忠清道の有名な温泉地、水安堡で名物キジ料理に舌鼓!
こんにちは!ソウルナビです。皆さん、突然ですがキジ料理って食べたことありますか!?キジ?そう、鳥の雉のこと!日本では地方によってはよく食べるところもありますよね。韓国でもキジ料理はそれほどポピュラーではないものの、名物料理になっている地方がいくつかあるんです。その一つが忠清北道(チュンチョンプット)の北部に位置する水安堡(スアンボ)。忠州(チュンジュ)市から車で40分ほど南に下ったところにある水安堡は、山に囲まれ自然の豊かな、温泉地としても有名な街。ソウルからは高速バスで2時間半ほどのところにあり、ソウルからも比較的近い温泉地として人気の観光地なんです。今日はキジ料理の有名な水安堡でも、現地の人々の間で特に美味しいお店として知られているキジ料理の専門店「テジャングン」をご紹介しましょう!温泉のあとにヘルシーなキジ料理はいかが?!さっそく行ってみよ!
水安堡の温泉街から車で約5分!
「テジャングン」があるのは水安堡の温泉街からは少し離れたところ。距離にして2.5kmほど、車で行くと5、6分くらいの場所にあります。市街地を抜けだし、山や畑に囲まれた田舎道をひたすらまっすぐ進んで行くと、ハングルで「テジャングン」と書かれた石の看板と白い2階建ての建物が左手に現れます。
お店は現在の社長さんのお父さんの代から2代目だそうですが、建物は最近建てなおしたばかりという現代的なもの。お店の中もテーブルもぴかぴか清潔!全て座敷になっているので、落ち着いて腰を下ろしてキジ料理を味わえますョ。2階には大小の個室もいくつかあります。
ヘルシーで美容にもイイ!?キジ肉!
ところでキジのお肉ってどんなお肉?!お店のメニューに書いてある「キジの効能」によると・・・
「キジ肉は8種類の必須アミノ酸を含む理想的なたんぱく質食品。コレステロールを抑制するオメガ3脂肪酸も含んでいます。またキジ肉は他の肉類と違ってセルロース(水に溶けない繊維の主成分)が細くて柔らかく、筋肉部分には脂肪が全く混じっていません。キジ肉には細胞を潤わせ、お肌の老化を防止する効能があり、美容食としてもぴったり。味は淡白で消化吸収のよいお肉です。」
とのこと。よくキジ肉は高蛋白、低脂肪でカロリーも低く、ヘルシーなお肉だとききますが、お肌にもいいお肉なんですね!
新鮮なキジ肉を使ったキジのフルコース!!
では、キジ料理をいただいてみましょう!こちらのメニューは追加用の単品メニューを除くとコースメニューが2種類だけ。AコースとBコースがあり、キジのお刺身からしゃぶしゃぶ、串焼き、プルコギ、蒸し餃子など様々なキジ料理がフルコースでいただけます。
Aコース:
キジ刺身&しゃぶしゃぶ、キジサラダ、キジとリンゴのにぎり寿司、キジのチヂミ、キジ串焼き、キジプルコギ、キジ餃子、キジすいとん
Aコースよりも少しお値段の安いBコースはAコースから「キジとリンゴのにぎり寿司」と「キジのチヂミ」を除いたものと全く同じ。Aコースではキジをほぼ1羽、4~500㎏のお肉が使われるそうです。今日はこのAコースをご紹介!ちなみにコースの注文はどちらも2人前からで、写真も2人前です。
■クォンフェ ~キジのお刺身&しゃぶしゃぶ~
まずはなんと、キジをお刺身で!もちろん、その日にシメたキジだけを使うので食べられる方法とか。また全国でキジを刺身でいただけるのはこちら水安堡と済州島の2か所しかないんだそう。このお刺身に使われているのは柔らかいキジの胸肉の前側。お味は柔らかくとろっとしていながらも鶏の刺身より適度な歯ごたえがあり、かみしめるとやさしい甘みや旨みが広がるかんじ!?臭みやクセもナビには全く感じられませんでした。さらにこのお刺身、キジがらでとったスープでしゃぶしゃぶしていただいてもOK。スープに少しくぐらせていただくといっそうキジ独特のうまみが感じられます。お刺身でそのままでもしゃぶしゃぶでもいただけるから、生モノが苦手な方もきっと大丈夫ですネ。お刺身もしゃぶしゃぶも、わさびの少しだけ入った醤油でどうぞ。
この後にもキジ料理が続きますが、コース全体で使われるお肉の3分の1がこのお刺身とシャブシャブ用に使われるそうです。
■クォンセンチェ ~キジサラダ~
こちらはキジの胸肉の内側にある、1羽から人差し指ほどしかとれない柔らかいお肉のお刺身を生野菜とソースで和えていただく一品。全体をよく混ぜてからいただきます。やさしいキジの風味と甘酸っぱいフルーツ系のソースの組み合わせが上品なお味!
■クォンサグァチョバッ ~キジとリンゴのにぎり寿司~
一見ただのお寿司かと思いきや、シャリの下にはリンゴのスライスが!そういえば水安堡のある忠州市ってリンゴの名産地。爽やかなリンゴとキジのお寿司、意外と合う新鮮な味わいの、郷土色の濃い一品です。
■クォンジョン ~キジのチヂミ~
キジのミンチと細かく切ったニラのチヂミ。手のひらくらいの大きさです。香ばしくて美味!韓国を代表する料理にも取り入れられているのがうれしい!日本ではまず食べることはできなさそう。
■クォンコチ ~キジの串焼き~
こちらも韓国の宮廷料理に出てきそうなカラフルでキレイな串焼き!一口でいただける、かわいいサイズ。コクのあるモモ肉を玉ネギ、青ネギ、しいたけ、ギンナンでサンド。ひとくちでいろんな味が味わえる、韓国らしくてナビお気に入りのひと品です!
■クォンプルコギ ~キジのプルコギ~
お次はキジのプルコギっ!手羽や背中、脚部分などのお肉とハツ、砂肝入り。たっぷりの青ネギと玉ネギにエゴマの葉まで入っていてヘルシー。
■クォンマンドゥ ~キジ餃子~
キジ肉の蒸し餃子。マンドゥにしてもキジ肉の味が感じられます。
■クォンスジェビ ~キジスープのすいとん~
最後はキジのしゃぶしゃぶスープに野菜とすいとんを加えたシメの料理。スイトンはかぼちゃやよもぎなども練り込まれていてカラフル&ヘルシー!キジのお出汁がしみていて美味しいです!
<付け合わせはこちら>
クォン(キジ)のフルコース、いかがでしたか?お店の社長さんのお話によると、韓国でキジ料理専門店はたった11軒しかないとか。そしてそのほとんどがここ水安堡と済州島にあるそうです。その中でも美味しいお店と知られているこちら「テジャングン」。お食事タイムにはやはりお客さんがとっても多いのですが、なんとこちらの社長さん、お客さんに料理を出すたびにほぼ全てのテーブルで自ら料理の説明をされているんです。また一つ一つのテーブルに料理を運ぶタイミングにもそうとう気を配られているよう。それだけキジ料理に対する情熱と、お客さんに美味しく食べてもらいたい、という気持ちが伝わってきます。水安堡の温泉街からは少し離れていますが、湯上がりにそんなこだわりの韓国式キジ料理を味わってみては!?以上、水安堡の「テジャングン」からソウルナビでした。