メニューはナクチづくしの専門店!ヨンポタンもおかずも全羅南道の味をそのまま味わえる人気食堂!
こんにちは!ソウルナビです。「ソウル旅行ではなんと言ってもグルメを大満喫したい!」っていうのがナビをご覧になっている方々のほとんどなのではと思うのですが、最近ではリピーターさんを中心にソウル以外の地方料理も気になるんだよな~っていう人が増えているみたい。何かと忙しい旅行スケジュールでは地方へ足を延ばすことは難しいので、ソウルにいながら地方の郷土料理を食べられたらうれしいですよね。というわけで今日はみなさんに全羅南道(チョルラナムド)は木浦(モッポ)を代表する名物、「セバルナクチ」料理の専門店「ヘテ食堂」をご紹介しましょう!お店のメニューが全てナクチという、ナクチが大好きな人にはたまらないお店!さっそくお店へと行ってみましょ~。レッツゴー!
庶民的な雰囲気が漂うエリア!お店があるのは地下鉄2号線の奉天(ポンチョン)駅とソウル大入口駅の間。近隣にはかの有名なソウル大がありますが、他に特別な観光スポットがあるわけではないので旅行者の方々はほとんど来ないと言ってもいい場所。お店の周辺も地元の人たちしか見られません。奉天駅からお店までの道のりには庶民的な市場があり、観光客の方々はそんな風景を見学するのもお楽しみポイントかも。歩いて行くと庶民的な空気に包まれたエリアの中、いろんなお店の並びに「ヘテ食堂」を発見!大きなお店ではありませんが、外観がキレイにされているので周辺のお店の中でも目立つ方です。
素朴な食堂タイプの店内
お店の中は特に変わったものは一切ナシ。いい意味でいたって普通の食堂タイプで、席はすべてお座敷席。商売を始めた当初は小さなお店だったのですが、人気が出た後は行列ができることもしばしば。そのため食事スペースを増やし、今の状態に至っています。席は全体で50人以上は入りそう。
真心こめて!「南道(ナムド)」からやってきた元気なオンマ(お母さん)!こちらがお店で料理全般を担当するチョン・オギムさん。全羅南道の木浦からやって来たパワフルなオンマ(お母さん)タイプの方で、店内にはチョンさんの元気な声が響きます。チョンさんは木浦でナクチ食堂をスタートさせたあと、1990年にソウルにやって来て今の場所で「ヘテ食堂」をオープン!20年近くおいしいナクチを食べてもらおうと料理をし続けていて、その評判からテレビなどの取材を受けたこともたくさん。お店には遠いところからわざわざやって来る人もいますが、ここの味にハマった常連さんがほとんどなんだそうですョ。念のため、お店に行くときは予約をして行った方がいいかもしれませんね。
これがお店の主人公「セバルナクチ」!お店で使われるナクチは木浦名物でもある「セバルナクチ」と呼ばれているもの。セバルナクチの「セバル」とは「足が細い」という意味であるとおり、写真のように足が細くなっています(「セ」には「3」という意味もあるため3本足のナクチかと誤解する人が多いようですが、違うのでご注意を!^^)。ここ「ヘテ食堂」はナクチの専門店なわけで、ナクチそのものの鮮度もとっても重要!そのため毎日毎日全羅南道から取り寄せているんですョ。ナビが取材しているとちょうどナクチが運ばれてきた時間で、丁寧に水槽を掃除したあと元気なナクチが放たれていました。
■ヨンポ定食
お店の一番人気の料理がこちら!メイン料理となるヨンポタンに、テーブルを埋め尽くす色とりどりのおかずを楽しめる豪華な定食メニューです。ヨンポタンは簡単に言ってナクチのスープ料理。ナクチは1人分につき(大きさにもよりますが)だいたい2杯(匹)ずつ入れられ、写真は約5人分。中の具としてにんじんや玉ねぎなどの野菜、そしてゴマ、松の実、にんにくなどが入っています。このスープはしょうゆなどを使うのではなく、基本的にナクチのダシと塩でのみ味付け!そこに青唐辛子と赤唐辛子が入ることによって、若干の辛味があるスッキリ&さっぱりした味に仕上がっています。まさに韓国語で言う「シウォナダ~(さっぱり~)」っという感じ!こんなスープ、二日酔いのあとにも飲みたいなぁ。
シンプルながらおいしいスープも魅力的ですが、やっぱり主役はナクチそのもの。テーブルに鍋が運ばれたあと、お店の人が食べやすいサイズに切ってくれます。ここのナクチ、口に入れてみるとプリプリ!それでいてやわらか~い身になっていました!ナクチのイメージがわきづらく、「噛み切れないんじゃ…」と思っていた方々、そんな心配はご無用~!箸の進むままにどんどん食べてくださいね。ナクチって血中コレステロールを下げてくれ、また疲労回復や肝臓機能の強化という効果もある食材。頭の丸い部分も柔らかくておいしく食べられるので、残すことのないよう全部食べちゃいましょう!
