芸能人の常連も多い、新沙駅前にある行列のできるアンコウ蒸し屋さん!
こんにちは!ソウルナビです。韓国料理といえば、やっぱり焼肉!海鮮料理よりは肉が真っ先に頭に浮かぶけれど、実は韓国には海鮮を使った料理もたくさんあるんです!フェ(刺身)はもちろん、日本人が大好きなカンジャンケジャン(渡り蟹の醤油漬け)、ヘムルタン(海鮮鍋)など、季節ごとの旬の食材を使った料理はやっぱり新鮮で美味しいっ!そこで今日は韓国の数多くの海鮮料理の中でも、激辛料理ベスト5!にラインキングするアグチム(アンコウ蒸し)の地元人気店「ウォンジョプサンアグ」をご紹介しましょう!こちらはアグチム・カンジャンケジャン通りが有名な新沙洞にありながら、海鮮専門店がたくさん並ぶ通りとはちょっと離れた、駅前にあるこじんまりとしたお店!それでは、韓国の有名芸能人の常連も多い、行列ができるお店にさっそく行ってみょ!
ウォンジョ(元祖)プサンアグ
お店の看板には「ウォンジョプサンアグ」、お店の名刺には「プサンチッ」の文字が。うかがってみると、プサンアグでもプサンチッでもどっちでもいいのよと、特にこだわっていないようすの社長さん。結局、店名が変わった経緯はよくわからないけれど、お店の社長さんは今まで一度も変わらず、ずっとおんなじ方。また、プサンと付くぐらいだから、社長さんも釜山出身かと思いきや、京畿道(キョンギド)出身で、お店をはじめるとき、知り合いの人に「釜山は海鮮もたくさん捕れるし、店名にプサンを入れたら良いよ」といわれ、素直にそのアイディアを取り入れたんだとか。
創業30年以上、昔ながらの雰囲気を守っているお店
1982年、社長さんが39歳のときに10坪のお店からはじめたこちら。今ではオープン当時の2倍にあたる20坪の広さになったけれど、まだまだ大通りの向こう側の大型店に比べればかなりこじんまりとした規模。でも社長さん、昔からお店に通う常連客たちにいつも「これ以上、お店を大きくするな」と言われているとか。確かにソウルの人気食堂の中でも、お店がモダンになり広くなったとたん、人気がなくなるところも少なくないんです。夜は行列が出き、お客さんにちょっと不便な思いをさせちゃうけど、それでも昔ながらの雰囲気を求めてお店に通ってくれる常連客のために、当分はこの規模を維持するつもりだとか。
さっそく、看板メニューのアグチム(アンコウ蒸し)をオーダー!
※写真は中サイズ
お店にはコッケ(渡り蟹)、アグ(アンコウ)、ナクチ(タコ)、ホンオ(ガンギエイ)の大きく4つの海鮮をつかったメニューがあります。中でも人気はアグチム(アンコウ蒸し)。冒頭でもちらっとご紹介したように、アンコウ蒸しは韓国料理の中でも辛い料理として知られるメニュー。正確にはアグィチムですが、現在はアグチムというのが主流。ぶつ切りのアンコウに豆もやし、セリなどの野菜に唐辛子、たっぷりのニンニク、ネギなどで韓国スタイルの辛い味付けで炒め煮した料理。今では全国各地で食べられるこのアンコウですが、実は韓国でアンコウ料理が一般的に食べられるようになったのは1970年以降。まだ歴史が浅いんですョ。1960年以前は見た目もごっついし食べずに捨てられていたとか。
4月ごろが産卵期、12月~2月が旬のアンコウですが、こちらでは一年中アンコウを提供するためにアメリカからの冷凍アンコウを使用。シャキシャキっとしたモヤシの食感、肉厚のアンコウ、ときどき出てくるミトドッ(エボヤ)、香りのあるセリ、食べれば食べるほどにじわじわ辛さが増してくる味付け、すべてがマッチしているアグチム!唐辛子とニンニクの辛さだけでなく、アンコウの甘み、野菜と海鮮のさっぱりとしたダシがミックスされて、ご飯はもちろん、お酒にも合うんですョ!そのまま食べてもいいし、韓国式でワサビ醤油に付けて食べるとまたグッド。
ミニおにぎりとカニダシスープ!
アグチムと一緒にオーダーしたいオススメサイドメニューがこれ!アグチムの辛味を抑えてくれる、てんこ盛りの香ばしい韓国海苔とゴマ油の掛かったミニおにぎり。ちょっとご飯が欲しいときや、辛さを中和したいときにぴったり!また、サービスでついてくる人気のカニダシスープがポイント。アンコウ蒸し一緒に出てくるスープといえば、辛さを抑える豆もやしのスープが出てきそうですが、こちらで出てくるのはカニダシスープ。シンプルながらカニ独特の風味が感じられてグ~!
アンコウ蒸しに負けないほど人気のカンジャンケジャン(渡り蟹の醤油漬け)!
メニューのカンジャンケジャン一つを注文すると、カニ2杯が出てきます。
地元のメディアでもよく紹介されるお店の人気のメニューがカンジャンケジャン(渡り蟹の醤油漬け)。こちらは新沙洞界隈のお店と比べてお手ごろな価格なのも人気の理由のひとつ。周りに値段を上げろといわれつつ、まだ昔の値段を守っていらっしゃる社長さん。いつ値上がりになるかは分からないけれど、日本人にもファンが多いとか。ちょうどナビがお店にうかがった日も日本からの旅行者の方が今回2回目だとカンジャンケジャンを食べにいらっしゃってました。このカンジャンケジャンのほか、ちょっと味見したい方向けのケアルビビンバ(醤油漬けのカニ身ご飯に搾り出したドンブリ)もあります。
いつも笑顔が絶えない社長さん!
いかがでしたか?寒い日でも「涼しくて頭がすっきりして気持ちいいじゃない!昔はソウルも雪が山のように積もったし、もっと寒かったし、あったかいブーツも上着もなかったんだから!」とチャキチャキ元気いっぱいの社長さん。店内に貼ってある芸能人の写真以外にも、昔から通っている歌手やコメディアン、俳優など芸能人はたくさんいて、中には日本でも人気の韓流スターもちらほら。この気取らない、いつも笑顔で迎えてくれるオモニ(おかあさん)的な社長さんだから、寄りやすいのかも。でも社長さんがちょっと厳しい表情でひとこと「食べ物で悪さするのは嫌い。ケチケチするのも嫌い」。家族に出すつもりで食材を仕入れ、調理し、提供しているとか。その辺も長い間愛されてきた理由かも。
皆さんも、新沙洞でアンコウや渡り蟹料理を食べたいとき、こちらにも寄ってみてくださいね。夜は行列になることも多いけれど、お昼をすぎた午後の時間帯はゆっくり食事ができますョ。以上、アグチムをもりもり食べ過ぎておなかがはち切れそうなソウルナビが「ウォンジョプサンアグ/元祖釜山アグ」からお伝えしました!