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北朝鮮の平安南道で冷麺店として創業、50年以上の伝統を誇る本場の冷麺と牛焼肉の老舗!


こんにちは!ソウルナビです。冷麺といえば、韓国グルメの中でも外国人に最もよく知られた料理の一つ。特に冷たいスープの水冷麺は辛くなくすっきりとやさしい味わいで、日本でも人気の韓国料理ではないでしょうか!?韓国旅行ではぜひ本場の冷麺を食べたい!と思っていらっしゃる方も多いはず。今日はその本場の冷麺がいただけるお店「カンソミョノッ(江西麺屋)」をご紹介しましょう!ちなみに冷麺は現在の北朝鮮の地方で生まれた料理。こちらのお店は1948年にオープンした老舗なんですが、創業当時は北朝鮮の平安南道(ピョンアンナムド)江西(カンソ)郡にあり、だからお店の名前も「江西麺屋」に。まさに本場の冷麺が味わえるというわけなんです!また冷麺だけじゃなく、プルコギや焼肉、カルビタンといった牛肉料理も有名なこちら。どのメニューも美味しいお店として現地では知られています。それでは、さっそくご案内しましょう!

3度の移転とリニューアルを経て高級感のあるお店に


お店の場所はソウル中心部、地下鉄1・2号線シチョン(市庁)駅のすぐそばで、駅からは歩いて3分ほど。といっても駅のいちばん端っこのほうの出口に近く、ソウル市庁からは歩いて10分ほどかかります。このあたりは地名を西小門洞(ソソムンドン)といい、会社が密集するオフィス街。老舗の食堂が集まり、お昼時になるとスーツ姿のサラリーマンがぞろぞろと行き交う会社員御用達のグルメ街でもあります。そんな場所でこちらは堂々とした2階建ての黒っぽい石造りの外観で、なんだか高級感の漂うお店。冒頭でも触れましたが、もともとお店は1948年、現在の北朝鮮にある平安南道の江西郡でオープン。朝鮮戦争後の1953年、京畿道にある平澤(ピョンテク)に移転再オープンし、ここ小西門洞へやってきたのは1968年のこと。移転当初は現在のお店とまた別の場所にありましたが1984年、現在ある場所に移転。そして2002年、大規模なリニューアル工事を行い現在のような立派な2階建てのお店になったとか~リニューアル前はとっても庶民的な雰囲気だったらしく、現在の姿になった時はちょっとした話題になったそう!
入口

入口

est.(established)1948

est.(established)1948

看板

看板

お店の中はすっきりとしていて、高級感も感じられます。1階は全てテーブル席で約130席、2階には約80席、合わせて210席以上にもなる広い店内。2階には個室も完備しています。

甘みのある上品な韓牛スープと香ばしい蕎麦麺が特徴の冷麺!

冷麺のメニューはピョンヤンネンミョン(平壌冷麺)とハムンネンミョン(咸興冷麺)。ピョンヤンネンミョンは冷たいスープの辛くない水冷麺で、ハムンネンミョンは辛いタレと麺を混ぜていただく汁無しのビビン(混ぜ)冷麺です。こちらの自慢はなんといってもピョンヤンネンミョン。特に夏のラインチタイムには、ほとんどのお客さんがピョンヤンネンミョンを注文します。
さきほどもご紹介したように、最初は冷麺だけのお店として創業し50年以上になるこちら。ちなみにオープン当時、冷麺は1杯300ウォンだったとか!でも美味しい冷麺のウワサがウワサを呼び、1日300杯も売れる人気店になったそう。韓国に移転してからもその人気は衰えず、その後20年冷麺一筋でやってきたとか。でも人気のお店だから他の料理も食べたい!というお客さんの要望に応え、焼肉やプルコギなどの肉料理も始めたんだそう。

