シナンチョン(新安村)

신안촌

閉店・移転、情報の修正などの報告

グルメたちをもうならせる味!食の本場、全羅南道の郷土料理専門店

こんにちは!ソウルナビです。韓国にも地方によっていろんな名物料理がありますが、今日は中でも「食の本場」といわれる全羅南道の郷土料理専門店をご紹介しましょう。韓国の南西部に位置する全羅南道は、豊かな海と山に囲まれ、平地にも恵まれたことにより古くから食材が豊富で食文化が特に発達していると言われる地域。今日ご紹介する「シナンチョン」は、この地域の新安(シナン)郡というトコロから取り寄せたナクチを使った料理をはじめとした本格的な郷土料理が自慢のお店!ちなみに新安郡といえば、元大統領の金大中氏の故郷で、元大統領もこちらに何度も訪れたことがあるとか!?それではお店に行ってみましょう~!
景福宮近くの小さなコルモクにあり
お店があるのはソウル市内の五大王宮の一つ、景福宮(キョンボックン)の近く。実はあまり知られていないけれど、ここ景福宮周辺のある一角に古い家や食べ物屋さんが集まった小さな路地があるんです。大通りから一歩入るとすぐにあるこのコルモク(小道)は、都心に近く比較的開発の進んだ街の真ん中に、そこだけがポツンと残されたような昔ながらの雰囲気が漂う場所。今日ご紹介するお店はまさにこのコルモクに集まったお店の中の一つなんです。ちょっと入り組んだとっても狭い路地の奥にありますが、地下鉄3号線景福宮駅から歩いて3分というアクセスの良さ。コルモクの入口も大きな道路に面しているので、地図をしっかり見てお店に行ってくださいネ!
古い家と飲食店が集まったコルモク 古い家と飲食店が集まったコルモク 古い家と飲食店が集まったコルモク

古い家と飲食店が集まったコルモク

古い韓屋を改装したお店
お店は細く入り組んだ昔ながらの路地の雰囲気にぴったり合うような、韓国の伝統家屋を使用したもの。創業してから30年以上になるけれど、もともと別の場所から数年前にこちらへ移転してきたそう。古い韓屋(伝統家屋)ですがキレイに改装されていて、もともと普通の住宅だったということでテーブルは個室に分けて置かれています。各テーブルには一回ごとに取り替える紙のテーブルクロスが敷いてあり、湯のみとスジョ(箸と匙)がピシっと並べられている様子がきちんとした印象!
☆ソウル市に認定されたお店☆
こちらのお店は2004年にソウル市によって「自慢できる韓国飲食店」に指定されたそう。この認定を受けるには、料理が美味しいということに加え、お店の雰囲気やサービスなどが一定以上の基準を満たしていて、さらに「地域特性に合う食材を使用し、固有の調理法で韓国固有の味と香りを保存、継承している韓国飲食店」であることが必要。現在ソウルの数ある飲食店の中で20数軒ほどしか認められていないとか。「シナンチョン」では美味しいお料理を出すことはもちろん、食材も現地から取り寄せていて、ソウルで女将さんの故郷である全羅南道の味を守り続けているからこそ認定されたんですって。またこの他にも各種マスコミに何度か紹介されたこともあり、KBS、MBC、SBSとソウルのすべての地上波テレビ番組にも出たんだそう。

全羅南道の味!

