おばちゃんが焼いてくれるホルモンの味を穴場通りで!
アンニョンハセヨ、プサンナビです。みなさんヤコプチャンはご存じでしょう? すでにナビのベストフードシリーズでも紹介されているほか、オマッチッ、寶花亭、古風などの名店も紹介しているので、その魅力はちゃんと伝わっているはず。でも、努めて言えることは、名店のヤンゴプチャンはた、高い! ちょっと観光に来て食べるのならいいのですが、ナビのように釜山で住んでいると、カルビと価格帯が等しいヤンコプチャンはそうそう食べられるものではありません。
でーも、ナビはしっかりと2週間に1回はヤンコプチャンを食べているのです。どうして庶民派のナビがそんなに食べられるのかって?
ははは…。あるんです庶民派は庶民派なりに穴場を作っておくものなんですよ。というわけで、あんまり教えたくないけど、今回はナビ御用達の穴場スポット、チャガルチのヤンコプチャン通りを紹介しちゃいます。
チャガルチ市場の目と鼻の先
チャガルチ市場といえば釜山の代表的スポット。有名観光地に穴場があるというのも眉唾な話ですが、南浦洞の大通りに沿って平行している海側の路地がチャガルチのヤンコプチャン通りです。路地の長さは約350m。お店は、通りの西側にあたる農協農水産物百貨店の裏一帯に約10店舗、そして東側にも10軒近くのお店が並んでいます。
この場所でヤンコプチャンが食べ始められたのは朝鮮戦争が休戦状態に入った半世紀ほど前から。日本の食肉加工場で働いていた人が釜山に引き上げてきて、この場所でお店を始めたのがその元祖になったといわれています。日本人が捨てていたホルモンを、美味しく食べていたのがヒントになっていたというわけですね。その後、1軒、また1軒と増えて、今では韓国内でも知る人ぞ知る名所になりました。
でも、韓国内では有名になりつつあるも日本人にはまだまだ穴場的存在。観光客がこの通りに行くケースはガイドさんに連れられて行く場合がほとんどだそうです。お店の看板が大抵の場合、ハングルのみの表記であること、そして釜山市がこの通りを観光スポットとしてプッシュしていないということが、未だにこの通りを穴場にしている理由なのかもしれません。
店の中にまたお店
ヤンコプチャン通りにあるお店は、独立したお店として営業している所が少なく、同じお店の中に何人ものおばちゃんが店舗を構えています。そのためか、入店するやいなや、いろいろな方向から客引きの声がかかります。客引きに弱い人はちょっと引いてしまうかもしれませんが、基本的な味付けはどのおばちゃんも同じなので、そんなときは直感でおばさんを選びましょう。サービスのいいおばちゃんに当たるかは、本当に運次第といったところです。
塩焼きと味付け焼き
ヤンコプチャンの注文方法は基本的に、塩焼き(ソグムグイ)か味付け焼き(ヤンニョムグイ)の2種類。お店によってはひとりで食べている人もいますが、常連さんではないと難しいでしょう。
注文するとおばちゃんがクーラーから、その日に仕入れる新鮮な内臓(ミノ、丸腸、腎臓など)を取り出して巧みに捌き味付けしてくれます。初心者はニンニクの風味が効いた塩焼きを注文をするのがオススメ。
これでそれぞれ2人分です。
塩焼き(左)
味付け焼き(右)
あとはおばちゃんが焼いてくれるのをじっと待つだけ。ビールを飲んだり、焼酎を飲んだりしながらゆっくりと待ちましょう。ちなみに、ここに訪れる多くの人は、ヤンコプチャンの味だけではなく、屋台のようにおばちゃんとの話を楽しむ場合も多いようです。
釜山名物のヤンコプチャン。名店の味もいいけれど、練炭の上のホルモンを静かにつついてみるのも風情があるのでは。以上、ナビ御用達の穴場を教えてしまって、ちょっと残念な気もするプサンナビがお伝えしました。なお、もう知ってるよっという方はごめんなさい。