オリジナルのタレに浸けた柔らか豚肉をたっぷりのネギと焼き、野菜に巻いて食べるオリジナルのポッサムとは!?
こんにちは!ソウルナビです。皆さんはポッサムという韓国料理をご存じですか?ポッサムとは韓国語で“巻く”という意味で、一般的には茹でた豚肉をキムチに巻く、またはキムチと一緒に葉っぱに巻いていただく料理のこと。今日ご紹介するお店「モンノチッ」もこのポッサムの有名店なんですが、こちらのポッサムは普通のとは全然違うんです。今から40年ほど前、現在の店主のお父さん、つまり初代の社長さんが考案したオリジナルのメニューに付けられた名前がポッサム。それは丁寧に下ごしらえをし秘伝のタレに1日漬け込んだ柔らかい豚肉をたっぷりのネギと一緒に焼き、コチュジャンベースの甘辛ソースにつけて野菜に巻いて食べるというもの!想像しただけで食欲がそそられそうじゃありませんか?!^^ それでは、そのポッサムが食べられるお店「モンノッチッ」へ、さっそく行ってみましょう!
地元の雰囲気漂うのヨンシンネにある超年季の入った店!
場所はソウル北西部のヨンシンネ。ソウルの中心部からは地下鉄で20分ほど、現地の人たちが暮らす庶民的な雰囲気の街です。地下鉄ヨンシンネ駅の周辺には市場や飲食店をはじめ様々なお店が集まり、ちょっとした地元の繁華街といった雰囲気。「モンノッチッ」もこの駅の近くの飲食店が並ぶ通りにあります。ヨンシンネ駅からも歩いて1、2分ほどとすぐ。観光でおなじみの明洞(ミョンドン)や仁寺洞(インサドン)、鍾路(チョンノ)といった中心部からは少し遠いけれど、駅からは近いし、ヨンシンネで美味しいお店といえば必ず名前が出てくるくらい有名な店だから、地元の人が暮らす街を見学しがてら来てみてもいいかも!?ちなみに冒頭でも少し触れましたが、お店はオープンしてから40年ほど、1973年に創業。確かに店構えはぱっと見ただけでもそんな感じ!すっごい年季が入っています。看板だけは比較的最近変えたのかも?
お店の中も、オープン当時とほとんど変わらないのではと思うくらいレトロな空間。昔っぽい丸テーブルに背もたれのない丸イスが並び、壁には何やら文字の書かれた紙がベタベタと貼られています。中にはかなりボロボロになったものも。2代目社長さんにきいてみると、これは初代のお父様が書かれた詩とか。よく見ると人生の教訓のようなものが書かれています~
これがモンノチッのテジポッサム!!
お店で一番の人気メニュー、テジポッサム!テジとは豚のこと。青々として新鮮そうなネギがたっぷり入ったアルミの四角い鍋が運ばれてきます。こんな四角い鍋も他のお店ではあんまり見ないかも?大量のネギの下には豚肉の姿も見え隠れ。これをテーブルのコンロで温めていきます。メイン料理と一緒にやってくるのは、シンプルな白菜キムチとスライスされた生ニンニクに赤いソース、それからお肉を巻いていただく葉野菜のお皿。キムチはさっぱりめでいかにもソウルのキムチ、といった味。しばらくすると四角い鍋からは白い湯気がもくもくとたち、おネギとお肉がグツグツ煮え始めている様子!
テーブルで7、8分ほど温めると、お肉はあっという間に食べ頃に!
お肉の食べ方はいろいろ。お肉には薄く下味がついているので、そのままネギと一緒にいただいてもいいし、お店オリジナルのコチュジャン(唐辛子味噌)ベースの甘辛タレにつけてもいいし、またポッサムという名前のとおり、新鮮なお野菜に包んでいただいてもよし。そのほかキムチと一緒に食べてもグー!
お肉はとっても柔らく、塩味のような下味が染みていて不思議な味。脂身も筋っぽさもなくホントに柔らか!ネギの甘味か下味の甘味かベースの塩味の中に甘さも感じられます。これは確かに他にはない、ナビも初めて食べるような味!赤いタレにつけても味にパンチが出て美味しいし、野菜に包んでいただくのもさっぱりしていてやっぱり美味しい!野菜は何種類か重ねて巻くのがオススメ。生のニンニクは一緒に焼いてもOK。ネギに葉野菜にキムチにニンニクにと、野菜もたっぷりとれるからとってもヘルシーな気がします。
ちなみに写真は2人前。ネギだけでなく、お肉もたくさんで結構なボリューム!でも注文は基本的にテーブルの人数分なので、ご注意を!3人で来たら3人分頼みましょう!
ひとつのメニューで2度美味しい!?シメはポックンパッで!
お肉をだいたい食べ終わったら、残った具にご飯を混ぜるポックンパッ(焼き飯)の追加もOK!スタッフに「パッポッカジュセヨ(ご飯炒めてください)」と伝えましょう。ご飯は1人分なら「ハナ」、2人分なら「トゥゲ」または「イインブン」。ただしご飯の量は目分量だそうで、一つだけ注文してもかなりの量が出てくることも(ちなみに写真も1人分のはずですが・・・)!?ポックンパッを注文すると、スタッフがお店のすみの専用コーナーで作ってくれます。ちょっとのぞいてみると・・・残った具にごはんだけじゃなく、ごま油と細かく切ったキムチもささっと手早く混ぜ、仕上げには海苔もトッピング!ん~美味しそう!!
でき上がったポックンパッは再びテーブルへ!
残り具のポックンパッって、なんでこんなに美味しいの?キムチも酸っぱすぎず、海苔が香ばしくて絶妙なバランス!このポックンパッを注文すると大根のムルキムチ(水キムチ)も登場。冷たいスープもいただくムルキムチはアツアツのチャーハンの箸休めにぴったり!脂っぽさもさっぱりと緩和されちゃいます。
丁寧なお肉の下ごしらえと、秘伝の下味タレが美味しさの秘密
驚くほど柔らかく独特の下味がついた、他では味わえないようなお肉がいただける「モンノチッ」。こちらでは豚肉は柔らかい部分のみを選び、脂はもちろんスジもすべて取り除いて丁寧に下ごしらえするそう。ナビがうかがった時もちょうどお肉の下準備中で、本当に一つ一つ脂や筋をキレイに取り除いていました。これだけ大量のお肉を準備するなんて、相当時間がかかるはず!?そしてそのあと、しょうゆと秘伝の薬味を混ぜたタレを薄めに作り、お肉を1日つけておきます。こうすると豚肉特有のイヤなにおいがサッと消えてしまうそう!