをルーツにして誕生した釜山式「ワンタン」の老舗
アンニョンハセヨ、プサンナビです。日本でも気軽に食べられているワンタン。元々は、中国で生まれた物ですが、日本人の口に合うようにアレンジされ、現在は、ラーメン屋さんでもカップラーメンでも手軽に食べられるものとして、定着していますよね!そのワンタンが、釜山でも食べられるんです!!ご存知でしたか?釜山市内でもかなりの老舗店として歴史がある、ワンタン店「18番ワンタン」さんは、釜山市内でワンタンを食べられるのはココだけ~!と言われているとても珍しいお店。そして、このワンタンは日本にルーツがあるというウワサなんです!ということで、早速お店にお邪魔してきましたぁ~。
1947年から続く老舗のワンタン屋
世代を超えてお店が続くことが難しい韓国で2代目というこちらのお店は、開業から約60年という老舗中の老舗。釜山でここだけしかワンタンが食べれないという貴重なお店だけに、遠いとこからわざわざワンタンを食べにきたりもするほど。その珍しさから、テレビ、新聞などにも紹介され、釜山に行ったら食べてみよう!という名物的な食べ物として知られているんです。現在は、開業時の場所ではなく、屋台で賑わうPIFF広場の一角にお店があり、60年も続く老舗という貫禄は感じられない店にはなっているものの、随時お客さんで賑わっています。
日本から伝わったワンタン
18番ワンタンの歴史を紐解いてみると、やはりルーツは日本にありました。というのも、こちらの先代は戦争などの影響で韓国で働き口を見つけるのが困難になり、16歳の時に日本に渡られたそうです。その後、本国に引き上げて、何か仕事をと考えたのがワンタンのお店。日本生活の中で手軽で美味しく食べられるワンタンが気に入り、何とか韓国で実現できないものかと、味の記憶を頼りに思考錯誤を繰り返して開いたのが2坪ばかりの小さなお店。今では、韓国人だけでなく、日本からもこの味を求めてわざわざ食べにきてくれるほどの有名店となり、これからも3代目、4代目と味を守り抜いていきたい、ということでした。
ワンタンの皮の秘密
店内に入ってみると、レジの脇でワンタンに具を詰めている光景を時間帯によっては、見ることが出来ます。熟練した手つきで、一つ、二つ、三つと一瞬のうちに包んでいく手さばきは、圧巻!いつの間にか、テーブルはワンタンの山でいっぱい。ワンタンの中身は雌豚肉のミンチと野菜を細かく切ったものを混ぜ合わせ、3mmの薄さにしたワンタンの皮へ包みます。3mmの厚さへこだわる理由は、スープに入れたときに、中身がうっすらと見える厚さ、そして口の中へ運んだときに、噛まずとも自然にとろけるようにと研究された3mmなんだそうです。
ワンタンのスープの秘密
日本では、ワンタンと言うと一般的に中華ダシを使ったスープを連想しますが、こちらでは、海の街釜山らしく、ダシのベースはイワシを使っているんです。イワシのほかにも昆布、タマネギ、人参などを加え、5時間煮込んだものがスープとして使用されているんだそうです。注文して出てきたワンタンスープは、磯の香りがし、飲んでみてもすっきり喉越しの良い、上品な味に仕上がっています。
<ワンタン・4,000ウォン>
こちら18番ワンタンの元祖メニュー。ワンタンがたっぷり入っている18番ワンタンの味をお楽しみください。
<ワンタン+麺・4,000ウォン>
ワンタンに生麺が加わったメニュー。口の中でふわっととろけるワンタンにも注目ですが、日本のラーメンの麺に似た麺も韓国では珍しく、必見です!!
<セット2・ワンタン+ソゴギトッパッ(牛肉のどんぶり)・6,000ウォン>
ご飯を食べないと食事した気がしないと言う方へご飯つきのセットメニューがオススメです。ご飯の方は、少しピリッと香辛料が効いています。
いかがでしたか?釜山ならではのイワシのダシで取られたスープに絡んだワンタンを釜山で味わってみてはいかがでしょう?また、旅行者の方だけでなく、釜山に住んでいらっしゃる日本人の方も、懐かしいワンタンオススメです。以上、プサンナビがお伝えしました。