安東 / アンドン

안동

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年間100万人以上の観光客が訪れる両班文化の故郷

アンニョンハセヨ、ナビです。今回は釜山から高速バスで約2時間半の距離にある、安東市(アンドンシ)を紹介します。韓国で有名な観光地といえば、ソウル、釜山、済州島、慶州の順に名前があがっていきますが、その次ぐらいに登場するのがおそらく安東でしょう。249点に及ぶ重要文化財は韓国内の都市でも最多です。代表的な文化財として、朝鮮時代の伝統文化がひとつの村として残る、テーマパークのような『河回村』、その村で継承され続ける無形文化財『仮面劇』、朱子学者、李退渓(イ・テゲ)ゆかりの『陶山書院』などなど。1999年にはもっとも韓国らしい文化を残す町ということで、エリザベス女王が訪れ、世界的にも一躍脚光を浴びました。というわけで、釜山からも気軽に行ける町、安東の魅力をゆっくり紹介して行きましょう。

安東市基本データ

『礼節と文化の里』といわれる安東は、紀元前59年に念尚道師(ニョムサンドサ)によってつくられた昌寧国(チャンニョン)がその起源といわれています。新羅時代には高敞郡(コサングン)とよばれ、高麗時代に安東府となりそのときに『安東』という名前がはじめて登場しました。以後、安東都護府、安東大都護府を経て朝鮮時代へ。安東郡と呼ばれた朝鮮時代には、日本の朱子学の大家、藤原惺窩や林羅山に影響を与えた、李退渓(イ・テゲ)を輩出しました。その後、いくつかの統合を繰り返し1995年に安東市と安東郡が統合、韓国でもっとも広い面積をもつ、現在の安東市(1邑、13郡、13洞)が誕生しました。教育、文化、観光事業に力を注ぎ、明日の知識情報化都市を目指しています。

● 面積 1519.81平方キロ
● 人口 184,180人(2000年統計)
● 世帯数 60,077世帯(2000年統計)
● 市庁 慶尚北道安東市明倫洞344
● 姉妹都市 山形県寒河江市 

安東の観光情報

(全体地図)
<br>※クリックすると大きくなります。

(全体地図)
※クリックすると大きくなります。


安東市は韓国で一番面積が大きい市というだけに、主要な観光地が広く分布しています。そのため市の中心地を観光する以外は基本的にバスかタクシーを利用することになります。主要な観光地へのバス停は安東駅、安東市外バスターミナル周辺にあります。
■河回村

年間100万人の観光客が訪れる、安東のランドマーク的な存在。村を囲むように川が流れていることから、河回村と呼ばれるようになりました。昔の貴族階級だった両班(ヤンバン)の家屋や、庶民の多様な様式の家がそのままに残り、村全体がテーマパークのようになっています。伝統的な家屋をそのまま民宿にしているところもあり、目覚めたときからタイムスリップしたような気分を味わえます。

また、ユーモラスな仮面をつけて、当時の支配階級を批判する伝統舞踊『河回別神グッタルノリ』も有名で、3・4・11月は毎週日曜日15時~、5月~10月までは毎週土・日15時~公演しています。ペヨンジュン初の主演映画『スキャンダル』が撮影された花川書院も河回村の中にあります。
陶山書院

静かな山のふもとにひっそりとたたずむ陶山書院。朱子学者、李退渓が学問を教えていた『陶山書堂』や教え子たちの寄宿舎といわれる『隴雲精舎』などが、当時の姿のままに残されています。1000ウォン札の裏に印刷されているのが、まさにこちらの陶山書院です。
鳳停寺

鳳停寺は韓国でもっとも古い木造建築、極楽殿(国宝第15号)が残る仏教寺院です。エリザベス女王も訪問しました。現在、安東市観光協会イチ押しの観光地だそうです。
古宅

