外国人をマッコリにはまらせる店!知る人ぞ知る、話題の隠れ家マッコリバー
こんにちは、ソウルナビです!最近、日本でもすっかりメジャーな存在となった韓国の伝統酒マッコリ。ナビでもいままでに多くのマッコリバーをご紹介していますが、今日ご紹介するマッコリバーは、オープンして1年半(2010年4月オープン)と、比較的新しいお店。にもかかわらず、すでに口コミやブログで大人気の店なんです。店の名前は「タモトリ」。オーナーが自ら選び、納得したマッコリのみを置いているため、他では飲めない珍しいマッコリがある日も。また緑莎坪(ノクサピョン)という場所柄、外国人も多く、ここでマッコリを飲んでマッコリにはまってしまう外国人も多いそう。今では地元の韓国人はもちろん、外国人の常連客も多く、さらには観光客までもが訪れるほど。そんな「タモトリ」がずーーーっと気になっていたナビ、ついに行ってまいりました!さっそくご紹介しましょう!
場所は米軍基地のそば、解放村!
最寄り駅は地下鉄6号線でイテウォンから1つ目にあるノクサピョン(緑莎坪)駅。2番出口を出ると、右は大通り、左は塀、という道が続きます。ソウルのど真ん中、だけど塀の向こうは米軍基地という不思議な場所。塀沿いにしばらく歩いて行くと、なぜか韓国の壷=ハンアリが並んでいます。そう大して広くもない道路ですが、この通りが最近、梨泰院(イテウォン)から続く緑莎坪エリアのちょっとした注目のスポットになっています。「タモトリ」は、この通りを少し上がって行った左側にあります。この辺りのお店は基本的に小さめなので、うっかり通り過ぎないよう、看板のハングル「ㅎ」を目印に行きましょう!
ちなみにお店がある場所は解放村(ヘバンチョン)と呼ばれています。解放村?何でそんな名前なの?と思った方も多いのではないでしょうか^^解放村とは竜山(ヨンサン)2洞の大部分と竜山1洞の一部を含むエリアの通称で、竜山高等学校の西側、南山タワーの南側の麓下にある古い住宅街です。1945年の解放後、北の故郷に帰れなくなった人たちが定着し、この場所が解放村と呼ばれるようになりました。その後、米軍の駐留により外国人居住者が増え、ここ数年で外国人経営の飲食店などが次々とオープンし、週末は外国人で賑わう街になっています。
塀沿いにたくさんの積み重ねられたハンアリ
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落ち着いたダークブラウンの店構え
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ゆっくりマッコリを味わえそう
緑莎坪駅から歩くこと約10分。やってきました!「タモトリ・・・ヒゥ」?いえいえ、「다모토리 ㅎ」 の気になる読み方は「タモトリ」。ヒゥと読む必要はなく、ロゴだそうです。ナビはすっかり「タモトリ ヒゥ」なんだと思っていましたが、ㅎ(ヒゥ)は、オーナーであるキム・グンホン(김근홍)さんの名前から取って、お店のロゴにしたというワケです。そしてタモトリとは、韓国語で大きな杯で焼酎を飲むこと、または焼酎を売るという意味で、同じタモトリという名の付いた居酒屋は他にもありますが、チェーン店でもなんでもなく、全く関係ないとのこと。間違えないようにしましょう~
◆◆女性だけでも安心、1人でも入りやすい店内◆◆
韓国の伝統酒店というと、薄暗い照明とお決まりの昔風インテリア、そして清潔感に欠けるトイレ・・・という所も多いのですが、こちらはそんな心配はご無用!シンプルで落ち着いたインテリアに、掃除の行きとどいたトイレ。女性同士で行ってもゆっくり落ち着いて飲める雰囲気。カウンター席もあるので、仕事帰りにふらっと寄って1杯、なんていうのも違和感なくできそうです。ナビもここなら気兼ねなく1人でマッコリを堪能できそうです。
ではさっそくマッコリをいただきましょう!
陶器の器でマッコリはひんやり冷えたまま
それじゃマッコリ!とはいっても、マッコリリストにはいろいろな銘柄が。マッコリ通でない限り、どれを注文しようか迷いますよね。そんな時はマッコリサンプラーがおすすめ。人気のマッコリ5種類が少しずつ試せるセットがあるので、これで味見をしてから注文する、というわけ^^ 小さめの器に、色も濃さも違う5種類のマッコリには、それぞれ銘柄の書かれたシールが貼られています。さっそく順番に飲んでいくと・・・同じマッコリでこんなにも違うんだ!と目からウロコ。そしてどれも美味しいんです。ううっこれじゃ選べない・・・。散々迷った挙句、カウンターにあった “今週のベストマッコリ”ボードを参考に、今週のNO1、京畿道高陽のペダリマッコリを選ぶことに。その昔、青瓦台で飲まれていたというペダリマッコリですが、甘味、酸味、苦味、渋味などバランスのとれたクセのない味で人気なのも納得。マッコリはプラスチックボトルのままではなく、陶器の器に入れ替えて出してくれるのもポイントです。
おつまみはこれっ!
