景福宮横の小さな市場の中にある、知る人ぞ知るギルムトッポッキのお店!
こんにちは!ソウルナビです。韓国で昔ながらのおやつ的な軽食としてもっともポピュラーといえるトッポッキ。米や小麦粉を原料としたトッ(韓国のお餅)を甘辛~いコチュジャン(唐辛子味噌)ベースのソースで煮たり炒めたりして作るこの料理、みなさんは食べてみたことありますか?!街角の屋台や軽食屋さんの店先など至るところで見かけ、家庭でもよく作られるこのトッポッキはそんな風にどこにでもある身近な食べ物なんですが、中には普通のものとはちょっと違ったものも。今日ご紹介するのもそんなちょっぴり変わりダネ!?知る人ぞ知る小さな市場で有名な、通称「ギルムトッポッキ」とよばれるトッポッキの元祖店「ウォンジョハルモニ・トッポッキ」にご案内しましょう!
◆◆景福宮のお隣り「通仁市場」の中に◆◆
韓国のトンネ(町)ごとに、そしてソウルにもいくつもある小さな在来市場。今日ご紹介する「ウォンジョハルモニ・トッポッキ」は、そんな庶民的な雰囲気漂う市場の一つ「通仁市場(トンインシジャン)」の中にあり。こちらの市場は観光地としても有名なソウル五大王宮の一つ、景福宮(キョンボックン)の近くに位置します。「ウォンジョハルモニ・トッポッキ」はこの通仁市場でお店を始めてから35年以上にもなる老舗。昔からこの辺りでよく作られていたという、他とはちょっと違うトッポッキのお店としては元祖的存在とか。小さな市場の小さなお店ですが、現在では口コミやブログ等で広く知れ渡るようになり、はるばる遠くからウワサのトッポッキを食べに来るお客さんもいるくらいだそうですョ。
◆◆コレが「ギルムトッポッキ」!◆◆
では「他とはちょっと違うトッポッキ」って、一体どんなの!?それがこちら、「ギルムトッポッキ」!「ギルム」とはズバリ「油」のこと、直訳すると「油トッポッキ」ということに。普通、トッポッキを作るときには油を使わないことも多く、そんなに油っぽいものではないんですが、こちらはトッ(餅)をまさに油で炒めてあり確かにちょっと油ギッシュ!?お味は真っ赤なコチュジャン(唐辛子味噌)色のものと、もう一つ白っぽいものが・・・こちらはカンジャン、つまり醤油で味付けした「カンジャントッポッキ」。赤いほうは意外と辛さ控えめで、どちらかというと粉唐辛子の香りが引き立つカンジ。白いほうは、炒めた醤油風味の香ばしい素朴なお味。どちらとも今までに食べたことないような、でも懐かしいような気もするような・・・そんな不思議なトッポッキです。
※上の大きな写真のお皿にのったトッポッキは、赤、白それぞれ1人前。
元祖(ウォンジョ)ハルモニの味
ギルムトッポッキはまずあらかじめ、お店秘伝のヤンニョム(薬味)で味付けされます。注文が出ると、このヤンニョムに和えられた真っ赤なトッ(餅)をお店の前の屋台風テーブルでハルモニ(おばあさん)が油で炒めてくれるんですョ。ところで、写真でお餅を炒めてくださっているおばさんは、お店の名前にもなっているハルモニ(おばあさん)の妹さんとか。この日はハルモニが風邪をひかれてお手伝いに来られたそう。ハルモニはお店の奥で休んでいらっしゃいました・・・。お体に気をつけて、いつまでも美味しいギルムトッポッキを作っていただきたいものですネ^^
トッポッキをいただくのは、テーブルに置かれている爪楊枝で。さてこのトッ(餅)ですが、普通よく見かけるトッポッキのお餅と比べるとすごく細くて小さいの、分かりますか!?韓国のお餅には米で作られる「サルトッ」と、小麦粉が原料になっている「ミルカルトッ」の二種類があるのですが、こちらはミルカルのほう。さらに普通、ミルカルトッはサルトッよりも細長いものなんですが、このトッはその中でもかな~り細いような!?このミニサイズのトッに油がよく絡まっていて、表面が少しカリカリになっている部分もあり、コレが美味しさの秘密にもなっているのかも。また、現在よりも昔の時代に多く使われたこのミルカルトッが一層懐かしいような味をかもし出している、という話も。
赤いほうのギルムトッポッキは真っ赤な見た目ほど辛くないけれど、それでも「お水が欲しい~っ」という時、こちらのお店ではお水の代わりにペットボトルに入った麦茶がいただけます。手作りのお茶って、なんだか嬉しいですよネ。それから、赤いトッポッキをもっと辛くして食べたい!という場合には、炒める時にコチュジャン(唐辛子味噌)を追加してもらうこともできます。ナビが取材中にお客さんとしてやって来た常連のおじさんは「すごく辛く」と注文していました。このすごく辛いバージョンも少し味見させていただいたのですが、確かにかなり辛かった!^^;
ペットボトルのお茶はセルフで
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辛さの素を追加してもっと辛く!
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◆その他にも、こんなメニューがあります!
ギルムトッポッキの他に、チヂミやジョン(魚や肉、野菜などの材料に卵などをつけて焼いたもの)、ピンデトッなんかのメニューも。トッポッキでお腹いっぱいになったナビは食べてみませんでしたが、こちらもとっても美味しそう^^ チヂミやピンデトッは一枚から売られていますが、ジョンは1斤(ハングン、この場合400g)単位とたっぷりの量なので、テイクアウトにするのも良さそうですネ。
いかがでしたか!?実は、油っぽいものが苦手な人も多いという韓国人のあいだでは、そのお味の評価が賛否両論に分かれるとも言われるギルムトッポッキ。油っぽいものが大丈夫なナビ的には、かなりイケていたように思います。お腹いっぱいでも、あと一つ、あと一つ・・・と、どんどんと食べてしまいました~。このちょっと変わったギルムトッポッキ、気になる方は市場ウォッチングもかねてお店を訪ねてみては!?以上、通仁市場からソウルナビがお伝えしました。