漢方薬を取り入れた特製醤油を使い、7年以上熟成させた両班のお店の深い味!カンジャンケジャンが代表メニューのお店。
こんにちは!ソウルナビです。大統領官邸である青瓦台や憲法裁判所などがあり、昔から有名な食堂がある北村(プッチョン)エリア。今日はこの北村にある、ソウルでも指折りのカンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)の有名店「クンキワチッ」をご紹介しましょう!カンジャンケジャンといえば主役はもっぱらカニ!ですが、こちらのお店は脇役ともいえる醤油がメイン!醤油が負けず劣らず存在感のあるカンジャンケジャンなんです。清州韓氏の家に代々伝わる秘伝の漢方入り特製醤油で漬けられた、しょっぱすぎず深い味わいカンジャンケジャンが地元で人気のこちら。カンジャンケジャンを頼むとおかずやチゲなどが一緒に出てくる定食スタイルながら、1人前から注文できるのもうれしいポイント! それではさっそくお店に行ってみましょう!
お店は現代美術館の横のキワチッ(瓦屋根の家)
北村といえば朝鮮時代の王宮、景福宮(キョンボックン)の東側に広がり、伝統家屋である韓屋の保存地区として昔ながらの町並みが残るソウルでも見どころの一つ。観光をしながら食事、ショッピングなども楽しむことができ、たくさんの観光客が訪れる人気のスポットです。お店は最寄り駅のアングク(安国)駅からも徒歩10分ほど。現代美術館ソウル館近くのレストランが並ぶ通り沿いにあります。景福宮や国立民俗博物館からも徒歩圏内で、観光の前後にも寄りやすいロケーション^^ 名前の通りキワチプ(瓦屋根の家)の一般家屋を改造した2階建てのこちら。店内は意外と広く、テーブル席、板の間のほか、個室もあります。
醤油が決め手!清州氏の家に代々受け継がれているシカンジャン(種醤油)!
お店の入口には自家製の醤油、コチュジャン(唐辛子味噌)、テンジャン(在来味噌)などのハンアリ(韓国で昔から使われている貯蔵用の壺)がずらりと並んでます。この壺、さりげなく置いてありますが、お店では一品料理はもちろん、毎日お店で作るおかずの味付けにもこの手作りのジャン(醤)を使うなど、ある意味これらの壺はお店の宝物ともいえるもの。特にカンジャンケジャンのおいしさの秘訣はこの自家製醤油にあり!冒頭でもちらっと紹介しましたが、こちらは清州(チョンジュ)韓氏一族の家に代々伝わる秘伝の漢方入りの特製醤油で漬けたカンジャンケジャンがウリ。長い間熟成した醤油はシカンジャン(種醤油)といい、熟成の短い醤油より甘みがあり、ワタリガニの甘みをいっそう引き立ててくれるとか。ちょっと味見をしてみると独特の香りがふわっと口の中に広がり、ご飯にかけて食べてもおいしそう!
お店の看板メニューをチェック!
韓定食や一品料理など、メニューはいろいろありますが、看板メニューはやっぱりカンジャンケジャン!お店にやってくるお客さんの9割以上がこのカンジャンケジャン目当てでやってくるとか。ナビがうかがった日も地元の人からアジア圏の観光客まで、皆さんカンジャンケジャンをほじほじしてました。こちらのカンジャンケジャンはワタリガニ(その時々で多少大きさなど違いあり)と毎日変わる10~12種類のおかず、さらにチゲ(スープ)とごはんが付いて出てくる定食タイプ。カニは1人前で1杯で、主にワタリガニの有名な忠清南道(チュンチョンナムド)瑞山(ソサン)で獲れた蟹を使い、清州韓氏の家に代々伝わる自家製醤油に2~3日漬けてから出しています。カニの生臭さはまったくなく、漢方薬を入れて7年以上熟成させた香り高い醤油に適度に漬かり、しょっぱすぎず、カニの旨みと深い味わいの醤油がマッチし、口の中でとろけます^^
<カンジャンケジャンのおいしい食べ方>
1. そのまま食べる。
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2. 海苔にご飯と一緒に巻いて食べる。
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料理だけでなく器にも手間暇掛けて
お店の料理はおかずを含めほとんどが真鍮の器に盛られて並びます。この真鍮を使うのは、見た目の良さもさることながら、他のどんな食器よりも料理の鮮度を維持するのに最適だから。メインのお料理はもちろん、お店で直接つくったおかずまで、ゆっくり食べても最後までおいしくいただける、というワケなんです。ただ真鍮はお手入れがとても大変で、放っておくと変色してしまうため、数百個の器やお皿をスタッフが定期的に磨かないといけないとか。このあたりに料理をおいしくいただいてもらうために惜しみない努力を重ねているお店の姿勢が伺えます。また、お店で使う真鍮の食器も聞慶(ムンギョン)にある鍮器村の工房にオーダーしたものだけ使っているこだわりも。
1人前からオーダー可能!
一品料理はカンジャンケジャンのほか、ポッサム(ゆで豚肉のスライス)、カルビチム(牛カルビ肉の味付け煮)、メロ焼き、三合(ゆで豚肉のスライス、発酵させたホンオ、キムチの盛り合わせ)、きのことエゴマのスープなどがあり、これら一品料理を色々と味見できる韓定食(コース料理)もあります。韓定食だけは2人前からのオーダーになりますが、そのほかのメニューはカンジャンケジャンもふくめ1人前からオーダーができます。だから1人で訪れてゆっくり味わってもいいし、数人で訪れてカンジャンケジャンとカルビチムなど違うものをいろいろ頼み、シェアしながらいただくこともできます。ちなみに一品料理でカンジャンケジャンに続く人気メニューはカルビチムなんだそう。大人数で訪れたらいろんなメニューを是非頼んでみてくださいね!
いかがでしたか?カンジャンケジャンといえば、いまやソウル旅行の必食メニューの一つ!ソウル市内にいくつかお店がありますが、こちらは食材や調味料、器にまでこだわった高級店といえそう。といっても雰囲気はまったく堅苦しくなく、韓国の伝統家屋である韓屋でゆっくりと韓国料理を味わうのにぴったり!また観光スポットの北村にあるというロケーションも重要なポイント^^ 北村や三清洞をぶらぶらしたいときは、こちらもレストランの候補リストにアップ!ランチやディナーにカンジャンケジャンをはじめ韓国料理がいろいろと堪能してくださいね!以上、「クンキワチッ」からソウルナビがお伝えしました!