おふくろの味のキムチチゲで30年!とろとろキムチと酸っぱすぎないスープでご飯が進みます!
こんにちは!ソウルナビです。ソウルで食事をしたらほぼ必ずと言っていいほどテーブルに並ぶのが「キムチ」!韓国グルメで基本中のキホンなわけなのですが、そんなキムチを使ったチゲ料理「キムチチゲ」、みなさん食べたことありますか?キムチチゲは韓国での汁物料理の定番。「家で作れるし、あえて外で食べなくてもいいや~」なんて言うナビの友達もいるほど。でも!基本メニューだからこそその味にこだわっておいしいキムチチゲを食べてみたいものですよね。今日ご紹介するのはキムチチゲがおいしいと評判の「クルタリ食堂」。特別なキムチチゲではないけれど、「素朴なおふくろの味がして好き」と人気を集めているお店です。どんなキムチチゲなのか!?さっそくお店に行ってみましょう!
庶民的な食堂の集まるエリアに位置!お店があるのは地下鉄5号線と6号線の交わる「孔徳(コンドッ)」駅のそば。このあたりは観光客が訪れるようなエリアではなく、オフィスや住宅がメインの庶民的な雰囲気が漂う街。そのため昔からの有名店をはじめとし、「地元のウマイ店」系の食堂がたくさんあることで有名です。今日ご紹介する「クルタリ食堂」は駅から徒歩約5分。駅から近いけど、周りは小さな店も多くてちょっとゴチャゴチャした雰囲気。ただお店は今年(2008年)6月に近所から移転したばかりなので、外観がちょっと浮いちゃうくらい!?キレイです。
お店は入口が2つあるちょっと細長めのスペース。テーブル席とお座敷席がちょうど半分ずつくらい用意されています。上でも少し触れたように、お店は移転に伴い新しくなったばかりなので店内もとってもキレイ。ビギナーさんでも入りやすい雰囲気です。
30年の歴史あり!こちらが社長のイ・ガンウさん。近所のおじさんのような親しみやすい社長の雰囲気もこの店の魅力の一つかも!?そんな社長の切り盛りする「クルタリ食堂」は、今から30年前にご両親がキムチチゲの専門店としてお店を開いたのが原点。開店しては閉店し・・・とお店の回転が早いソウルでこれだけ長く商売しているお店なら、地元のお客さんの心を捉えていることがわかりますよね。そんなご両親のお店から分店として2003年にオープンしたのが今日ご紹介するお店。お店こそ分かれたものの、出しているキムチチゲはご両親のお店のものとまったく同じものです。
それでは人気メニューを見ていきましょう。
■キムチチゲ
お店のメインメニューはなんといってもこのキムチチゲ。イ社長のお母さんがお店を始めてからずっと守り続けている味で、「クルタリ食堂」の看板メニューです。キムチチゲといったら「ムグンチ」という熟成キムチが浮かんだ方も多いんじゃ!?そう、キムチチゲには長いこと熟成させた酸っぱ~いキムチが使われることも多いですよね。でもここ「クルタリ食堂」のキムチチゲはムグンチではなく、約1ヶ月のあいだ熟成させたキムチ。それによって酸っぱすぎない、程よい酸味のあるスープを堪能することができるんです。韓国の人たちは食べ慣れている酸っぱいキムチチゲも、旅行者の方々にはちょっと合わなかったりすることもあるのですが、ここのなら食べやすくちょうどよい味を楽しめるハズ。
キムチチゲには豚肉が付き物と言えるほど、豚肉が使われているもの。それだけ相性が良いわけですが、豚肉独特の臭みが残ってしまうことも多いんです。でもここのキムチチゲは不思議と臭みがありません。
程よく熟成させられたこのキムチそのものは、とろとろと柔らかいのに噛むときの食感も残っている絶妙な出来。このキムチを白いご飯の上にのせて食べるとご飯がどんどん進んで困ってしまいそう~。そんな柔らかいキムチと同じくプニュプニュしているのかと思った豚肉は、思ったより噛みごたえのある硬さで意外!これは趣向によって好き嫌いが分かれるかもしれませんが、キムチとの対照的なところが新鮮で食べ応えも十分といったところ。
食事メニューとしてついてくるおかずはこれら!
おかずはどれもお店で毎朝作っているもので、韓国海苔、玉子焼き、ヨルムキムチ、魚類以外は日によって変わります。
■チェユッポックン(豚肉炒め)
キムチチゲに次いで人気なのがこのチェユッポックン。甘辛いタレで豚肉を炒めるチェユッポックンは韓国人が大好きなおかずメニューですが、こちらのチェユッポックンは柔らかい薄めの豚肉ではなく、ゴロゴロした豚肉が使われているのがポイント。キムチチゲに使われているお肉と同じなので、厚みもありある程度の硬さがあるお肉です。コチュ(唐辛子)が入っている上に全体的にスパイシーな味付けがされているので、その辛さ(甘みも少々あり)でご飯が進むという、キムチチゲとはまた違った味わい。
■オーギョッサル(※写真は2人前)イ社長が分店としてこの店をオープンさせた時に新しく追加されたのが焼肉メニュー。そのなかでも一番気軽でみんなが好き嫌いなく食べられるのがこのオーギョッサルでは!?注文すると鉄板のようなものが登場し、肉・キムチ・タマネギ・豆腐がセッティングされます。鉄板は斜めにされていて、焼きながら余分な油が落とせる仕組み。石でできたものはよく見ますが、こちらのは炭でできているんだとか^^。お肉はお店スタッフが焼いてくれるので、食べるまでは何もせず待っているだけでOK~。
サムジャンという味噌をのせてサンチュに包んで食べてもいいし、塩入りごま油をつけて食べてもよし。
焼肉メニューのおかず類はこちら!
お店には他にもいくつか焼肉メニューがあり、2人分から注文可能。(※1種類につき2人分からという意味なので、違う肉を1人前ずつ頼むことはできないのでご注意を!)オーギョッサルとワンカルビのみ13時からオーダーでき、他の肉メニューに関しては夕方の18時頃からです。写真はドゥンカルビと呼ばれるバックリブ。お昼過ぎにお店を訪れると、社長がせっせと夕食時の下準備をしている姿を見られるかもしれませんよ。
いかがでしたか?メディアで何度も紹介された食堂ではありますが、「うちの店のは本当に普通の、田舎のお母さんが作ってくれるキムチチゲ。懐かしくておいしい、そんなところがみなさんにご支持いただいているんでしょうね。」とイ社長。キムチを鍋にポンと入れてチャッチャと作るキムチチゲもいいですが、適度に熟成させたキムチで作り出される絶妙な味を楽しみながら定番メニューを味わうのもまたグルメ旅の醍醐味になるのではないでしょうか。みなさんもキムチチゲの世界をさらに楽しんでみてくださいね。以上、ソウルナビでした。