テリョンチッ

こんにちは！ソウルナビです。私達の周りにはいろんな食べ物があるけれど、高級な料理じゃないのにみんなから愛されている物っていろいろありますよね。嫌いな人があまりいない料理、たとえば「うどん」もそんな食べ物の一つでは？ということで、今日ご紹介するのは韓国式のうどん「カルグクス」のおいしい店「テリョンチッ」！こちらのお店で食べられるのは牛の骨でとったスープでいただくうどん。寒～い冬でなくたって最後まで飲み干したくなっちゃうスープが自慢！地元の人たちから人気を集めている食堂なんです。普通っぽいのにおいしく、初めて食べたのに懐かしい味がするカルグクス。「うどんなんて！」と言わず、まずはお店に行ってどんなものかチェックしてきましょ！それではナビと一緒にお店へゴーゴ～！

お昼は行列も！地元の人で賑わう食堂！
お店は鍾路（チョンノ）エリア、清渓川（チョンゲチョン）からすぐそばのところにあり。小さな商店もあれば大企業の本社ビルなどが集まっている場所で、主なお客さんは周辺で働いたり住んだりしているジモティの方々！個人的に来ている常連さんもたくさんいて、１１：３０頃からのお昼休みにはどどっとお客さんが押し寄せるとか！「ゆっくりお食事するなら、お昼の時間は避けてください」とスタッフがお願いするほどなんですョ。会社の会食（飲み会のようなもの）に使われることも多いので、予約を入れて大人数でやってくる人も多いみたい。レジにあったメモ帳を見せてもらうと予約の名前がズラズラズラ～リ！清渓川が復元されたことでお店が目立つようになり、初めてのお客さんも増えているんだそう～。

特徴は「サゴルスープ」！
韓国のうどん「カルグクス」のスープで代表的なものと言ったら、一つは「パジラッ（アサリ貝）」、そしてもう一つが「サゴル（牛の骨）」！ここ「テリョンチッ」で食べられるのはサゴルカルグクスです。さっぱりしたアサリ味のカルグクスに比べ、サゴルの方はスープがより濃厚。お店の奥には３６５日作りつづけられている秘伝のスープが入った大鍋が。中には牛の骨がゴロゴロ入っていて、グツグツ煮ながら旨みが取り出されています。こちらのお店ができた当初はカルグクスを扱っていなかったそうなのですが、１９８７年にカルグクス作りをスタート。今と変わらぬ味で毎日コツコツと売りつづけたところ、人気の商品になったんだそう！

「真心が一番！」
こちらが社長のキム・ジョンイムさん。温かいオモニ（お母さん）といった雰囲気で、取材中ナビはついつい「お母さ～ん」と呼んでしまいそうになったほど＾＾；こちらのお店は化学調味料を一切使わず、料理をする過程の一つ一つに真心を込めて作っているのが自慢。たとえば、うどんにのせる卵の千切り一つとっても、焼くのにも切るのにも手間をかけた手づくり。ベテラン従業員が機械を使ったのかと思うくらい色・形のきれいなものを作ってくれます。料理についてくるキムチだって毎日漬け続けているここ「テリョンチッ」。「私たちは家族に食べてもらう気持ちで作っているんです。お客さんは他人じゃない、って。通い続けてくれるお客さん達にはその気持ちが伝わっているんでしょうね」。休日以外はほとんどお店に出っぱなしの働き者キム社長。社長の心意気がおいしさを生み出しているんですネ。

スープもしっかり飲んで！自慢のカルグクス

待ってました、こちらが人気のカルグクス。上に卵やそぼろ、ホバッがのせられていて色取りもきれい！ククス（麺）と合わさることによってとろ～っとした食感のサゴルスープはコクがしっかり。柔らかすぎず硬すぎずの麺をツルツルと口に入れるたびに、麺に絡まったスープが口の中にぱぁ～っと広がります。牛の骨が入っているからとんこつスープのようなものを想像していると、思いのほかサッパリしたスープだということに驚くかも。容器をそのまま持ち上げて飲みたくなるような、「こってりのようでさっぱり」の不思議なスープになっていますよ。アサリ味のカルグクスしか食べたことがない方、一度こちらも食べてみて！

ポッサムも人気！うどんとあわせて食べてみよう
「カルグクスだけじゃ物足りないな」とか「みんなでつっつけるお酒のつまみも欲しいな」という希望にこたえてくれるのがこちらのポッサム！厚いのにやわらか～い豚肉で、食べごたえもしっかり。ここ「テリョンチッ」でカルグクスを始める前から扱っていたこのポッサムは、７０年の歴史のある一品。サイズ「中」は二人分ほどなので、試しに食べたいという人が気軽に注文できていいですョ。新鮮でシャキシャキの白菜に包んで豪快にほおばって！メニューにある「チェユッ」というのはこのポッサムから白菜を取ったもの。好みに合わせて注文してくださいネ。

キムチも人気～
お店では２種類のキムチが出され、発酵から厳密な温度調整のもとでの冷蔵管理、そして仕上げに至るまですべて手作り！毎日毎日この作業は続けられているので、いつ行っても一番おいしい状態のキムチが待っているんです。白菜キムチも人気だけど、写真の大根キムチもファンが多いとか！大根のキムチと言ったら「カクトゥギ」がよく知られているけど、このように細く切られたものもよくあるタイプの一つ。乾いているようでシャキシャキしているこのキムチ、何気なく食べているとだんだん「やめられないとまらない」状態に～！歯ごたえもよくカルグクスのお供としてもピッタリだし、このキムチを食べたいがためにお店に来る常連さんもいるんだそうですョ＾＾

いかがでしたか？語学学校が周辺にあるので、外国人講師もよく訪れるというこちらのお店。周辺で働く人たちから愛されているお店なので、お昼休みをすぎると夕方までは一気にお客が減るそう。ゆっくり食事がしたい人は平日なら１４～１７時ごろを狙うとよさそう（土曜日もオススメ）！「気持ちのこもった家庭の味とおいしさを味わいにいらしてくださいね」というキム社長の言葉どおり、おなかも心も温かくなるような愛情がこもったサゴルカルグクス、一度食べてみてはいかがですか？以上、ソウルナビでした。