すっきりスープが美味しい平壌式の冷麺といっても、お店によって特徴はさまざま。ユクス(スープ)を見てみてもトンチミ(大根の水キムチの汁)を使うところもあれば牛や豚からとったダシを使うところもあり、その割合もいろいろ。こちらの冷麺は牛肉ダシが際立つスープで、牛肉でも国産の高級なお肉、韓牛を使っているそう。上品でさっぱりしていながらもしっかりとしたコクがあり、ちょっと甘みも感じられるお味。またとっても繊細で、一定の味を保つのも大変なんだとか。キンと冷えたスープが美味しい冷麺だけど、凍らせてしまうと風味が落ちてしまうんだそう。そこで風味を損なわずいつでも冷え冷えの状態で提供できるように、大量のスープを一度に保存できる冷蔵システムを独自に開発、凍らせなくてもいつでも冷たくて透明感のあるスープを味わえるようにしているとか。
麺のほうは平壌式の冷麺の特徴である蕎麦を使ったもの。こちらでは純そば粉仕立ての麺をお店で作り、しかも質の良いそば粉を使っているため香ばしい蕎麦の風味が感じられます。また麺は固すぎず、ほどよい弾力で噛み切りやすいのも特徴。
冷麺はお酢とギョジャ(韓国の辛子)をお好みで少しずつ加えてもOK。ナビは平壌式の水冷麺はお酢や辛子を加えると本来の繊細ですっきりとしたスープの味が濁ってしまうような気がして、入れずに食べることが多いのですが、こちらの冷麺はこの二つを加えることでさらに味に深みが増すように感じられるから不思議。それだけスープがあっさりとしていながら、しっかりとした味ということなのかも!またスープのダシだけじゃなく、トッピングの薄くスライスされたお肉も韓牛。このお肉がとっても美味しいんです。さすが韓牛ってかんじ!
お酢を入れて

お酢を入れて

辛子もちょっとだけ

辛子もちょっとだけ

この肉がうまい!

この肉がうまい!

人気のお肉メニューは!?

冷麺のほかにもお肉を使ったいろんな人気メニューがあるこちら。中でもカルビタンとプルコギが有名だそう!

■■カルビタン
お肉が自慢のお店らしい韓牛(ハヌ)のカルビタン。韓牛とは日本の和牛のようなブランド牛のこと。実は韓牛の焼肉をウリにしているお店でも、カルビタンまで韓牛を使っているところってそんなに多くないんです。お値段はちょっとするわりに見た目はかなり素朴(!?)なカルビタンですが、よーく煮込まれた韓牛の骨付きカルビは骨から肉がおちるほどでとっても柔らか。また長時間にわたって韓牛を煮込んだスープからは、濃厚な牛のダシの深い味わいが感じられます。ちなみにこのカルビタン、毎日数量限定で作られているため営業時間中に品切れになることも。確実に食べるなら予約する方がいいそう。
スープには骨付きカルビのほかにタンミョン(韓国の春雨)も。この春雨に牛スープが染みてまた美味しい!現地の人は最初にスープとご飯を別々に食べた後、途中からスープにご飯を入れてクッパにしてしまうこともよくあります。スープとご飯とお肉をいっぺんにすくい、またカルビタンによく合うカットゥギ(大根の角切りキムチ)をのせて一口でほおばるのも現地流?!
またカルビタンを注文すると、付け合わせのおかずもいくつかでてきます。キムチや季節の野菜を使ったお惣菜で、これがどれもとっても美味しい!おかず一つとってもおいしいと思えるのは、やっぱりこのお店の料理のレベルが高いから?ご飯はチョプサル(粟)入りで、白いご飯に点々とみえる淡い黄色はその粟。

■■ポソップルコギ

お肉を甘めのタレで野菜と一緒に煮るプルコギ。食べやすく万人に親しまれるプルコギも、こちらの有名なメニューのひとつ。またこちらのプルコギは、かつて韓国でプルコギを食べ歩いた日本の某雑誌のスタッフが一番おいしいお店に選んだこともあったほど!中央がこんもりと盛り上がった平たい鍋に薄切りの牛肉と甘みの出る玉ねぎ、ネギなどの野菜、それにたっぷりのポソッ(キノコ類)が盛られて出てきます。ポソップルコギのポソッとはキノコのこと。そしてこのキノコにもタレや牛の味が染みて美味!煮ていくうちに、お鍋のふちにたまるスープもこれまた美味~甘めのタレが一般的なプルコギですが、こちらは甘さ控えめで意外とさっぱりしています。ちなみにこのプルコギはメニュー表に2種類あって、一つは高級な韓牛を使ったもの、そしてもう一つは輸入牛肉を使ったもの。韓牛のプルコギはお値段も高いけれどその分より美味しく、輸入牛のプルコギは韓牛よりはやはり味が少し落ちるもののリーズナブルにいただけます。お肉以外の味付けや材料は全く同じ。ふところ具合に合わせて選べるのがうれしいですね!