◆三合(サマプ)◆
全羅南道を代表する味の一つといえば、「三合(サマプ)」。一体どんな食べ物なのか、みなさんご存知ですか?!「三合」とはエイを発酵させたものと茹でた豚肉、長い間漬け込んで発酵の進んだキムチという三つの味を合わせて一緒にいただくという全羅南道の郷土料理。中でもホンオフェとよばれるこのガンギエイを発酵させたものは、とーーってもキョーレツな匂いがするんです^^;でもこの三つを一度にいただくと、ホンオの強烈な発酵臭とまろやかな茹で豚、そしてよく発酵したキムチが口の中で渾然一体となり何ともいえない風味を生み出す珍味中の珍味なんですョ。茹で豚や熟成したキムチが、ホンオの発酵臭を和らげると同時に一層味を引き立たせるとか。ホンオフェの匂いは慣れないとむせてしまうほどですが、これが一度「美味い!」と感じるとクセになるお味^^。
ホンオ

ホンオ

熟成キムチ

熟成キムチ

茹で豚

茹で豚

「三合」はキムチ、豚肉、ホンオを重ねて一緒にいただきます。お好みで豚肉やホンオをアミの塩辛、またはサムジャン(薬味入り合わせ味噌)などにつけて、それぞれそのままいただいても。キムチはお店で漬けていて、三年熟成させたものだそう。このキムチがまた良い~お味!熟成キムチというと酸っぱーいイメージがありますが、酸っぱさよりもキムチの旨みが際立っているんです!
ソウルで美味しいホンオフェを食べられるところはなかなかない、といわれますが、こちらのお店ではホンオの本場、全羅南道からちゃんと取り寄せたものを使用。これはホンオ好きの全南出身ナビ友が「本物のホンオだ!」と感激していたほど。キレイに切られて、ちゃんと軟骨の入った大きな身は、確かにホンオ特有の濃~い匂いがするけれど、その中にも上品さが感じられるような気が?!そんな本物のホンオフェに一度挑戦してみては!?ちなみにこの三合はマッコリという韓国伝統の濁り酒との相性バツグン^^。
◆ナクチクリ◆
テナガダコの仲間、ナクチの料理も全羅南道地方の名物!こちらのお店でも、もちろんナクチを使った郷土料理が味わえます。さて「ナクチクリ」というと聞き慣れない名前ですが、水槽からとり出したばかりの活きのよいナクチをそのままさっと炒めて、ごま油と塩、砂糖を軽くふっただけのとってもシンプルな料理なんです。そしてこの調理されたまるごとそのままの姿のナクチを、その長~い足を細長い棒にクルクルと巻きつけてお皿に盛り付け。「クリ」とはその地方の方言で「巻き」という意味だそうで、こうやって足を棒に巻きつけて盛り付けることから「ナクチクリ」と呼ばれるんですって。この珍しいナクチクリをソウルで味わえるのは、ここだけとか!
<作り方拝見~!>
とってもシンプルで、あっという間にできちゃうナクチクリの作り方を披露していただきました~^^
水槽から取り出したナクチを下ごしらえして、下味を付けます。 水槽から取り出したナクチを下ごしらえして、下味を付けます。 水槽から取り出したナクチを下ごしらえして、下味を付けます。

水槽から取り出したナクチを下ごしらえして、下味を付けます。

よ~く熱したフライパンで一気に炒めるっ!強火でホント一瞬でしたっ!
よ~く熱したフライパンで一気に炒めるっ!強火でホント一瞬でしたっ!
よ~く熱したフライパンで一気に炒めるっ!強火でホント一瞬でしたっ!

よ~く熱したフライパンで一気に炒めるっ!強火でホント一瞬でしたっ!

ごま油などで軽く味付けしてから長い串に巻きつけて・・・ ごま油などで軽く味付けしてから長い串に巻きつけて・・・ ごま油などで軽く味付けしてから長い串に巻きつけて・・・

ごま油などで軽く味付けしてから長い串に巻きつけて・・・

ネギと赤唐辛子で彩りよく盛り付けたら完成~! ネギと赤唐辛子で彩りよく盛り付けたら完成~! ネギと赤唐辛子で彩りよく盛り付けたら完成~!

ネギと赤唐辛子で彩りよく盛り付けたら完成~!

