「食堂」らしくないお店でいただく魚の鍋!ジャズを聴きながら、辛~いセンテタン(生鱈の鍋)はいかが?!
こんにちは!ソウルナビです。韓国料理といえばキムチやチゲのように「赤くて辛い!」とイメージされることも多いと思いますが、今日はまさに韓国らしい赤くて辛い鍋料理、センテタンが人気のお店「チャンガアンガ」をご紹介しましょう!センテとは生のスケトウダラのコトで、この魚の入ったピリ辛味のお鍋がセンテタン。どちらかというとちょっと地味な料理でもあり、普通はかなり庶民的なお店のメニューだったりするのですが、こちらはちょっとこだわりのインテリアが特徴的なお店で、店内のBGMにはジャズが流れている!しかもメニューはほぼランチタイムのみ、センテタンだけのメニューが出される専門店!んん?センテタンにジャズ?!と、一見ミスマッチな組み合わせが人気の秘密でもあるお店へ、さっそく行ってみましょう~!^^
◆◆◆忠武路駅から徒歩3分!庶民的な路地にある、ちょっと雰囲気の良いお店!?◆◆◆
場所はソウル中心部の繁華街、明洞(ミョンドン)からすぐお隣りの忠武路(チュンムロ)に。明洞といえば観光でソウルに来る人々にも人気ナンバーワンエリアなので、ここを観光の拠点にする方もたくさんいらっしゃるのでは?!お店は地下鉄4号線ミョンドン(明洞)駅からひと駅、チュンムロ(忠武路)駅から歩いて3分ほどのところにあります。ちょっと頑張れば明洞からも歩いて来られるほど。周辺は明洞とは随分雰囲気の違うオフィス街といった感じの場所で、サラリーマンたちがランチに、仕事後の一杯に利用する食堂が集まっています。どちらかというと飾り気のない庶民的な食堂の多いこの辺りですが、路地に少し入ったところに何だかちょっと個性的な看板が!?魚と人の顔をデザインした、ちょっぴりアートなカンジもするこの看板の目立つお店が「チャンガアンガ」!
2階建てのお店は、1階には厨房とテーブル席、そして2階のほうは座敷席という造り。外から見ても、辺りにある他のお店とは違った雰囲気を感じさせますが、店内もフツーの食堂っぽくない感じが?!特に、2階の座敷はなんと床が畳!店長さんにその理由をおうかがいしてみたところ、「何となく個性的かなと思って」というお答えが。
こちらのお店が「食堂っぽくない」印象を受ける一番大きな理由は、店内にジャズが流れているトコロ!静かで軽快なナンバーが次々とかかり、そのため店内はまったりとした良い~ムード^^ よく見ると、お店の壁にはジャズに関係した絵や写真があちこちに飾られ、テーブルなどのインテリアもちょっとオシャレなものが置かれています。
また、テーブルセッティングにも普通の食堂らしくない(!?)こだわりが。伝統テイストのティッシュカバーにオシャレなお玉、お店オリジナルのランチョンペーパーの上にはきっちりと並べられたテーブルウェア・・・コレは韓定食や高級焼肉店ではない韓国料理の食堂ではかなりめずらしいかも!?この細かいトコロにまで気の配られたお店のインテリアは、2代目になる現在の社長さんが考えたもの。こちらのお店はこの場所にオープンしてから10年足らずですが先代の社長さん、つまり現社長さんのお父さんはここではなく市庁近くの北倉洞(ブッチャンドン)で50年以上ものあいだ食堂をされていたそう。2代目としてお店を受け継ぐ時にこちらに移転してきたあと、ちょっとオシャレな食堂に!社長さんはお店を継ぐ前、映画の美術関係のお仕事をされていたとか。なるほど、だからどことなく個性的でアートな感じがするんですね!お店で流れるジャズも社長さんの趣味で、選曲や音響にもこだわっているそう!