重要文化財に指定されている両班階級の家屋を宿泊施設として利用できるようにしたのが古宅。安東にはいくつかの古宅があり、寝泊りして当時の雰囲気を楽しめるのはもちろん、文化体験プログラムを提供している施設もあります。
写真は知礼芸術村 
ホームページ:http://chirye.com

写真は知礼芸術村 ホームページ:http://chirye.com

■安東市観光案内所

安東駅のすぐ目の前にある観光案内所にて観光パンフレットやインターネットを利用して様々な観光情報を得ることができます。また、所長の崔さんは、日本に10年住まれていたというだけに日本語はネイティブレベル。もともとのご出身はテグだとのことですが、外から来たからこそわかる安東の魅力を、旅行者の方たちに伝えたいとのことでした。バスで到着しても、汽車で到着してもまずはこちら、安東観光案内所にお立ち寄りください。
電話番号:054-851-6900
行き方
市外バスターミナルについたらすぐ目の前の大通りへ。

市外バスターミナルについたらすぐ目の前の大通りへ。

そのまま通りを右に進むと、安東駅の時計が見える。

そのまま通りを右に進むと、安東駅の時計が見える。

駅の右側に観光案内所があります。

駅の右側に観光案内所があります。

(中心部地図)

安東のイベント


安東国際タルチュムフェスティバル
- Andong Mask Dance Festival
ホームページ:www.maskdance.com

毎年9月の第4週から10日間、開かれる国際的な仮面劇の祭典。日本、中国、フランス、イタリアなどなど、世界各国の仮面劇が一同に会してその技を競い合います。国の内外から70万人の観光客が訪れます。

安東のグルメ

歴史や伝統文化の町と思いがちな安東ですが、実はグルメの魅力もいっぱい。かつて安東チムタクのブームもありました。
★安東チムタッ

2001年、韓国全土に大ブームを起こした安東チムタッの本家本元がこちら。鶏一羽を丸ごと使った、韓国では珍しい醤油ベースの大皿料理。赤くない見た目に油断していると、口から火が出るほど辛かったなんて話もあるので、辛いのが苦手な人はご用心です。河回村の食堂で食べられるほか、市の中心地にあるチムタッ通りも人気があります。どうしても1皿での注文になってしまうので、1人ではもちろん、2人でも注文しにくいのが欠点です。
★ホッチェサパッ

ナムルなどをご飯に入れてビビンパッにしたり、串焼き、煮物、魚など、どこか日本の田舎料理を思わせるホッチェサパッ。もとは祭祀に供えていた料理を、同じ材料で作り普段でも食べられるようにしたそうです。儒教の中心地、安東は他の地方にくらべて祭祀を尊ぶことから、祭祀の料理が定着し有名になったといわれています。河回村の中にはホッチェサパッを食べられる食堂がたくさんあります。
★安東牛

酪農な盛んな安東は牛肉の産地としても知られています。中心部にはカルビのお店が集まっていて、格安に骨付きカルビを楽しめます。余談ですが安東と釜山の精肉店で売られている牛肉の相場は安東のほうがロースで100gあたり2,000ウォンも安いんです。

★安東カンコドゥンオ(さばの塩漬け)

外出の塩漬けさばの定食に使われる、安東カンコドゥンオ。さばの塩漬けは済州島、釜山をはじめ、韓国でも珍しくはありませんが、なぜ内陸、安東のさばが美味しいとされているのでしょう?その理由は、浦項市の甘浦港から水揚げされたさばを2日かけて安東に運び、腐る一歩手前のものに振り塩をして、加工するからなのだそうです。傷む寸前のさばにはうまみを感じる酵素がよく出るのだとか。ちなみに釜山の大型スーパーでも、安東カンコドゥンオが流通しています。お店で食べると美味しいのに、自分ではなかなかうまく焼けないのがつらいところ。
★安東コドゥンオ定食

