"ヘジャングッ"として地元で親しまれているスープは、 もともと「スルクッ(飲み屋でつまみとして出される味噌汁)」と言われていましたが、1945年8月15日の解放以後、二日酔いを解消してくれるという意味で「ヘジャン(解腸)グッ(スープ)」という名前に変わったんだそう。繁華街で"へジャングッ"のハングルを探すと、へジャングッ専門店やへジャングッメニューを扱っているお店が意外にたくさんあるんです。特にヘジャングッの専門店は朝早くから夜中まで営業しているところが多いのも特徴。やっぱり二日酔いになるほど飲む、ということは前日かなり遅くまで飲んだ証拠。その後に食べるとなると、やっぱり夜中から明け方はお客さんが多いんですよね。 ヘジャンクッといえば、ソンジへジャングッ! 単にヘジャンクッといっても地方ごとに材料や調理方法が違い、その味も千差万別。例えばソウル地方のヘジャングッは牛の骨でじっくり出汁をとったスープに味噌を加え、豆もやし・大根・白菜・ネギなどを入れて煮た後、さらにソンジ(牛の鮮血)を加えてじっくり火を通した"ソンジヘジャンクッ"が代表的。"牛の鮮血"というとちょっと引いてしまいますが、見た目は赤黒い塊。ソンジだけを食べるとちょっと生臭くて食感はゆで卵の白身?!という感じですが、一緒にいろんな野菜や薬味が入った味わい深い味噌風味のスープです。このあっつあつのスープをふうふうしながら勢いよく食べると、汗とともにアルコールも抜けた感じで、二日酔いもかなりよくなること間違いなし! いろんなヘジャングッ ソンジへジャングッ以外にも酔い覚ましのスープとして地元の人が食べるメニューはいろいろあります。まず、豆もやしの入ったシンプルな"コンナムルグッ(豆もやしクッ)"、干したスケトウダラでだしをとった"プゴグッ(スケトウダラクッ)"、ほうれん草の茎がたっぷり入った"シレギヘジャングッ"、へジャングッというイメージよりもカムジャタンに近いような"ビョ(骨)タグィヘジャングッ"、貝でだしをとったシンプルな"チョゲ(貝)グッ"などいろいろあり。
へジャングッの食べ方 へジャングッ、特に牛の血の塊が入った"ソンジへジャングッ"は、内臓が入っていたり、ソンジの塊が入っていたりして、見た目もグロいし味も独特。しかし、これに唐辛子ベースの薬味や胡椒を入れると、臭味や内蔵などの臭味も消されてとっても食べやすいんです。お店によっても違いますが、お好みに合わせて薬味を足してから食べるのがポイント。だいたいクッパッのように初めご飯が中に入った状態で出てくるところが多いですが、別々に出てくるときもあります。地元の人が好むのはご飯をスープに中に入れたクッパッ式。これは食べやすいし消化もいいですョ。 |