湧金屋 / ヨングムオク

こんにちは、ソウルナビです！今日はちょっぴり珍しいドジョウ汁のお店をご紹介しましょう。えっ！？ドジョウはちょっと・・・＾＾；；と、おっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、ビタミンやたんぱく質が豊富でカルシウムが煮干の５倍！と言われるドジョウは健康にも美容にもとっても良いんですョ！一般的に韓国料理でドジョウ汁といえば、ドジョウをすりつぶして味噌仕立てなどのスープで野菜と一緒に煮込んだチュオタンが主流。でも今回紹介するお店のドジョウ汁は、このチュオタンとはちょっと違うその名も「チュタン」！ドジョウをすり身にせずに、なんとそのままの姿のドジョウが入ったソウル式のドジョウ汁なんです。そのチュタンの老舗、「湧金屋」にさっそくレッツゴー！

創業７５年！裏路地にひっそりとたたずむ隠れた老舗
「湧金屋」がオープンしたのは１９３２年。なんと今年で誕生７５周年なんです！今の社長さんのお祖母さんの代にお店を始められたんだそう。お店があるのは市庁（シチョン）に近い茶洞（タドン）・武橋洞（ムギョドン）エリアという昔から飲食店が多く集まるところで、この地域の小さな裏路地で７５年間変わらない味を守り続けています。ソウル式ドジョウ汁の元祖老舗店というだけあって、実はとっても有名なお店なんですョ。お店は一見、いたって普通の食堂というカンジですが、次々にやってくる常連のお客さんとお店の方の会話の様子などから、やはりどことなく「昔からある店」の雰囲気が。店内は靴を脱いでゆっくりと座れる座敷席が中心で、細くて急な階段の上には個室っぽい二階席、階段の下にも小さな座敷もあります。広いお店ではないけれどなかなかの収容力です。

店内のテーブルではチュタンに入れる材料を大量に下ごしらえ。ジョンの盛り合わせに入るドングランテンの下ごしらえも・・・

元気なドジョウ！

これがソウル式ドジョウ汁「チュタン」だ！
普通、韓国でドジョウ汁といえばドジョウをすりつぶしたものを入れて作る「チュオタン」が一般的。なので、チュオタンのスープの中にドジョウの姿は見えません。しかし「湧金屋」のドジョウ汁はドジョウをすり身にせずにそのまま入れちゃいます。これが他の多くの地方で作られるチュオタンとは違う、ソウル式のドジョウ汁。名前もチュオタンではなく「チュタン」と呼ばれます。スープの中にはそのままの姿のドジョウがゴロゴロ！少しグロテスク！？と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ドジョウがツルッとしていてなかなかイケるんですよ＾＾。スープの中にはドジョウの他に、豆腐、ネギ、キクラゲ、キノコ類、油揚げなどがたっぷり入っていて具だくさん。あらかじめドジョウのアラでダシをとったスープは辛いけれどすっきりとした味わいです。お店ができた７５年前からずっと変わらず同じ方法で作っているのはもちろん、入っている具もほとんど変わっていないんですって！

ドジョウがまるごと入ったソウル式ドジョウ汁「チュタン」、いかがでしたか？「湧金屋」の主役のドジョウ、実は秋が一番美味しくて旬だといわれているんです。この時期のドジョウは冬眠の準備をするためにたくさん食べてまるまると太っているんだとか。そのままのドジョウをいただくチュタンが特に美味しい季節かもしれませんね！あまりお目にかかれないソウル式ドジョウ汁、ドジョウが旬のこの季節にチュタンの老舗で一度試してみてはいかがでしょうか？またこちらはチュタンだけでなくドジョウの炒め物や和え物などその他のドジョウ料理、お店特製のジョン（チヂミ）の盛り合わせなどおつまみメニューも充実。韓国式ドジョウ料理を肴にちょっと一杯なんてのもいいかも！＾＾　以上、ソウルナビでした。