リュ・シウォンの好物を堪能!ファンじゃなくたって行きたい、自然で優しいお味の韓国理店!
こんにちは!ソウルナビです。皆さんの中には「芸能人がよく行くお店」に興味津々の方も多いのでは?単純に「芸能人に会いたい」ってこともあると思うけど、「スターたちの舌が認めたお店なら!」という考えももちろんありますよね!そんなみなさんに今日ご紹介するのは、日本でも人気のリュ・シウォンが太鼓判を押したお店「キムシドマ」!俳優であり歌手でもあるリュ・シウォンですが、韓国ではグルメ店を紹介する番組の司会を担当しているんです。舌の肥えた彼が好む料理が食べられるこの「キムシドマ」、なんだか店名の響きが洋食屋のようにも聞こえるけど、韓国料理のお店!それもこだわりの料理法で自然な味を楽しめるとのことで、どんな料理が並ぶのかナビも行く前から期待が膨らむ!それではさっそく気になるお店へと行ってみましょう~!
オフィス街のビルの中に位置!やってきたのは景福宮(キョンボックン)駅。お店周辺は大使館などの建物のほか、ビルが立ち並ぶオフィス街。お店はオフィスビルの地下にあり、地上からはお店があるのかわかりづらいくらいひっそりとしていますが、それだけに落ち着いた雰囲気で食事ができそう!階段を下りていくと外にあったビルとはまったく雰囲気の違う、温かみのある入口がナビを迎えてくれました。味のある引き戸など、木のぬくもりが感じられます。
シンプルに、そして温かく!お店は靴を脱いで中に入る、オールお座敷タイプ。広々とした大きなレストランなのかと思っていたら、中は思ったよりこじんまり。でもその雰囲気がアットホームな空気を漂わせていて、オレンジがかった照明とともにお店に入っただけで心が落ち着く感じです。店名の「キムシドマ」とは「キムさん(キムシ)のまな板(ドマ)」という意味なのですが、店内にはまな板が壁にかけられていて、趣のある飾りに早がわり!これ、お店で使われてきたまな板なんだそう。こんなところに代表されるように、店内は全体的にシンプルなインテリア。でも木の色や生成り色などで統一されているので、ほんわかしたムードが漂っていてリラックスできますヨ!
リュ・シウォンのサインが直接壁に書かれている!
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テーブルの仕切り(目隠し)という気配りもあり。
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リュ・シウォンの好物を作るのは!?実はこの「キムシドマ」、リュ・シウォンの叔母さん(お母さんの妹さん)であるキム・ミニョンさんが切り盛りしているお店!写真左がキムさんです。Tシャツにエプロン姿という何も着飾らない状態ですが、話しているだけでも人柄に魅了されてしまうほど品があったキムさん。「プリンス」と呼ばれるリュ・シウォンのまなざしを彷彿とさせる優しい目元など、やはり親戚だな~ということを実感しちゃいます。家柄などからチェサ(祭祀)が多かったキムさんの家。同時にキムさんのお父さんがお客さんをよく連れて来る人だったため、小さい頃から娘たち(キムさんやリュ・シウォンのお母さんたち)が料理を手伝う機会がとても多かったんだそう。そのときにお母さんから学んだことを活かし、おいしく味わってもらおうと始めたのがこの食堂「キムシドマ」なんです。
お店で食べられる料理の特徴は!?ではキムシドマではどんな料理が食べられるのかというと、伝統的な昔の味を感じられる料理。ここのお店は「韓国料理屋」ではあるけれど、一般的な韓国料理のイメージである「辛い」「味が濃い」といった味ではなく、より自然の味を感じることができるメニューが並びます。もちろん化学調味料は一切使いません!「あれは言ってみれば舌を麻痺させておいしさを感じさせるもの。でも私は素材とのバランスを考えながら本当のおいしさを感じてほしいんです」とキムさん。お座敷から見えるこんな台所の風景も、敷居が高くない雰囲気で親近感がわくでしょ?
「リュ・シウォンコース」でお店の魅力を堪能!メニュー表を見ていると「リュ・シウォンコース」なるものを発見!もともとお店ではコース料理をやっていたのですが、リュ・シウォンのお気に入り料理を食べたい人のために作ったのがこのコースだそう。ファンはもちろん、おいしいものを食べたい人にピッタリと言えそう!さっそくナビも注文~!5種類の料理が含まれたこのコース、しばらくするとテーブルの上がこの状態になり、食事の終盤ではククス(うどん)が登場します。
それではコースの中身を一つ一つご紹介!