地元の名産品、安東カンコドゥンオ(さばの塩漬け)は全国的に有名な特産品。そのコドゥンオを定食で食べさせてくれるお店が市内の中心部や、河回村にたくさんあります。脂の乗った塩さばは、口の中でとろける旨さ。
★安東焼酎

米と麹を原料にして造った焼酎で、アルコール度数は製品別に36~45度くらい。伝統的な製法で作られた安東焼酎はにおいも強く骨太な味わいで、真の酒好きにはたまらないのだとか。元が日本を征伐するために、多くの兵を安東に駐屯させたとき、安東焼酎の製法が伝わったそうです。

安東へのアクセスは

安東へは市外バスか鉄道を利用できます。バスは釜山からは老圃洞の総合バスターミナルから、直通と大邱経由があります。決して本数は多くありませんが、バスと汽車なら圧倒的にバスが速いので、時間の制約がある旅行者の方にはバスの利用をおすすめします。 ローカルな旅を楽しみたいかたは汽車を使う手がありますが、時間帯が悪いので、よほど時間がある方でないと利用が難しいかもしれません。

交 通 情 報(ソウルから)


★ソウル駅−東大邱(トンテグ)駅乗り換え-安東駅

<ソウル駅−東大邱(トンテグ)駅>
●鉄道・KTX
運行間隔/本数 10−60分
所要時間 約1時間40−50分
料金(ウォン) 特室57500/一般室41100/自由席34900

<東大邱駅 −安東駅>
●鉄道<ムグンファ号>
運行間隔/本数 2本
所要時間 約1時間45−50分
料金(ウォン) 一般室7700/自由席6500

★清涼里(チョンニャンニ)駅−安東駅

●鉄道<ムグンファ号> 運行間隔/本数 7本(2)
所要時間 約4時間10−25分(3h30mi)
料金(ウォン) 特室18100/一般室15700/自由席1260023300/18600

★ソウル高速バスターミナル(湖南線)−安東市外バスターミナル

●高速バス
運行間隔/本数 12本
所要時間 約3時間
料金(ウォン) 一般12500/優等15400

★東ソウル市外バスターミナル−安東市外バスターミナル

●市外直行バス
運行間隔/本数 15−30分/ 深夜2本
所要時間 約2時間50分
料金(ウォン) 優等16400/深夜18000

交 通 情 報(仁川空港から)


★仁川国際空港−安東

●市外直行バス-京畿デウォン高速
運行間隔/本数 2本(240分)12:10
所要時間 約4時間
料金(ウォン) 30800
経由地 東ソウル高速バスターミナル

交 通 情 報(釜山から)



★釜山駅−東大邱駅乗り換え/大邱中央バスターミナル乗り換え−安東市外バスターミナル

<釜山駅−東大邱駅>
●鉄道・KTX
運行間隔/本数 5−30分
所要時間 約45分(亀浦経由70分)
料金(ウォン) 特室21000/一般15000/自由席12800

<大邱中央バスターミナル乗り換え−安東市外バスターミナル>
●高速バス
運行間隔/本数 12-25分
所要時間 約1時間40分
料金(ウォン) 一般6800

★釜田(プジョン)駅−安東駅

●鉄道<ムグンファ号>
運行間隔/本数 3本
所要時間 約3時間45−50分
料金(ウォン) 一般室15000/自由席12000

★釜山(東部)総合バスターミナル−安東市外バスターミナル

●市外直行バス
運行間隔/本数 直行16本/経由9本
所要時間 直行2時間40分/経由2時間30分~約4時間30分
料金(ウォン) 15300


どうでしょう?ここまで安東のポイントを厳選して紹介してきましたが、まだまだ紹介しきれない魅力がいっぱいなんです。でも、今回はひとまずここまで、安東シリーズは今後も続いていきますので、次回の記事にご期待ください。それでは今回はちょっと足を伸ばして慶尚北道安東市からナビがお送りしました。


記事登録日:2004-07-08

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2004-07-08

スポット更新日:2012-03-23

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