弘大にある釣り好き社長のテグタン(タラ鍋)屋!自然で優しい味のスープが人気!
こんにちは!ソウルナビです。突然ですが、韓国人が特に冬に食べたくなるものって!?もちろんいろいろあるけれど、その中にきっと出てくる料理が「テグタン」!「テグ」とはタラのことで、「テグタン」とはタラ鍋のこと。グツグツと鍋が煮立っているときの音!ほっくりしたタラの身!プリプリした内臓や、魚や野菜から出たダシいっぱいのスープ!ちょっと挙げただけでもテグタンには食欲をそそる要素がたくさん詰まっているんです~!今日はそんなテグタンの中でも優しい味のスープが特徴の店、「春者(チュンジャ)テグタン」をご紹介しましょう!周辺に勤める会社員たちを中心に人気を集めているというこちらのお店。どんなところなのかチェックしに伺ってきました~!
「弘大のおいしいテグタン屋」お店があるのは弘大(ホンデ)エリア。弘大というとクラブがあったりオシャレなカフェがあったりと、若い人たちからいつも注目されているところ。2010年には空港鉄道が弘大にも通るということもあり、現在いろんなお店がどんどんできている場所なんです。そんな弘大エリアの中でも「春者テグタン」があるのは住宅や少し古めの食堂などがあるちょっと静かな地域。目立たない場所なので観光客はほとんどなし。でも韓国のお客さんは近所の人だけじゃなく江南(カンナム:漢江の南側)エリアなど遠くからもやって来るんだそう!駅からは少し歩くけど道のりは簡単~。
ちょっと変わった!?店内の様子!中に入ると店内はこんな感じ。すべてオンドルのお座敷席になっています。一見普通のお店と変わらないようだけど、よく見ると壁に釣り人たちの写真がズラ~リ!他にも魚の模型(?)がくっついていたり、床に魚の絵があったり、天井に釣りざおが飾られていたり!食卓には釣りのときに撮った写真がそのままインテリアになっていて、店内は全体的に変わった雰囲気。実はこれ、釣りが大好きでたまらない社長の趣味なんです!
好きだからお店始めました!そんな釣りマニアの社長さんがこちら!このナム・ジェウ社長は小さい時から釣りが大好きで、ずっと釣りを趣味としてこられた方。それまでは電気関係のお仕事をしていたんですが、自分の趣味を活かすために2005年に「春者テグタン」をオープン。毎週日曜日には江原道の三陟(サムチョク)市にある臨院(イムォン)港へ行き、テグを直接釣ってはお店の料理に使っているんです。お話を聞いていると本当に釣りや魚が大好きだということがわかるナム社長。とても親しみやすくて、お店のメニュー表には写真のようにキャラクターまで描かれていました~。
人気メニューをご紹介!
店内にあるメニュー表ではいくつかの項目が赤い四角で囲われています。これはお店が特にオススメする品。ナビはその中から特にお客さんに人気だという「センテグチョンゴル」をいただいてみることにしました!こちらのメニュー、周辺で働く日本人のお客さんからも好評なんだそうですよ。
■センテグチョンゴル
チョンゴル(鍋)料理って中身の具が全部入れられた状態でテーブルに登場することが多いので、その前にちょっと具を入れる過程を見せていただきました。(※写真の<中>サイズは2~3人分。<大>だと3~4人分が目安)
ここのお店では80cm~1mという大型のテグのみ使用!このように大きいテグを使う方が味がいいんだそうです。テグは一年中食べられるけど、特においしいのが12~3月の産卵時期。夏のテグは魚の身の味が中心になるけど、産卵の時期は卵などが加わって味がさらに良くなるんだとか。このセンテグチョンゴルは辛めスープの「タン」と辛くないスープの「チリ」から選べるようになっています。ただ、お客さんの90%が「タン」を注文するほど「タン」がメイン。色は赤でも辛いだけのスープではなく、淡白な味になっているので人気みたい。ナビが頼んだのもこの「タン」バージョンです。
待っているとテーブルにコンロと鍋が運ばれてきました~。ネギなどの野菜が加わり火をつけてしばらく煮えるのを待ちます。グツグツするほど唐辛子の朱色が目立っていき、野菜との色合いが鮮やかで見ているだけでもヨダレが出そう!テグタンをおいしくいただくには食べるタイミングもかなり重要とのこと。社長が鍋の様子を見ながらチェックしてくれます。これならテグタンのビギナーさんでも安心して食べられますね。
食べごろになったテグを取り出してみると、大きくてかなりの迫力~。ほぐすようにして口に入れると、ふっくらした食感で身もしっかりしてる!同時に白子も口に入れると柔らかくもありながら弾力すら感じられるほどプリップリ~!細くなっている部分もあるけれど、テグ自体が大きいのでこの白子も太く大きくなっていて食べ応えがあります。豪快にいっちゃいましょう!
自然の味を活かしたスープ!テグタンだけに限ったことではないですが、鍋モノを食べるときの楽しみといったらやっぱりいろんな味が濃縮されたスープですよね!ここ「春者テグタン」のスープは優しい味に仕上がっているのが特徴。口に入れた瞬間は「ちょっと薄めかな?」と思ってしまったのですが、舌で味わっているとテグや野菜などが出た旨みをじっくり感じられることに気づきます。これこそがここのスープを飲む醍醐味!化学調味料を一切使っていないので、パンチの効いた強い味というよりまるで汁物を楽しむように味わえる飲みやすいスープになっています。これにより鍋を煮詰めていってもしょっぱくなることがなく、深みのUPしたまた別の味も楽しめるというわけ。これが地元の人に人気なんですね。
魚を使う料理につきまとうのが「生臭さをどう抑えるか」ということですが、優しい味のスープにもかかわらず、このセンテグチョンゴルは不思議と生臭さが感じられません。これはテグが新鮮だからということ、また配合など研究を重ねた薬味を使っているからとのこと!魚の匂いがあまり好きじゃない人や、強い味で匂いをごまかすのがきらいな人にとってこういう味はうれしいのでは?
おかずはこちら!
この日テーブルに並んだおかずは以下のとおり。黒豆以外は毎日同じものが出てきます。食べるときに特に楽しみたいのが海苔!毎朝その日に味付けしたものなので、とっても新鮮で香ばしい味を楽しめるんですよ。
■アルマリ
食事メニューにちょっと一品加えたいときにピッタリなのがこの「アルマリ」。卵焼きの中に魚の卵が入ったものです。冬の一時期はテグの卵、他の季節はナルチアル(トビウオの卵)が入っています(ナビ取材時はテグの卵入り)。大きなわらじサイズと言えるくらいの大きさなのでボリューム満点!食べ応えがあり、鍋が出来上がるのを待ちながらみんなでつまむのにもちょうど良さそうです。ナルチアルを使ったものもまた違った食感を感じられそうで、季節ごとに両方試してみたいな~。
こちらが社長と社長のお姉さんのショット(似てますね~)。今回ご紹介できなかったのですが、「ネジャンチム(内臓を蒸したもの)」などもお2人のオススメ。こちらのお店では他のテグタン屋では扱っていないメニューもいろいろあるので、あれもこれもと試したくなっちゃう!ただ、量の多い魚料理なので、いろいろ注文するとちょっとお値段がはることも。できたら多めの人数でいろいろ食べられるといいですよね。あ、釣り好きの方でお店に行こうと思っている方!お店で社長と釣りトークをしてみては!?きっとうれしそうに話してくれるハズですョ^^。「うちの店のは釣り人の食べるテグタンなんだよ」そう話す社長のテグタン、一度食べてみてくださいね。以上、ソウルナビでした。