19種類のおかずがテーブルにずらり~ソウルの真ん中で家庭的な韓定食を!
こんにちは!ソウルナビです。食堂へ行くと、メイン料理以外にパンチャンと呼ばれるおかずが無料で出くる韓国。キムチやナムルがテーブルに並び、しかもほとんどの場合はおかわり自由!初めて韓国で食事をした時はびっくりした方もいらっしゃるのでは!?韓国では家庭でも、メイン料理以外にこのパンチャン(おかず)がいくつか出てきます。今日はそんなパンチャンが19種類もセットになった定食が人気のお店「チョガチッ」をご紹介します。日替わりで種類が少しずつ変わるパンチャンはもちろん、お店で手作りしていてどれも家庭的なものばかり。健康的にいろいろな種類の食材をいただけるだけじゃなく、一度にいろんな味の韓国家庭料理を少しずつ味わえるものうれしいポイント!それでは、さっそくお店に行ってみましょう!
ソウル中心部のオフィス街、市庁エリアの路地にあり!
お店があるのは、ソウル中心部の市庁の近く。この辺りはさまざまな会社が集まるオフィス街で、有名な会社の看板を掲げた大きなビルがいくつも建ち並んでいます。大通りからちょっと路地に入ったところにあり、瓦と木でできた軒が目立つ昔っぽい店構え。こんな都会のこんな場所にこんなお店があるの!?と感じさせる雰囲気です。ちなみに大通りから路地に入ると、ハングルで「チョガチッ」とお店の名前が描かれた、お店の場所を指す看板もあります。目印にさがしてみてくださいネ!
店内は造りもインテリアも韓国の田舎の家のような感じ。ちなみにお店の名前「チョガチッ」とは、「妻の実家」という意味。韓国ではお婿さんが奥さんの実家を訪問するとたくさんの料理でもてなすという風習があります。そんな「田舎にある妻の実家風」がお店のコンセプト。テーブルは全て小上がりになった座敷で、カラフルな韓国っぽい座布団がきれいに並んでいます。この座敷、韓国伝統の床暖房であるオンドルが付き、冬でもぽかぽかあったか。また韓紙のような壁紙にカゴを利用したような電灯など、昔ながらの田舎の家っぽい雰囲気にあふれています。個室も奥に2つあります。
お店は今年(2015年)で創業から39年。ほぼ毎日お店にいらっしゃる社長さんは、いつも帽子にウェスタン調のシャツとジーンズ、ワイルドなアクセサリーで、とっても個性的でオシャレ。お店の中に社長さんの趣味である古い映画のポスターが貼られていたり、昔のカメラなどがたくさん置かれていたりします。有名な人もたくさん来店し、壁には社長さんと一緒に撮った写真がいっぱい!
19種類のパンチャンが並ぶ「チンジサン」!
19種類のおかずにご飯がセットになった定食「チンジサン」。日本語にすれば「御膳セット」?おかずは日替わりで、キムチ、季節の野菜のナムル、和え物、炒めもの、サラダ、チヂミ、煮物などなど、ホントにさまざま!トゥッペギ(黒い石鍋)に入ったテンジャンチゲ(韓国式味噌チゲ)のほか、汁物はさらにわかめスープが1人に1つずつついてきます。これらはもちろん、おかわりできますが、おかわりしたものを残さずにいただくのが暗黙のマナー。また他のパンチャンをあまり食べないで特定のものだけをお代わりし続けるのもマナー的に避けたほうがいいかも。ちなみに全部食べきれずに残すのは全然大丈夫。どれも美味しいので、少しずつ味わってみてくださいね!
※注文は2人前以上から可能です。
19種類のおかずの一例 -その1
19種類のおかずの一例 -その2
19種類のおかずが出てくる「チンジサン」の他、19種類のおかず+メイン料理が一つ付いたメニューもあります。メイン料理はコマッ(灰貝)を茹でて薬味をのせたもの、クルビ(干したイシモチ)を焼いたもの、ナクチ(テナガダコ)を辛く炒めたものの3つ。それぞれ「コマッチョンシッ(灰貝定食」」「クルビジョンシッ(いしもち定食)」「ナクチジョンシッ(テナガダコ定食)」。軽いランチならメイン料理なしのチンジサンだけでも良さそうだけど、ナビ的にはこのメイン料理付きの定食がオススメ!コマッもクルビもナクチも、どれも韓国らしい家庭の味で、とっても美味しいんです。例えば2人なら2種類、3人なら3種類と、違う種類のメインを選ぶことができますヨ!
