パダ食堂

こんにちは！ソウルナビです。おいしいものがたくさんある韓国料理。韓国グルメが大好きで今までたくさんの料理を食べてきたみなさん、そして韓国に何度も来ているヘビーリピーターの方々！韓国で食事をするたびに、いろんなオイシサの発見や奥深さを感じませんか！？今日ナビがご紹介する食堂も、そんな発見ができそうなトコロ。梨泰院（イテウォン）エリアにある老舗食堂で、ちょっと珍しい味に出会えるという「パダ食堂」です。メイン料理は「ジョンスンタン」というのですが、初めて聞いた人も多いのでは！？ソウルの人たちに愛されてきただけでなくメディアにも散々出てきたお店ですが、「ジョンスンタン」は日本のみなさんにはまだまだ知名度が低いはず。これ、プデチゲに似ているけど一味違うメニューになっているんですよ。他のメニューもチェックしつつ、さっそくお店の様子をご紹介したいと思いま～す！

場所からチェック！
梨泰院と言えば革製品のお店がたくさんあることで有名な街！日本からのお客さんがショッピングのために訪れる場所ですが、今日ご紹介する「パダ食堂」の最寄駅は梨泰院駅の一つお隣り、地下鉄６号線ハンガンジン（漢江鎮・Hangangjin・631）駅！ここは観光客があまり訪れない場所。美術館があったりする一方、地元の人たちの家や小さな商店なんかが見られるエリアです。「パダ食堂」がきっかけとなって初めて訪れてみるのもいいかもしれませんね！なお、お店は梨泰院駅から徒歩でも行ける距離なので、ブラブラとお散歩気分で行きたい方は梨泰院駅から行くのもいいでしょう。

パダ食堂到着！その中は！？
お店に着くと、むむ、ドアと小さな看板しかないぞ！？･･･そうなんです、とっても有名なお店だけど、この「パダ食堂」の外観はシンプルそのもの！「ここで合ってるの！？」なんて思ってしまいがちだし、特にビギナーさんは入るのをためらっちゃうかも。でもご心配なく！元気よくドアを開けると、中には韓国のオンドルタイプの席が並んでいます。ここはオールお座敷席となっているので靴を脱いで上がりましょうね。入口付近から見える店内の様子は少しこじんまりした感じに思えるけど、奥にもスペースがあるから「意外と広いんだ～」と思えるはず。

■基本中の基本！ここではやっぱり「ジョンスンタン」！

ここのお店はメインメニューの「ジョンスンタン」を注文するのが当たり前になっているような状態。つまりそれだけ人気と言うわけです。そのジョンスンタン、そもそも名前が変わっていると思いませんか！？「ジョンスンタン」の「タン」は韓国語で汁物やスープのことを表す言葉。そして「ジョンスン」というのはなんと人名！ジョンスンタンの由来はいくつか説があるようですが、一番よく言われているのが、以前リンドゥン・B・ジョンスン（日本では「リンドン・B・ジョンソン」）大統領が韓国を訪問した際、アメリカ産のハムやソーセージを使って大統領の好きなシチュー形式に調理したことが始まりというお話。ここ「パダ食堂」ではその作り方をもとに、社長とそのお姉さんが味を研究して作り上げたジョンスンタンが出されているというわけ。

気になるそのお味は！？
さっそくナビも注文！プデチゲに近いと言われているこのジョンスンタン。プデチゲと言えば、キムチの入った鍋の中にハムやソーセージがたくさん入れられているメニューですよね。ハムやソーセージが入っているのは同じだけど、このジョンスンタンはキャベツや角切りにされたジャガイモ、ネギや唐辛子などが入っていて、最後にチーズがのせられています。この唐辛子のせいか、スープはかなり辛いっ！･･･にもかかわらず、入れられたキャベツが自然な甘味を出しているし、チーズも辛味ダウンに一役買っている～。「まろやかに辛い」という不思議なおいしさに！

プデチゲだと思って食べると、これはプデチゲとは違う！と気付くハズ。この感じは･･･そうだ、シチュー！味は辛いけど、まるで洋食のような仕上がり。お店の社長さんも「スープと考えていいわよ」と言っていたほどです。プデチゲ同様に辛味がありますが、プデチゲに比べて少し味はしつこめ。チーズも入っていますしね。だけどスープがさらっとしていて辛いから、しつこすぎると言うことはありません。そしてなんといってもソーセージやハムから出された味がスープに濃縮！これはご飯がどんどん進んじゃいますよ～！（※ご飯は別料金）。なお、ジョンスンタンはサイズが小と大の２つに分けられていて、小が２人分、大が３～４人分です。（※上の写真は小サイズ）

イカの塩辛

シシトウ炒め

白菜キムチ

ゴボウの炒め煮

カクトゥギ

他のメニューも見てみよう！

◇牛肉ソーセージ（ソコギソセジ）
特に夜にお店に行くとよくわかるのですが、ここのお店ではジョンスンタンだけでなく、ソーセージをつまみとして食べる人がたくさん！そこで人気のメニューがこの牛肉ソーセージ。予想以上に特大サイズで出てきて、それをフォークとナイフで小さく切りながら食べていきます。「大味なんじゃ？」という予想に反し、牛肉の味がしっかり感じられるジューシーなソーセージ！ジョンスンタンに入っているソーセージも含め、お店で使われているソーセージやハム類はアメリカからの輸入物なんだそう！

◇Ｔボーンステーキ（Ｔボンステッ）＜写真は２人分＞
ボリュームあるこのステーキ、はじめテーブルに出された時は黒くてお肉なんだかよくわからなかったくらい、たっぷりのソースで焼かれてきます。肉はしっかり焼かれたタイプ。おなかにたまります。ソースの味が濃いのでこれも何人かで分けて食べたいメニュー。

いかがでしたか？今までたくさんの地元メディアに取り上げられてきたこの「パダ食堂」。お店のおばさんが「（マスコミ関係に）出尽くしちゃって出てないところは無い」なんて豪語（？）するくらいの食堂で、厨房はいつも大忙し！ガスコンロにはいくつもの鍋が火にかけられていました。そうそう、ここのお店は日本でも人気のイ・ビョンホンが、むか～し有名になる前に通っていたことでも有名なところ。今お店で本人に会うのはちょっと難しいかもしれませんが、「イ・ビョンホンがよく食べていた味」を試してみるのもいいですよね！「無性に食べたくなる中毒性がある」とも言われるジョンスンタン。みなさんも一度味わってみてはいかがですか？以上、ソウルナビでした。