晋州チョングッチャン / チンジュチョングッチャン

こんにちは！ソウルナビです。韓国のチゲ料理のひとつ「チョングッチャン」。ご存知の方も多いと思いますが、知らない方でも、「納豆汁」といえばピンの来る方もいるんではないでしょうか？そう、チョングッチャンは大豆を自然発酵させた納豆臭のする味噌、そしてこの味噌を使ったチゲのことを指し、昔から地元の人々に親しまれてきた家庭料理。ただ「納豆汁」というだけあって匂いがキョーレツなので、特に若い人の間では食べる人もだんだん減ってきていたそう。ところが数年前のウェルビーング（健康）ブームでこの消化がよく、ヘルシー＆栄養豊富な料理として、再び注目されるようになった料理でもあるんですよ！そこで今日は、チョングッチャンを煮つづけて約２５年、地元で人気のチョングッチャン専門店「晋州チョングッチャン」をご紹介しましょう！

晋州からスタートして２５年、地元で人気の店
場所は地下鉄３号線のヤンジェ（良才）駅から徒歩３分。入口すぐの階段には、今まで韓国国内のメディアで紹介された記事がずらりと飾ってあります。あとで聞いたところによると、これはその一部とのことですが、大手新聞社はもちろん、テレビや雑誌などでも数多く紹介された有名店。特にビジネス街の汝矣島では、ランチタイムに店内の３００席がすべて埋まるという超人気店だったそう。そんな人気だったお店をなんで移転したの？と疑問に思って伺ったところ、チョングッチャンの匂い･･･のため。いくら匂いが控えめとはいっても、それだけ毎日、毎日たくさんのチゲを煮るとやはり匂いがビルに充満するわけで･･･今から約１年半前にこの良才へ移転。お店規模は汝矣島ほど大きくはありませんが、テーブル席、座敷もあり、周辺のビジネスマンやOL、そしてちょっとした会食や集まりなんかで利用する地元客も多いそう。

オモニ（お母さん）の味
ナビがうかがった日はオーナーが不在で、写真の娘さんが迎えてくれたんですが、お店のことやチョングッチャンのことも、とっても丁寧にくわしく説明してくださいました。まずお店を初めてオープンしたのはオーナーの故郷である晋州（チンジュ）。オーナーのお母さんがよく家で作っていた手作り味噌を使ったチョングッチャンのお店をはじめたところ、口コミで人気になったとか。その晋州からチョンウォン、汝矣島、そして現在お店のある良才に移転するまで約２５年、各地域の人たちに人気を得てきた晋州チョングッチャン。お店の場所は変わっても、チョングッチャンの味はそのまま。チョングッチャン独特の匂いが少なく、地元の人にとっては田舎のお母さんが作ってくれたチゲのように、故郷を感じさせる懐かしい味なんだそう。

★チョングッチャンの材料★
ダシスープ：昆布、ペンデンイ（ままかり）の干した物、ニンニク、チョンニャンコチュ（辛い青唐辛子）、大根、タマネギ
具：牛肉、豆腐、野菜（ズッキーニ、タマネギ、唐辛子、ネギ）
薬味：ニンニク、唐辛子の粉

１． これがお店自慢のダシスープ。普通は煮干しを使うところ、干したペンデンイ（ままかり）を使うことでスープがさっぱりと仕上がり、匂いも少なくなるんだそう。以前はこちらのお店のようにペンデンイを使うところはほとんどなかったそうなんですが、テレビや新聞なので紹介されるたびに、マネをしてダシスープにペンデンイを使うお店がずいぶん増えたそう。

チョングッチャン （田舎から持ってきた自家製チョングッチャン冷凍保管したもの。大豆は国産の無農薬豆を使っているそう）		牛肉 （豚肉を入れるところ、あるいはお肉を入れないところも多いそうですが、こちらは牛肉入り）
大きめにカットした豆腐		ズッキーニ、タマネギ、唐辛子、ネギを食べやすい大きさにカットしたもの
擦ったニンニク		唐辛子の粉

鍋に味噌を入れ

肉を入れ

唐辛子を入れ

ニンニクを入れ		野菜を入れ
スープを入れ		豆腐を入れます

テーブルにずらりと並ぶチョングッチャン定食！
こちらのメニューは、チゲメニュー、韓定食メニュー、一品料理に大きく分かれています。チゲメニューは普通のウリコン（無農薬国産豆使用）チョングッチャン、ソリテコン（有機農黒豆）のチョングッチャン、そしてスンドゥブチゲ、田舎キムチチゲなどもあり、周辺のビジネスマンやOLのランチとして人気。またちょっとした会食や夜ご飯に人気なのが、韓定食メニュー。これは料理の内容によって値段の違う３タイプがあり、チョングッチャン＜またはテンジャン（味噌）またはスンドゥブ（純豆腐）＞のほか、山野菜のナムル、ポッサム、焼き魚、キムチチゲなどテーブルいっぱいにお皿が並ぶんです。そこで、わざわざ来たなら定食を～ということで、今回は一番人気＆お手ごろの定食「チョンチャン」を準備してもらいました～。

焼き魚
香ばしい焼き魚がついているとは、うれしいですね。これはイシモチ。塩味も強すぎず、ご飯にぴったり。　

５色ナムル
山野菜のナムル。これは季節によって多少変わるそうですが、あっさりした味付けで、ビビンバの具としてご飯にのっけてもいいかも。

ホバッジョン
これは特に女性に人気のかぼちゃのチヂミ。生地自体にかぼちゃを入れたもので、ほんのり甘くて、もちもちしていて、ついつい手が出てしまうお味。。　

ファンテグイ
ファンテ（干したスケソウダラ）にコチュジャンベースの味付けをして焼いたもの。これも香ばしくてご飯がすすむ、すすむ。

カレイ揚げ
揚げたカレイに甘いソースを掛けたもの。　

さつま揚げとジャガイモ、ピーマンの炒め物
これはよく出てくる家庭のおかず、かな。

煮干しとニンニクの芽炒め
煮干、そしてニンニクの芽のシャキッとした歯ごたえが癖になりそう。

牡蠣入りの塩辛風
牡蠣の香りが全体的に広がり、これだけでもご飯がいけそう。

昆布
体にもいい昆布。これはコチュジャンについて食べましょう。

ヨルムキムチ
ちょうどよい漬かりぐあいのヨルムキムチ。

普通のチゲとして食べてももちろん良いんですが、地元の人はこのチョングッチャンをご飯に掛けて、さらにおかずとして出てくる山野菜のナムルものっけて、ビビンバにして食べる人もたくさんいるとか。そこでナビもチョングッチャンビビンバを作ってみることに～。

１． まず大き目の器にご飯を入れ、		２． 野菜のナムルがあったらご飯の上に載せ、
３． チョングッチャンをご飯に掛け、		４． 混ぜればビビンバの完成～！お好みでコチュジャン（唐辛子味噌）を入れてもおいしいそうですョ！