◇宮中(クンジュン)トッポックムもはや日本でも知らない人はあまりいないと言えるほど有名になった韓国料理「トッポッキ」。そのトッポッキ料理の中でも宮廷料理などで出てくる伝統的なものが辛くない「宮中トッポッキ」で、「リュ・シウォンコース」に入っているのはこのタイプです。一般的な細長い筒状ではなく、四角などに切られた「トッ(餅)」。それに新鮮野菜が一緒に炒められたこのメニュー、一口食べた時に野菜そのものの味が口の中にパ~ッと広がるのが魅力!「野菜ってこんな味だったんだ」と感じられる、ごまかせない自然の味をしっかり堪能することができます。味付けの甘味も適度だし、辛いものが苦手な人もこのトッポッキはまったく辛くないのでオススメですョ。
◇トマスユッ茹でた豚肉料理がこの「スユッ」。使われているのは黒豚のオーギョッサル(五枚肉)なので、写真でもわかるように脂身の部分も少なくはない量。でも脂身が嫌いな方、躊躇せずに食べてみて。全然しつこくなく、むしろサッパリ感を感じながらプリプリした食感を楽しめます。肉全体も身がしっかりしているので、やわらかいのに噛むと肉の味をじっくり感じられるような食べ応え充分の一品。テーブルに並んだタレにつけたあと、キムチに巻いていただきます。タレだけで食べるのとキムチで巻くタイプはそれぞれに味わいがあり。これは両方試してみてくださいね。
◇トマピンデトッピンデトッとは緑豆(ノクトゥ)で作ったチヂミのことで、中にネギなどの野菜と豚肉が入っています。「ピンデトッ」は揚げるようにして焼くものなので、かなりの油を使うのが普通。でもこちらのピンデトッは油によるしつこさがない!不思議に思って聞いてみると、このお料理には食用油を使わず豚肉の油のみを使って焼いているんだとか!だからといって豚肉の臭みも感じません。焼く前にごま油を加えたり、野菜を独特な方法で混ぜたりと、おいしさをUPさせるこだわりの方法で作っているそう!ピンデトッ用のタレがあるのでそれをつけていただきます。「食べるときに(タレに浮いた)タマネギをのせるとサッパリした味が楽しめていいですよ」とキムさん。
◇トマムノムノとはタコのこと。この料理に使われるのは東海(トンへ)のなかでも陸地に近い近海部分から獲れた新鮮なミズダコ。なんと重さが約18kgほどもある大きなもので、その足の部分だけがこのメニューに使われます。コチュジャンベースの甘酸っぱいタレとタコの柔らかい食感が絶妙に合わさりおいしい!適度な柔らかさを保つため、ササッと湯がくときは細心の注意を払っているそう。タコを食べるとき、「噛み切れないんじゃ!?」と心配する方もいらっしゃると思いますが、心配ご無用、おいしくいただけますよ!またタレをつけないで食べてみるとわかるのですが、海水に漬けられたことによって残っている潮の風味も自然でいい!
◇トマグクス4品を食べ進めていくと、ちょうどいい頃合いに登場するのがこの「トマグクス」。コースの中で「食事メニュー」に位置付けられているこの麺料理こそ、地元の人たちから一番人気を集めている料理です。この麺は小麦粉だけでなく豆の粉も入れ、卵と塩と一緒に混ぜてできたもの。ナビは台所での作業が見えたのですが、細く丁寧に包丁で切っていらっしゃいました。「機械を使うより断然おいしいの。」そうキムさんが話していたように、麺は口に入れただけで香ばしいし、適度な弾力があっておいしい!スープの味付けは薄めですが、煮干しやワカメ、大根などから取られたダシの味はかなりしっかりしています。また唐辛子の入ったヤンニョム(薬味)も用意されているので、それを入れて食べてもOK!味のミックスを楽しめるのもいいですが、もとになっているスープのダシだけでも充分味わい深い一品!
この「トマグクス」はお昼時の人気メニュー。今回のようにコース料理のシメとして食べる場合は「淡白な味を楽しめるように」ということで当てはまらないのですが、単品として注文する場合はそぼろやキムチ、大根などの具材が一緒についてきます。
ぜひこれも注文を!キムさんが惚れたマッコルリ!コース料理の内容をご紹介してきましたが、ぜひともこのコースを注文するときに同時にオーダーしてほしいのがここのお店のマッコルリ。忠清北道(チュンチョンプット)の鎮川(チンチョン)というところで作られたこのマッコルリは、サルマッコルリと呼ばれる米でできたもの。95%が純粋なお米でできていて、ここのマッコルリを飲んだキムさんがその味に惚れ込んだことによってお店で出すことになった一品です。口に入れると始めはスッキリした味わいなのに、飲み込むときにフワッとやってくるまろやかな風味がクセになりそう!しかも写真のような昔ながらの金属器に入れて出してくれるのもポイント!1950~60年代の雰囲気を味わえるように、とこの昔ながらの器を使っているんだとか。マッコルリの冷たさと爽やかさ、器を持つだけでも堪能できます^^
最初にお料理が並んだとき「これなら軽く完食できそう!」と思ったナビでしたが、ククスを食べ終えたらおなかがパンパンではちきれそう!それだけ量もあり食べ応えがあったのですが、油っこくない料理なので胃にもたれないのがうれしいところ。マッコルリ一杯もほどよい酔いを誘ってくれ、韓国料理をじっくり味わえた喜びに浸っちゃいました。ちなみに気になるリュ・シウォンの好物(お気に入り料理)ですが、「リュ・シウォンコース」に入ってるものは全部なので選ぶのは難しいそう。でも特によく食べるのはピンデトッやスユッだそうですョ^^。
「昔ならではの料理なので、ある意味刺激がなくてつまらないと感じるかもしれませんね」と言っていたキムさんですが、そんな昔ならではの料理・味こそが現代の人に求められているもの!味が濃くて辛いということが強調される韓国料理だけど、もともとは優しい味だったんだということを伝えてくれるメニューが迎えてくれます。「フュージョン料理は作れないしお出ししたくないんです」とキムさんが笑いながらお話してくれました。お店が混雑すると待ち時間が長くなったりゆっくり食べられなかったりすることもあるので、オススメの来店時間は17時頃だそう。観光スポットの景福宮を見学したあとの食事として利用するのも良さそうですネ。リュ・シウォンのファンならもちろん、特にそうでない方々もナチュラルな韓国料理の味を堪能してみてはいかがですか?以上、ソウルナビでした。