◆◆◆おかずも充実!!かな~り辛いセンテタン!◆◆◆
それでは、お店自慢の人気メニュー、センテタンをご紹介しましょう!センテタンとはセンテ(生のスケトウダラ)の入った辛い鍋のこと。こちらのメニューは基本的にランチタイムのみで、しかもランチタイムに出されるのはこのセンテタンだけ。だからテーブルに座ると自動的に人数分のセンテタンが入ったお鍋が運ばれてきます。注文は二人前からで、社長さん曰く「必ず二人以上で来てくださいね」とのこと。そしてセンテタンには焼き魚をはじめとする家庭的なおかずがズラリとついてきます!
おかずはこちらの6種類。キムチや小鉢など全て社長さんのお母様、つまり先代の社長さんの奥様によって作られた、家庭で一般的に出されるパンチャン(おかず)だそう。野菜を使ったものは季節や材料の仕入れによって日替わりになるそう。器や盛り付けにも気が配られていて、どれも一つ一つ丁寧に作られた手作りの味が^^ また、焼き魚がどどーんと出てくるのがウレシイ~
お鍋はテーブルに置かれたコンロの上で火にかけて、ほどよく火の通ったところでいただきます。かなりの強火で、沸騰してもさらにしばらく煮続けるのが韓国スタイル。ブクブクなってきたからといって、火を弱めたりしないように注意^^ そしてこちらのスープ、見た目が真っ赤っ赤だけど、実はその辛さもかなりのもの。粉唐辛子に加えて、チョンニャンコチュというとっても辛い青唐辛子が入っているからだとか。社長さんの話では、「もともとここまで辛くなかったけど、お客さんの要望ですこしずつ辛くなっていった」とか。そんなかなりピリ辛のスープですが、先代の社長さんの頃からずっと作り続けている、社長さんのお母さん特製の昆布、いりこ、海老、大根などを材料としたダシスープに唐辛子、さらにセンテのダシが合わさり、スッキリとしていながら奥深い味わいに。でも、もし辛さを控えめにして欲しいなー、という時は「トルメッケ へジュセヨ」と言えばOK!
鱈の身で、まず目につくのはボリュームの白子!ぶつ切りのスケトウダラからこぼれ出んばかりの白子が入っています。生のものを使っているので新鮮で、トロトロした食感がグー!
もちろん身のほうも新鮮。もともとかなり身の柔らかい魚ですが、柔らかいながらもプリッとしていて、白身魚のあっさりとした味が楽しめます^^ このセンテは、2人前で1匹分弱入っているそうですョ。
☆ご飯にもビールにも相性◎!!
かな~り辛いセンテタンはビールとの相性もバッチリ!韓国の食堂でお酒というと焼酎が主流だけれど、このスッキリとした辛さには冷たいビールがよく合うような!?また、もちろんご飯にも合います。こちらのご飯はイロイロと穀物の入った雑穀ご飯でヘルシー!
☆食後には・・・
センテタンを満喫したあとにはヌルンジ(おこげ入りスープ)のサービスが。香ばしくって、お腹いっぱいでも知らないうちに食べちゃったりするんですよね~^^ そして、さらに!お店特製のお茶が食後に出されます。これは甘草、なつめ、タングィ(当帰)など何種類かの漢方や薬草で毎朝作っているお茶だそう。魚をいただいた後のお口をさっぱりとさせる効果があるんだそうですョ!
以前は、お店で流れるBGMのジャズはお客さんの年代や雰囲気に合わせ、その都度社長さんが曲を選んでいたそうですが、最近ではお店が忙しくなり週ごとに選曲、編集したものを流しているとか。それでもステキな音楽を聴きながらお食事ができるのってやっぱり良いですよね^^ 少しでもお客さんに楽しい時間を過ごしてもらえるようにと音楽やインテリアにも気を使い、料理の味にもそんな細かい気配りや丁寧さが感じられます。辛いモノが食べたいなー、という時、魚の鍋にしようかな!?という時に、庶民的なお店もいいけれど、味もお店の雰囲気も両方楽しめるこちらのお店に足を運んでみては?!以上、忠武路にある「チャンガアンガ」からソウルナビがお伝えしました~