クルクルとあしを棒に巻きつけられて出されるナクチは、食べやすい大きさに切ってからいただきます。お好みで酢醤油をつけても。新鮮な食材を使い、調理法もシンプルなだけにナクチ本来の風味が味わえてと~っても美味。噛みしめると、ちょうどサッと火が通ったところのぷりぷり感と、潮の香りやナクチの旨み、そして程良いごま油の香ばしさがお口中に広がりますョ!辛い味付けも全くナシで、「こんなに素材の味を生かした韓国料理があるんだ~」とナビも感動してしまいました。
★新安(シナン)郡からのお取寄せナクチ★
ナクチそのものの質が味を左右する「ナクチクリ」。こちら「シナンチョン」ではナクチがよく獲れる全南の新安(シナン)郡から毎日直送で取り寄せています。一般的にナクチといえば木浦(モッポ)が有名ですが、実は最近では、以前と比べてナクチが獲れなくなった木浦に、周辺のナクチがよく獲れるトコロから運ばれているそう。この新安郡というのは現在でもナクチがよく獲れるそんな場所の一つ。そしてこの地方のナクチというと、成長しきる前の小さくてまだ脚の細い「セバルナクチ」と言われるものが有名ですが、こちらの水槽に入っているのは細いものよりも火を入れても噛み応えやプリプリ感がよく感じられる大きなナクチ。新鮮で活きが良いから、もちろんサンナクチ(ぶつ切りのお刺身)でもいただけますョ!
◆軟泡湯(ヨンポタン)◆
もう一つ、ナクチを使った郷土料理をご紹介~!ヨンポタンとは生きたナクチと塩、ネギなどの野菜を煮たシンプルなスープ料理。琥珀色の透き通った色をしていて一見辛そうには見えないけれど、ナクチの甘みが溶け出したスープはすっきりと深い味わいで、青唐辛子が入っているのでさわやかな辛さが効いています。ヨンポタンはテーブルの上で煮立たせたお鍋に生きたナクチを入れていただくこともありますが、こちらのお店では厨房で大きなお鍋に作ったヨンポタンがボールに取り分けて出されるという本場のスタイル。産地直送の新鮮なナクチを使っているだけあって、プリプリの大振りナクチを噛むと中からジュワっと旨みが。他の具は青ネギと玉ねぎ、そしてエノキくらいだけれど、シンプルな分、質の良いナクチの美味しさが楽しめる一品ですョ!
そしてこのヨンポタンを注文すると一緒に出てくるのが12種類のパンチャン(おかず)。全南式で少し味付けが濃い目だけれど、一つ一つがどれも一味違った深い味わい!中でもナビは特にウニのチョッカル(辛い塩辛)がお気に入り。ご飯が何杯でもいけそう~^^。
食の本場といわれる全羅南道の郷土料理専門店「シンナンチョン」、いかがでしたか?毎日産地直送のナクチやホンオなどこだわりの食材を使ったメニューはどれも南道の本場の味。実は、素材にこだわったゆえにお値段が安いとは言えないけれども、それでも厳選れた良い食材で作られる味は一度体験してみる価値はあると思います。(本来、ナクチやホンオは安いものじゃありませんしネ^^)特にソウルではここだけでしか食べられないメニューもあったりするので、本場の味を体験してみたい!とうい方はぜひ一度お店を訪れてみてはいかがですか!?以上、ソウルナビでした。

記事登録日:2008-06-18

ページTOPへ▲

主なメニュー

単位:ウォン

イチオシ

ナクチクリ

ナクチクリ

낙지꾸리

50000

イチオシ

ホンオフェ(サマプ)

ガンキエイの刺身(三合)

홍어회(삼합)

60000

ナクチヨンポ

ナクチヨンポ

낙지연포

※鍋料理
40000

サンナクチ

活きダコ

산낙지

40000

ホンオチョンユオ

ガンキエイとニラのジョン

홍어회전유어

40000

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2008-06-18

チェックイン日
宿泊数
部屋数 部屋1 大人 子供