カルビとニラサラダ
「タモトリ」のおつまみ人気NO.1はなんといっても「カルビとニラサラダ」。しっかりヤンニョム(韓国のタレ)に漬け込まれた豚カルビと、ピリ辛と辛くない2種類の味のニラサラダが添えられています。お肉はそのままでも美味しいのですが、ソースを付けると一味違った味に、サラダと一緒に食べるのもまた美味しい!ナビは、このサラダがすっかり気に入ってしまい、サラダだけ追加注文したい!とお願いすると、なんでもこのニラサラダ、日本の女性客に特に人気で、ほとんどの人がお気に入りだそう。その他、パジョンやカムジャジョンなどのジョンの類、マッコリには定番の豆腐キムチなどが揃っています。メニューは決して多くないけれど、どの料理も一品一品丁寧に出している、そんな印象を受けます。
リストには各マッコリの詳しい説明があります
ぐいぐい飲めてしまうマッコリと美味しいおつまみに、気付かぬうちに1本空けてしまったナビ。えーい!こうなった2本目だ!どうやら心をマッコリに奪われてしまったよう・・・1本目は無難に、誰もが好むマッコリを選びましたが、2本目はもう少し個性的なものにしたい~!!そこでオーナーさんに、ナビの好みをリクエスト。ちょっと珍しいもので甘みは控えめでさっぱり系、そんなマッコリでお願いします!そして出されたのは釜山の「金井山城(クムジョンサンソン)マッコリ」。ほんのり甘く、酸味が強い味。アルコール度数は少々高めの8%。欧米系のお客さんに人気だそうで、それまでマッコリが苦手だったけれども、これでマッコリ好きになったという人もいるそう。欧米系の友人と飲むなら、「金井山城マッコリ」おすすめです!
タモトリおすすめのマッコリ!
マッコリ初心者にも飲みやすいサニ
►海南(ヘナム) サニマッコリ
アルコール度数6%
もともと、お酒が苦手であったオーナーが、マッコリにはまるきっかけになったのがこのサニマッコリ。甘さと酸味のバランスが取れた味と、なめらかな口当たりはまるでヨーグルトのようで、お酒が弱い女性や、マッコリが初めての人でも抵抗なく飲めます。
二日酔いの心配ナシ!ポクスンドカ
►彦陽(オニャン) 福順都家(ポクスンドカ)手(ソン)マッコリ
アルコール度数5%
伝統的な醸造法で作られたマッコリ。有機農米を原料に、添加物を一切加えていないオーガニックマッコリで、頭痛などの悪酔いとも無縁。シャンパンのような勢いある気泡が特徴の個性的な味は通好み。間違っても振ったりしてはいけません。マッコリが噴き出します!
◆その他タモトリの人気マッコリ◆
►日本の女性には・・・柔らかく甘みのある、五穀(オゴク)ジンサンジュ
►韓国の若者には・・・すっきりとした味の、白蓮(ぺンリョン)マッコリ
►女性には・・・オーガニックの新米と蜂蜜から作られたサミインジュ
►若い日本人女性には・・・フルーツを使ったマッコリカクテル(アルコールはほとんどないため弱い人でもOK)
年代、性別などによって好みが分かれるそうなので、迷った時はオーナーさんに気軽に相談しましょう!
オーナーのキムさんは31歳の好青年!
写真の向かって右側がオーナーのキムさん。左が美味しいおつまみを提供してくれる厨房長?さん。この2人で「タモトリ」を切り盛り。2人とも若いながら、とてもしっかりしていて人柄もGOOD。キムさんは解放村のすぐからほど近い厚岩洞(フアムドン)が地元。ずっと地元で育ち、場所柄外国人の友人も多かったそうで、自然と興味は外国へ。学生時代は観光関係を専攻し、オーストラリアにも留学したそう。日本へ旅行した際には、日本の文化にいい意味でショックを受けたそう。韓国人として、韓国の文化を外国人に紹介したい。周辺に外国人のための外国の文化に合わせた店はたくさんあるけど、自分はあえて韓国のもので勝負したというキムさん。英語はもちろん、簡単な日本語もOK。ですが本人曰く、日本のお客さんともっといろいろ会話したいのに、できなくて・・・とのことで、現在日本語猛勉強中。日本語上級者になるまでの間、英語と日本語を駆使してキムさんとマッコリについて語り合うのもなかなか面白そう^^
夕方6時開店で7時にはお客さんでいっぱい
韓国にいながらそこまでマッコリに愛着がなかったナビも、今回の取材ですっかりマッコリ好きに!乳酸菌や酵母などを含むマッコリは生きた飲み物、日数や保管状態で味が変化します。「タモトリ」では一番よい状態のマッコリを飲んでもらえるように、保管状態には特に気を使っているそう。そんなオーナーさんの言葉通り、「タモトリ」で飲んだマッコリはナビがいままで飲んだマッコリの中でも一、ニを争うほど美味しくいただいたマッコリでした!マッコリ通の方はもちろん、マッコリビギナー、またいままでマッコリが好きになれなかった方も、1度は足を運んでいただきたいマッコリバーです。以上、次はいつ行こうかなと、早くも考えてしまうマッコリファンのソウルナビがお伝えしました!