大邱(テグ)にある50年以上続くポンメウンタン(フグの辛い鍋)の有名店が2号店としてソウルの江南に登場!
こんにちは!ソウルナビです。韓国では日本よりお手頃価格で気軽にいただけるお店も多いフグ料理。鍋、天ぷら、刺身と韓国でもいろいろな調理法でいただくフグですが、辛くてニンニクのいっぱい入ったスープに入れて煮込むメウンタンなんていう日本では見ない、韓国らしいフグ料理もあります。今日ご紹介するのは、このフグのメウンタンが美味しいと有名な「トゥングルグァン」。こちらはフグのよく獲れる地域、韓国の南東部に位置する慶尚道(キョンサンド)にある大邱(テグ)というところで50年以上も続くフグのメウンタンの老舗が、今年(2009年)の6月にソウルへ進出してできたお店!ソウルにある他のフグ専門店とはちょっと違った独特のメウンタンで、オフィス街でもあるお店周辺のサラリーマンたちに早くも人気とか。さっそく、おうかがいしてみましょう~!
◆◆◆江南駅から徒歩2分!◆◆◆
「トゥングルグァン」は江南(漢江の南側)地域の中心地、地下鉄2号線カンナム駅のすぐ近くに。飲食店の多いこの辺りですが、オフィスもいっぱい集まるこの辺り。お昼時にはランチに、そして夕食時には仕事の後の一杯をやりにサラリーマンたちが行くお店が主流で、まさにサラリーマン御用達エリアでもあります。そんな江南駅界隈から駅近くの路地に入るとすぐにあるのが、こちらのお店!真ん丸いフグの絵と、「60年伝統」の文字が目印になりそう。
広々、座敷テーブルのみの店内
お店の人にうかがってみたところ、大邱にある本店は1955年創業で50年以上の歴史があるけれど、一方こちらは今年の6月にオープンしてからまだ半年くらいしか経っていないというお店。新しいだけあって店内もピカピカです。テーブルは全てオンドル座敷になっているので、ゆっくり足を伸ばしてくつろげそう~。お店に入ったら靴を脱いで上がってくださいね。ちなみに個室もあります。
■ミルボッのメウンタンお店秘伝のじっくりとったダシスープに豆もやし、ミナリ(韓国のセリ)、それからフグとニンニク、タデギ(唐辛子をベースとした薬味)を入れて煮るフグのメウンタン。フグはミルボッという、日本語ではマフグと呼ばれるものが使われています。トラフグじゃないの?!と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、ミルボッ(マフグ)は日本でもトラフグの代用品とされることもあるくらいの、特に新鮮なものは美味しいフグなんですョ。しかもこちらで使われるのは、冷凍モノではなく産地直送の新鮮なミルボッ!鍋で煮るうちに良いダシが出るだけでなく、生だからこそ味わえる身のプリプリとした食感が楽しめるんです^^ そして、ベースになるスープは韓国の南海岸で獲れる最高級のイリコと、質の良い大量の昆布からとったものだそう。昆布をとにかくたくさん使っているそうで、フグのコラーゲンと合わせてお肌にもとっても良いとか!
◎
えっ、もやしは取り出しちゃうんですか~!?テーブルで火にかけたお鍋がグツグツと沸騰しだしてしばらくすると、お店の方がやってきて、なんと豆もやしだけを取り出し始めた!?ちょっと、ちょっと、豆もやしを一体どーするんですかー!?と、見守っていると・・・ボールで何やら混ぜ混ぜしているよう。よく見たら豆もやしのボールの中には唐辛子などの赤い薬味も入っています。コレは、ちょうどよく火の通った豆もやしを一番美味しいタイミングで食べるためとか。お鍋のダシのよーく染みた豆もやしも美味しいのにな~、などとも思いながらいただいてみると、お鍋のスープの味がほんのりついたシャキシャキ豆もやしに、唐辛子、ニンニク、それからゴマ油の混ざったヤンニョム(薬味)が絡まってウマイ!!いや~、こんな食べ方があったなんて。コレはここだけでしか味わえないかも!?^^
さてさて、あとはもう少し煮て出来上がるのを待ちましょう~。ここでは、韓国のフグの辛い鍋というと入れることの多いお酢と、さらにミナリを加えて、ミナリに火が通ったら完成~!お酢やミナリを入れたり、食べるタイミングを教えてくれたりというのは、全てお店の人がやってくれます。
フグはやっぱり身や皮のプリプリ感がたまりませんっ!そして、お店特製のダシスープにフグのイイお味が染み出したスープは絶品!見た目ほどそんなに辛くはないですョ。ニンニクもいっぱい入っていて、体が温まる~^^
■モドゥムフェさて、こちらのお店にはフグのメウンタンに加えてもう一つの人気メニューが。それがこちらのモドゥムフェ!フェ(刺身)のモドゥム(盛り合わせ)です。これらのお刺身は産地直送で毎日入ってくるものが出されるとか。なので、季節や日によって種類が少しずつ違うそう。ナビが行った時にはハンチ(ヤリイカ)、ムノ(ミズダコ)、ソラ(サザエの仲間)、それからハモの4種類が!特にムノは美味しいと評判らしいですよ。また、韓国でお刺身というとヒラメならヒラメ、タイならタイ、と大皿に一種類だけが盛られていることが多いけれど、いろんな種類の季節のお刺身が少しずついただけるのも嬉しいトコロ!^^ それから、お刺身メニューにはこのモドゥムフェよりも量がたっぷり出てくる「スルアンジュ・フェ」(おつまみ刺身)というのもあるので、多人数ならこちらもよさそう。
※現在このメニューはなくなり、代わりにもう少し量が多い刺身の盛り合わせメニューがあります。<2017.3.9>
これらのお刺身は韓国の辛い唐辛子味噌「コチュジャン」にお酢やその他の味を加えた「チョコチュジャン」(チョジャン)か、ワサビ醤油につけていただきます。チョコチュジャンに付けるのは、なんだかな~、と思われる方も多いかも知れませんが、こちらで出されるチョコチュジャンはお店で作った自慢の一品!ナビも普段は、韓国でもお刺身はどちらかというとチョコチュジャンよりワサビ醤油でいただくことが多いのですが、コレはやっぱり他のお店のとはちょっと違う!?深い甘みが感じられて美味しかったですョ!ぜひ試してみてくださ~い。
■ポッティギム
そして、こちらのお店には他のお店と比べると随分安いお値段でいただけるフグメニューがあるんです。普通、フグの身を韓国式の天ぷらにしたポッティギムは何万ウォンもするものなんですが、こちらでは1万ウォン代(※2009年12月現在。詳しくはメニューページ参照)!じつはこのメニュー、お皿にのって出てくるティギムは全てフグではなく、他にミナリ(韓国のセリ)とタマネギのティギムも入っているんです。でも、量的にはフグがメインだし、「ちょっと食べてみたいけど何万ウォンもするのは、ちょっとな~」という時でも、こんなお値段でいただけるのなら手が出しやすいでしょ!?^^ コレはちょっとしたおつまみにもぴったり!
※現在、ポッティギムのメニューは値上がりし、量も多くなっています。<2017.3.9>
ティギムは少し甘めの醤油ベースのタレにつけていただきます。(そのままでも美味しいのですが。)カリッ、サクッとした衣と、フグ独特の甘いような風味のハーモニーが最高~!!^^