カムジャタンひとすじ30年以上、鷹岩洞カムジャグッ通りでも老舗の人気店!
こんにちは!ソウルナビです。韓国に行ったらやっぱりグツグツと煮える辛い鍋!見るだけでもスタミナが付きそうな韓国らしい真っ赤な鍋は絶対に食べたいという方も多いのでは!?今日はそんな赤くて辛い鍋
カムジャタンがいただけるお店「テリムカムジャグッ」をご紹介しましょう。こちらはカムジャタンのお店が集まる「鷹岩洞カムジャグッ通り」にあり、メニューもカムジャタンだけ、カムジャタン一筋30年以上の老舗。カムジャタンといえば豚の背骨とジャガイモの鍋。大きな豚の背骨と丸ごとのジャガイモがゴロッと入ったビジュアルは見た目にも豪快で、背骨に付いた肉をワイルドにいただくスタミナも満点の鍋!そのカムジャタンで知られた有名なお店に、さっそくご案内ましょう!!
鷹岩洞カムジャグッ通りの入口に!
ソウル北西部に位置し、カムジャタンのお店が何軒か集まった通り、鷹岩洞カムジャグッ通り。お店ははこの通りの端っこにあります。最寄り駅の地下鉄6号線セジョル駅からカムジャタン通りへ向かっていくと、道路を挟んでも見える赤い看板が目印。ちなみにセジョル駅はソウルの中心部からは地下鉄で30分ほどかかり、また駅からお店まで歩いて12分ほど。お店の周辺はソウルの中心部とはちょっと違う、のんびりとした郊外の住宅地のような感じ。そんな雰囲気を楽しみながら行ってみるのもいいかも。
カムジャタン?カムジャグッ?
ところで一般的に知られている料理名はカムジャタンだけど、こちらのお店の名前や通りの名前がカムジャグッとなっているのはなぜ?そもそもタンもグッも同じスープ、汁物という意味で、タンとはグッをどちらかというと丁寧にした言葉。タンには「湯」という漢字がありますが、グッは漢字のない韓国語固有の言葉。だからカムジャタンもカムジャグッもまったく同じ料理!カムジャタンがより丁寧な言い方になります。でも、こちらの通りでは「誰でも楽しめる庶民的な食べ物という意味を強調するために、よりくだけた言い方である「カムジャグッ」を採用。通りの名前も、ここにあるお店の名前も全て「カムジャグッ」になっています。
庶民的だけど、どこかほっとする店内!
小上がりになった座敷席が並ぶ店内はとっても庶民的な雰囲気。シンプルで広すぎでも狭すぎでもなく、落ち着く感じ。座敷席にはオンドル(床暖房)も付いていて、冬はあったかぽかぽか。テーブルと椅子の席もいくつかあるけれど、特に寒い季節に行った時はオンドルの座敷席がオススメ!
メニューは一つ、カムジャグッのみ!
お店のメニューはカムジャグッたった一つ!焼酎やビール、ご飯といったメニューもあるけれど、これらはもちろんカムジャグッの追加メニュー。このカムジャグッは小、中、大、特大と量によって4つの大きさがあり、注文するときはテーブルの人数に合わせて選べばOK。目安は小(ソ)がは2人前、中(チュン)が3人前、大(デ)が4人前、特大(トゥッテ)はそれ以上か、もっとたくさん食べたいとき。鍋のシメには残ったスープでポックンパプ(焼き飯)にしてもいいし、メニュー表にはのっていないけれどインスタントラーメンを投入しても良し!
付け合わせの注目はポテトサラダ!
鍋の付け合わせは白菜キムチ、カットゥギ(大根の角切りキムチ)、味噌をつけていただく生のニンジンと青唐辛子に、ポテトサラダ。実はこのポテトサラダがお店で密かに人気のメニューで、ちょっと甘めの味付けがあとをひく美味しさ!常連さんの中にはカムジャグッはもちろん、このポテトサラダを楽しみにやって来る人もいるとか。おかわりは自由ですが、カムジャグッを美味しく食べるために食べ過ぎにはご注意を!
それでは用意はいいですか?
カムジャグッを注文すると深めの鍋が運ばれてきて、テーブルのコンロで温めてからいただきます。他のお店でカムジャタンを食べたことがある方でも、こちらのカムジャグッが運ばれて来ると、ちょっとビックリするのでは!?そう、お鍋の上には野菜がてんこ盛り!モリモリと盛られた春菊やエゴマの葉、その下には白菜も隠れています。見てのとおり、これらは全て新鮮な生の野菜。カムジャタンのお野菜といえば普通はウゴジという干した葉野菜なんですが、こちらではフレッシュなお野菜を使っています。
鍋からあふれ出さんばかりの野菜たち。でも大丈夫。煮ていくうちにどんどんかさが減り、スープに沈んでいきます。途中、お店のスタッフが沈めてくれることも。
お鍋がグツグツ煮えていいカンジになってきたら、まずはお野菜からいただきましょう!中の肉にはもともと火が通っているので、だいたい7~8分ほど煮たら完成。ぶくぶくと泡立ちながら激しく煮える鍋は日本人的には少し火を弱めたくなりますが、煮立てるのが現地流!
大きな背骨には柔らかいホロホロの身がたっぷり。骨の隙間にも肉がかくれているので、是非ほじほじしてみてください。この隙間の肉が特に美味しい~
スープはやはりピリ辛ではあるけれど、見た目ほど辛くなく、意外とすっきりした味。 野菜の自然な甘みが感じられます。 塩辛すぎないのもいいかんじ。またカムジャタンのもう一つの主役、ジャガイモは後半に食べるのをオススメ。肉と野菜からいいダシの出たスープがジャガイモにしみて、ホクホクやわらか~~
シメのポックンパプ(焼き飯)を注文するときは、「パッポッカジュセヨ(ご飯炒めてください)」といえばオッケー。海苔やキムチ、豆もやしも一緒に香ばしく炒めた残り汁チャーハンがいただけます!
たっぷりの野菜が自然なすっきりスープの秘訣!
お店の2代目社長さんにうかがったところ、タマネギやネギをはじめとする数種類の野菜をたっぷり使って作るダシがやさしい自然な甘みのスープとなる秘訣とか。さらにテーブルで煮る時に生の白菜も一緒に煮ることでいっそうやわらかい味に仕上がるんだそう。また酒で肉の臭みを取り除き、一度茹でた背骨肉をスープに加えて2~3時間じっくり煮ることで、肉のうまみたっぷりのスープになるんだそう。スープは自然かつすっきりした味わいで、最後まで飽きずにいただけます!
お店の壁には過去に出演したテレビ番組の写真が。俳優のリュ・シウォンさんもちょっと前だけどお店を訪れたとか!先代の社長さんと一緒の写真も飾られています。ナビも現地のテレビでこちらのお店が紹介されているのを見たことがあるなど、現地でもよく知られたこちら。都心から離れているにもかかわらず遠くからわざわざやってくるお客さんや、また長く通っている常連さんも多いとか。実は鷹岩洞カムジャタン通りでもメニューがカムジャグッだけなのはこちらだけ。素朴だけど一つの味を守り続けているところも長年のあいだ多くの人に愛される理由の一つかも。そんなカムジャグッ、ちょっと遠いところにあるけれど知らない街を散策がてら味わってみてはいかがですか!?ちなみにこちらは24時間営業なので昼はランチに、夜はおつまみに、明け方から朝にかけては酔い覚ましや朝ごはんにと、いつでも美味しくいただけます!以上、「鷹岩洞カムジャグッ通り」の「テリムカムジャグッ」からソウルナビがお伝えしました。