三清洞の路地裏にある、母娘が営む韓国料理のお店!
こんにちは!ソウルナビです。今日は三清洞(サムチョンドン)に昨年(2015年)の6月オープンした韓国料理のお店「花洞(ファドン)モティチッ」をご紹介しましょう!こちらは大学路の有名な自家製マッククス(韓国式そば)&牛骨餅スープのお店「モティチッ」の姉妹店なのですが、あったかスープメニューに牛骨ではなく健康を考えて独自に開発したファンテ(干しダラ)ダシのエゴマ&ハト麦入りのスープを取り入れたり、そば粉を使ったメニューや江原道の郷土料理を増やしたりと、三清洞ならではのオリジナルメニューもいろいろ!長年レストランを営んできた女性オーナーが心機一転、韓国伝統の街でスタートさせたこちらのお店。一軒家の1階を改造したお店はとっても静かで、のんびりくつろいで食事が楽しめる雰囲気。お客さんは主に地元の人がランチや一杯にやってくるけれど、人気観光地の北村・三清洞という場所柄、外国人観光客も増えているそう!それではさっそく、お店へご案内しましょう~
一般家屋の1階を改造したお店!
お店があるのは三清洞のにぎやかな通りから一本入った、細い路地の中。お店にたどり着くと、こんなところにお店がいつの間に?!と思わずびっくり。それもそのはず、お店の大門にはまだ表札が。そう、こちらは2階に大家さんが現在も住み、1階がお店になっています。周辺は住宅だったところが少しずつ、お店に変わりつつある雰囲気。でもメイン通りとは違い、とっても静か。入口を入ると両サイドにテーブル席があり、中央のオープンキッチンの前には座敷が、そして一番奥には30人ほどの団体でも一度に利用できる部屋もあり、1フロアだけどかなり広いお店ですす。
内装も伝統とモダンがミックスしたオシャレなインテリア。店内にはお店のある三清洞周辺一帯の、韓国伝統家屋保存地区として指定されている北村(プッチョン)の町並みを描いた作品があちこちに掛かっていて、まるでギャラリーレストランのような雰囲気。一番奥の大きな部屋の中央にはステキな原木のテーブルがあり、お客さんに人気だとか。一般の家を改造しただけあり、どのお部屋にも大きめの窓がついていて、窓越しに三清洞の町並みがちらっと垣間見られるのもなんだかいい感じ。テーブル席がほとんどですが、ゆっくり座って食事をしたい方は座敷の部屋がオススメ。なんといっても店内がとっても静か。知り合いのお宅に招待された気分?で、とってもくつろげそうな雰囲気。
母娘が営むヘルシー韓国料理店!
ドラマの撮影地としても知られる、地元で人気のイタリアンレストランを10年近く営んでいたこちらの社長さん。なぜまた三清洞でイタリアンとはかけ離れた韓国料理を?「もともと、いろんなことに挑戦するのが大好きな家なんです」。縁あって大学路にある「モティチッ」の社長さんに手伝ってもらい、韓国ならではの料理を韓国伝統の街として知られる三清洞で、いろんな人に食べてもらいたいという思いからお店をオープン。お店のホール一切を引き受けている娘さんと二人三脚、スタートさせた新たな挑戦!すでに日本人の常連客もいるんだそう。
さっそく、お店自慢のメニューをご紹介!
○ムルマッククス/スープタイプの韓国式そば
お店の看板メニュー、マッククス。冷麺にムルレンミョン(水冷麺)とビビンネンミョン(辛い混ぜ冷麺)があるように、こちらのマッククスも水&ビビンの2種類があります。お店では、地元の人にはビビンマッククス(辛い混ぜそば)の方が人気があるとか。でもさっぱりとした水タイプもオススメ!
トンチミスープがさっぱり!
ムルマッククスのスープはキムチ汁だったり、トンチミと鶏肉ダシのミックスだったりお店によって違うけれど、こちらはトンチミのみ。トンチミとは水キムチの一種で、大根の塩漬けに梨、ニンニク、しょうがなどを漬けたもので、大根から出た水分たっぷりのキムチ。このトンチミのスープにそばを入れたもので、とってもさっぱりといただけます。
自家製そば!
こちらのマッククスのウリはなんといってもお店で直接作っている自家製麺。そばは季節や天候により弾力が変わるらしく、そば粉の分量も毎日、その日の湿度や温度などに合わせて調節しているそう。平均的にそば粉は60%ぐらい含まれているとのことでしたが、見た目でも分かるように思ったより弾力も少なく、そば粉の香りが漂うそばっぽい麺!ずるずるっといけちゃいます。これは食欲のないときにもぴったり、さっぱり!
チェンバンマッククスとは?マッククスといえば江原道(カンウォンド)の郷土料理として知られ、江原道に行ったら必ず食べたいメニューの一つ。町にはマッククスの専門店がいくつもあり、またあの有名ドラマの撮影地でもある春川(チュンチョン)名物のタッカルビ(鶏カルビ)のお店には必ずといっていいほどマッククスがあります。ソウルでもあちこちで食べられますが、このチェンバンマックススは実は1980年代、ソウルのある食堂のオーナーが開発したといわれ、歴史的にはまだまだ浅い最近のメニューなんだとか。チェンバン(おぼん)の上にマッククス(韓国式そば)、細切りにした肉、野菜、果物などを盛り、ピリッと辛いソースが掛かった混ぜ麺。麺と具材とソースをまんべんなく混ぜ、数人でシェアしていただく、大皿盛りの韓国式ピリ辛サラダそば、進化系ビビンマッククスといったかんじ?
韓国料理のビビン(混ぜ)文化^^ククスをおいしくいただくにはまず、シャキッシャキッとしたキャベツにゴマの葉、人参、キュウリ、梨、サンチュなどの千切りの野菜&果物と一緒に、ソースと麺が絡むようにまんべんなく混ぜることからスタート。混ぜ方は豪快!持って来てくれたビニール手袋をはめて、ざっくりと手でいっちゃいましょう。この真っ赤なソースはニンニク、唐辛子、お酢、カラシなどが混ざった特製ソースで、カラシのツンとする辛さと、唐辛子の喉にピリッとくる辛さ、酢の甘すっぱさがミックスされ、そば・野菜・果物の甘さとよく合います。野菜のサクサクとした食感とごまの葉の香りも楽しみながら、ずるずるっとやっていると、もう一杯、もう一杯とどんどんイケちゃいます。地元の人にとってはそんなに辛くないソースだそうですが、辛さの調節はできるそうなので、辛さに慣れていない方は注文時に「トルメッケ(辛さ控えめ)」とひとことを添えてくださいね。
一緒に出てくる、ワンプレートのサイドメニューセット!単品にもある人気メニューが少しずつワンプレートに盛られて登場。大きい蒸し餃子はそのままタレにつけて、また、茹で豚肉のスライス(スユク)は隣りにある赤い色をした手作りのファンテシッケ(干しタラを野菜・唐辛子などで発酵されたもの)と一緒に食べると、味のマッチングもさることながら、食い合わせ&消化にもよいとのこと。そして、そば粉入りメニュー、メミルジョン(そば粉チヂミ)には発酵したキムチが入っています。でもセットメニューだと小さいからか、あまりキムチの味がしないのがちょっと残念。