まずスンデグッのおもな材料についてご紹介しましょう!スンデは新鮮な豚の腸をきれいに洗い、そこにソンジ(牛の血)・チャプサル(もち米)・スッジュ(緑豆)・ム(大根)・シレギ(干葉)・トゥブ(豆腐)・たたいた豚肉にヤンニョム(薬味)30種類を混ぜて入れた、別名韓国式ソーセージ。またアバイスンデ、ビョンチョンスンデなど各地方ごとに独特な地方の特色を持ったスンデがたくさんあり、屋台で売っているスンデとはまったく異なる味のスンデ、であることを覚えておいてくださいね!またスンデはビタミンBと鉄分、たんぱく質が豊富な健康食品としても知られています。ちなみにスンデはモンゴルから伝わったとされる説があり、あのモンゴルのジンギスカンが世界征服の折、戦闘用の食品として戦場での戦闘力を維持するために、豚の腸に米や野菜を混ぜて乾燥させたり冷凍して携帯しやすいようにと作ったのがスンデの始まりなんだとか!!このスンデ、モンゴルの主兵力である騎馬部隊の移動力と戦闘力を向上させるのに非常に効果的だったそうで、世界的なモンゴル帝国建設の一翼を担った食べ物としても知られています。 スンデグッは前で説明したように、コッチャン(豚の腸)にさまざまな野菜を入れて作ったスンデを使って作る、とっても庶民的な韓国料理。値段は安ければ1つ3,500ウォン、高くて6,000ウォン、平均して4,000ウォンとお手ごろなお値段。日本にはまだまだ知られていませんが、韓国人は評判のいいスンデグッのお店で作られたスンデグッを韓国のことわざで「二人で食べていてそのうち一人が死んでも気づかない」ほどおいしいといい、また好んで食べます。なかでも年配のおじさんにはお酒のおつまみや酔い覚ましにと大人気!(^-^)ソウルだけではなく地方にもスンデグッというメニューひとつで何十年もの間、同じ場所で営業を続けてきた有名スンデグッのお店がたくさんあり、お腹をすかした常連さんや、お酒を一杯やることでストレスを吹っ飛ばそう!という常連さんでにぎわっているそうです。 | ||||||||||||||||||||||
スンデグッは庶民の食べ物というだけあって、市場で売っているスンデグッが本当の味!なぜなら市場ではスンデグッを食べていて途中で冷めてしまったら、さらにスンデを入れて温めなおしてくれたり、ボリュームが足りなければお店の主人がタダで追加してくれるという、まだまだそういった人情が残る場所だから!またスンデグッは昔から「場(ジャン・ふつう5日を周期として各地域で行われる定期市)」が開かれる日に、市場に繰り出した庶民のお腹を満たしてくれた食べ物で、市場では現在もその時その味がそのまま受け継がれているのです。そんな人情と味で、今日も市場内のスンデグッのお店はお客さんでにぎわっています~!!(^-^) スンデグッは、ご飯と一緒に食べるものと、お酒のさかなに食べる「スルグッ(おつまみ用スープで、スンデグッより1,000~2,000ウォンほど高い)」があります。スルグッはご飯がなく、お酒といっしょに食べるおつまみ用で、ふつうのスンデグッよりは量が多いのが特徴。例えば、二人でスンデグッのお店に行ってご飯を食べたいときは、スンデグッを2つ、お酒のさかなとして食べたいときはスルグッを1つ、オーダーするとよいでしょう。スルグッはふつう大・中・小とありますが、小は2人、中は2~3人、大は3~5人で食べるとちょうどよい量かと思います。そして、スンデグッにピッタリのお酒は何といってもソジュ(焼酎)!!! スンデグッは巨大釜で豚の骨を10時間以上煮込んで作ったスープと、スンデをゆでたスープを約6対4の比率で混ぜて作ります。さまざまな野菜からにじみ出る味が香ばしくておいしいのが特徴!だからといってスンデグッにスープとスンデだけ入れて食べるのではなく、そのほかにも豚の頭肉、耳、内臓などを入れ、煮込みます。そう、こういった材料のせいで見た目が気持ち悪いという話を聞きますが、それじゃあ味のほうはというと?そう、この味を知ってしまえば、あなたももう韓国マニア!!!(^-^) | ||||||||||||||||||||||
スンデグッが運ばれてきたら、まずしなければならないのは味付け。ふつうのスンデグッはちゃんと味がついていないので自分の好みに合わせて味付けします。テーブルにある塩、それからエゴマをすりつぶした粉をたっぷり入れます。これは、残っているかもしれない豚のにおいを取り除く効果があります。最後にエビの塩辛を入れます。エビの塩辛を入れることで豚肉の味もよくなるだけでなく消化にもいいんです!もちろん塩、エゴマの粉、エビの塩辛の入れる順序は変わってもかまいません。が!おいしいスンデグッを楽しみたいなら、この3つすべてをて適量入れてくださいね!!また、おかずとしてカクトゥギ(カクテキ)またはキムチ、ニンニク、唐辛子、味噌が必ずといっていいほど出てきます。 |