■■コマッ(灰貝)
日本ではほとんどの地域でかなりめずらしい灰貝。韓国でも朝鮮半島の南西や南のほうの海でしかとれないとか。韓国では茹でて粉唐辛子とネギなどを混ぜた醤油ベースのタレをかけてからいただきます。韓国人曰く、家庭料理でいうとちょっと特別なおかずとか!?かなりあっさりした貝ですが、噛みしめると独特の旨味があり、プリっとした食感で次々と手が伸びてしまう不思議な味!ご飯にも、またマッコリやビールなどお酒のおつまみにも合うおかずです。
■■クルビ(イシモチ)
韓国では家庭でいただく焼き魚として定番&人気のクルビ。イシモチに軽く塩をして干したのがクルビで、大きくて立派なクルビはお値段も結構するのですが、こちらのクルビもなかなか丸々としています。あっさり白身に塩味がきいてて、白いご飯にのせていただくとぴったり!焼酎やマッコリにも合います。
■■ナクチ(テナガダコ)
これぞ韓国!ってかんじの真っ赤な炒めもの。韓国の食卓によく登場するテナガダコを辛い味付けで炒めたものだけど、辛さはけっこう控えめで甘辛いかんじ!?しっかり味でプリプリのナクチは、白いご飯にはもちろん、ビール、マッコリ、焼酎、どんなお酒にも合います。
トンドンジュも一緒にいかが!?
夜はチンジサンや定食と一緒にお酒を飲む人も多いこちら。中でもおススメはトンドンジュ。マッコリに似た韓国伝統のにごり酒だけど、マッコリの上澄みだけを使用したマッコリよりも高級なお酒とか。味はほとんどマッコリと同じだけど、二日酔いになりにくいそうですヨ。ソウルの真ん中のオフィス街なのに、こんな田舎にあるような昔っぽいお店で伝統酒をいただけるのもうれしいですね! 伝統的な大きな徳利に入れられて、お椀のように大きなアルミのコップでいただくのも雰囲気満点~
実はチヂミも人気メニュー!
またこちらには、定食以外にもいろいろおつまみメニューがあります。発酵させたエイの刺身、ホンオも有名らしいけれど、これはちょっと通向け!?ちなみに観光客を含めいろんなお客さんに幅広く人気なのはチヂミ類とか。こちらはそんなチヂミの盛り合わせ、モドゥムジョン!お好み焼きのようなチヂミではなく、野菜や魚、魚介類に小麦粉と卵をつけてこんがり焼いたお焼きスタイルのチヂミの盛り合わせ。野菜やきのこなどは素朴ですが、いい素材を使っているのが感じられて美味。できたて熱々を冷えたトンドンジュと一緒にどうぞ!
いかがでしたか!?こちらのお店、家庭的で素朴なメニューが多いし、まわりもオフィス街だし、お店の雰囲気も昔っぽいから年配の客が多いと思いきや、意外と20代や30代の若い世代の客も多いんです。もともと周辺のオフィス街のサラリーマンたち御用達のお店だったのですが、現地のブログでもたくさんとり上げられ、さらにいろんな世代に知られるようになったとか。また最近のパッチッ(おうちご飯)ブームもあるのかも?若い世代のお客さんたちはメイン料理の付かないチンジサンを注文することが多いみたいですが、ナビ的にはコマッ(灰貝)やナクチといったメイン料理付きのセットが断然おススメです。もちろん、おかずだけでもリーズナブルで十分に美味しくいただけるけれど、メイン料理もどれもホントに美味しいから食べないともったいないかも!以上、市庁エリアの路地にある「チョガチッ」から、ソウルナビがお伝えしました!