■■生カルビ&ヤンニョム王カルビ!

焼肉メニューもいろいろ!中でもオススメはやっぱり韓国では焼肉の王様、骨付きカルビ。味付けしていないそのままの生カルビと、お肉の味を引き立たせる甘めのタレに付け込んだ味付きのヤンニョムワンカルビとがあり、さらにヤンニョムワンカルビはお肉が韓牛と輸入牛肉から選べます。さっきのプルコギもそうですが、こちらのお肉メニューには高級な韓牛を使ったものとリーズナブルな輸入牛肉を使った同じメニューがいくつかあります。これはお店が2003年にリニューアルしたとき、メニューに高級な韓牛を取り入れるようになったけれど、昔からの常連さんから「気軽に食べられるメニューを作ってほしい」との声がたくさんあがり、輸入牛肉のメニューも扱うようになったとか。輸入牛肉といっても質の良いものを仕入れることを心がけ、味付けや調理に使う材料も韓牛のものと全く同じなので、さきほどご紹介したプルコギと同様にお財布の中身と相談しながら焼肉も楽しむことができるんだそう!
韓牛か輸入牛肉かを選べるヤンニョム王カルビ!でも両方とも味付けは全く一緒 韓牛か輸入牛肉かを選べるヤンニョム王カルビ!でも両方とも味付けは全く一緒

韓牛か輸入牛肉かを選べるヤンニョム王カルビ!でも両方とも味付けは全く一緒

お肉の味をそのまま味わう生カルビは韓牛のみ。お値段はかなりしますが、カルビといえば韓牛でも最も美味しい部位の一つ。高いお金を払って食べてみる価値があるかも!?
お値段ははるけれど、1人前260gとボリュームもたっぷり! お値段ははるけれど、1人前260gとボリュームもたっぷり!

お値段ははるけれど、1人前260gとボリュームもたっぷり!


冷麺の本場、北朝鮮の江西(カンソ)郡で冷麺専門店として誕生し、現在はソウルで冷麺&焼肉の有名店になった「カンソミョノッ」、いかがでしたか?ちなみにソウルではここ数年で冷麺、特に平壌式の冷麺のお値段がとても上がり、ほとんどのお店で1万ウォン以上に。冷麺1杯に1万ウォンってやっぱり高いですよね。こちらはそんなソウルの冷麺の中でも常に一番お値段が高いお店。前回ナビで取材した2003年には水冷麺が1杯7,000ウォンだったのが、現在は1万ウォンを軽く超えています。平壌式の冷麺はスープに良い牛肉、麺には蕎麦を使い、さらに物価が高騰しているソウルで食材費が高くつくのは仕方ないかもしれないけれど、こちらではそれだけより良い牛肉と蕎麦を使い、その分、味は保証付き!そんな本場の冷麺を試してみたい!という方はぜひお店に足を運んでみてくださいね!以上、「カンソミョノッ(江西麺屋)」からソウルナビでした。

記事更新日:2016-07-15

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主なメニュー

単位:ウォン

イチオシ

ハヌセンカルビ

韓牛生大カルビ

한우생갈비

※要予約
(260g1人前)65000

イチオシ

ヤンニョムワンカルビ

味付け特大カルビ

양념왕갈비

※韓牛(ハヌ)か輸入牛(スイッサン)を選択
(韓牛280g1人前)55000
(アメリカ産牛肉280g1人前)35000

イチオシ

ハヌコットゥンシム

韓牛霜降りロース

한우꽃등심

(130g1人前)55000

イチオシ

ハヌセントゥンシム

韓牛生ロース

한우생등심

(130g1人前)43000

イチオシ

ハヌソッスェプルゴギ

韓牛網焼きプルゴギ 

석쇠불고기

(160g1人前)28000

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2001-11-22

スポット更新日:2016-07-15

チェックイン日
宿泊数
部屋数 部屋1 大人 子供

支店情報

地図で見る

カンソミョノッ / 江西麺屋 狎鴎亭店

カンソミョノッ / 江西麺屋 狎鴎亭店

50年以上の伝統を誇る本場の冷麺と牛焼肉の老舗の狎鴎亭店