全南式の豪華なおかずは全部手作り!「定食」というとおかずがつき物なわけですが、この「ヨンポ定食」についてくるおかずの数もまたすごい!これらのおかずは全羅南道スタイルのもので、すべてチョンさんが手作りしているもの。内容は季節や日によって変わります。韓国の中でも食べ物が特においしいと言われる全羅南道。その全羅南道のおかずは全体的に味が濃く、少ししょっぱめになっているのが特徴です。というわけでここに並ぶおかずも味付けが濃いものが多くなっているため、味に慣れてない人は少しずつ食べるのがいいかもしれませんね!(もちろんしょっぱくないものもたくさんありますョ。)この日並んだおかずは以下の通り!
(な、なんと23品もありました~!)
ピックアップ「チョッカル(塩辛)」!
こちら「ヘテ食堂」の特徴的なおかずでもある塩辛。やっぱり地域色の表れで、普通の塩辛よりも味が濃くなっているので少しずつどうぞ!韓国の人は「これを食べるとご飯が進んで進んで…」というおかずを「パットドッ(ご飯泥棒)」と言うのですが、ここのチョッカル、かな~りご飯を盗まれちゃいますョ!
■ナクチタンタンビビンバ
お次はナクチのビビンバ!ナクチのビビンバはけっこう扱っているお店も多いのですが、この「ナクチタンタンビビンバ」とは「サンナクチ」、つまり生のナクチが使われたビビンバのこと!(お店では「ナクチビビンバ」も取り扱っています。)ナクチタンタンビビンバの「タンタン」とは、韓国語で何かを叩くような時の「ポンポン・パンパン」といった感じの音のこと。サンナクチを「タンタン」と刻み、ごま油と生卵で食べるのが「ナクチタンタン」で、これをビビンバにしちゃったというのがこのメニュー。新鮮でモッチリしたナクチと野菜、そしてご飯を香ばしいごま油とコチュジャンで混ぜ混ぜして召し上がれ~!なお、このビビンバにはテンジャン(味噌)のスープが付きます。
■ナクチタンタン
「ナクチタンタン」は単品メニューもあり!写真は2人前で、ビビンバと同じようにサンナクチの上にごま油と生卵が入れられていてそれを混ぜてから食べます。お酒のおつまみにもピッタリなのでよく出るメニューなんだそう。
他にも「カルラクタン」という、牛肉とナクチのスープ料理も人気とか。お店に写真がありましたがおいしそうでしたよ~!
いかがでしたか?チョンさんの旦那さんである社長カン・ヨンジンさんのご兄弟は全羅南道などで同じくナクチ関連の食堂を営んでいるのですが、そのうちのお一人は木浦の中でも特に有名な「トクチョン食堂」をやっている方!そんなグルメ家族が運んできた全羅南道の味をソウルで堪能できちゃうなんてうれしい限りですよね。もともとナクチが大好きだった方も、こちらのお店ではいろんなナクチメニューが取り揃えられているので「選ぶ楽しさ」も味わえますョ。焼肉などポピュラーな韓国料理にちょっと飽きたな~と思っていた方々!一度こちらのお店で本場のセバルナクチ料理を楽しんでみてはいかがですか!?以上、ソウルナビでした。