大学路から成均館大学へ向かう、約200mの斜めに走る一本道。朝鮮時代の儒学生たちが遊んだところが今もにぎやかな繁華街に!
こんにちは!ソウルナビです。ソウルには~コリ、~コルモク、~キルといって、名前のある通りがたくさん。たとえば、最近のホットスポット、新沙洞カロルギル<街路樹(カロス)+ギル(通り)>も、モッチャコルモク(食い倒れ通り)も、コッコシップンゴリ(歩きたい通り)も、すべてある特定の通りを表す名称。そんな通りの中のひとつ、今日は繁華街テハンノ(大学路)とソウルの有名私大ソングュングァンデ(成均館大)を結ぶ通り、デミョン(大明)ゴリをご紹介しましょう。この通りは、両側にお店がところ狭しと並ぶどこにでもありそうなにぎやかな通りですが、実は今からさかのぼること600年、朝鮮時代から続く歴史の長い通りらしいんです。一体どんな通りなのか?!さっそくご紹介しましょう!
大学路から成均館大学へ向かう斜めの一本道!
地下鉄4号線ヘファ(恵化・Hyehwa・420)駅4番出口から成均館大学入口十字路まで、約200mの斜めに走る一本道。4番出口前は定番の待ち合わせ場所で、週末の夕方になると出口付近は彼氏?彼女を待つ若者達がたくさん。ここから成均大の方に歩いていくと、通りの両側にはブンシッチッ(軽食屋)、パン屋、食堂、飲み屋、カフェといった食べ物屋さんを中心に、コスメショップやドラッグストア、服・靴・小物といったファッション系のお店、映画館などがずらり。大通り沿いはもちろん、裏通りを含むその周辺にもたくさん並んでいて、ソウルで人気&話題のチェーン店もかなりそろっています。
駅前の大通りを挟んで、大学路側(向こう側)は食べ物屋さんと小劇場が多いのに対してこちらは、もちろん食べ物屋さん、小劇場もありますが、この長さの割にファッション&コスメのお店が多いのも特徴。よくセールをしているので、ナビもたまにショッピングするんです~。またナビが昔よく行っていた?!チムヂルバンも路地を入るとあり。
儒学生の食事処&風流を楽しんだところ
今ではこんな感じでにぎやかな通り、というイメージですが、先日、大学路側にあたる通りの入口に石碑があるのを発見。なんとこの通りの歴史が書いてあるではありませんか。内容は…この通りは朝鮮時代の最高の教育機関だった「成均館(ソンギュングァン)」で儒学を勉強している人たちが、勉強以外の余暇活動をする場所として、焼肉を食べたり、風流を楽しんだ場所だったとか。その当時、バンチョンギリ(畔村通り)といわれていたそうですが、デミョンゴリと名づけられたのはつい最近の2000年のこと。時代とともにお店も、やってくる人たちも変わってきたものの、この場所ににぎやかな通りができたのは朝鮮時代の儒学生たちがいたからであり、また成均館があったからなんですね。
この通りイチバンの老舗は?
そんな歴史のある通りならば、かなりの老舗があるんでは?!!と調べてみることに。まずは通りの中央あたりにある「88トッポッキ」。よくこの通りの名物店という紹介の仕方でよく出てくるので、もしや88オリンピックのときからココに?!と思ったら、もともとは漢陽大(ハニャンデ)前で有名だったお店がここに移転してきたよう。次に狙いをつけたのが、通りから少し離れていますが、カフェ「ハクリム(学林)」(4番出口と3番出口の間、大通り沿い)。ここは1956年オープンの「タバン(茶房)※昔のカフェのこと」といわれる時代からあったカフェ。外観は新しくなりましたが、中にはまだ昔の家具や小物が残っています。地元の常連客の俳優さんによると、こちらのエスプレッソを砂糖と一緒に飲むのがツウらしいです。そして、とうとう見つけました!通り沿いの駅側にある中華料理屋「進雅春(ジナチョン)」が老舗のうちの1軒のよう。看板にはなんと70年伝統という文字が。とはいっても、こちらは初代のオーナーから代々受け継いだワケではないようですが、お店は長いよう。人気メニューはチャジャンミョンとタンスユク(韓国風酢豚)。
まっすぐ進むと成均館大学
このデミョンゴリを進むとぶつかる大通りが成均館大学入口十字路。ここからさらに150mほど進むと、ソウルの有名私立大学として知られる成均館大学の正門にたどりつきます。この大学は高麗時代末期から朝鮮時代の最高の教育機関「成均館」が前身。成均館内には今でも明倫堂(ミョンニュンダン)といって、高麗時代末期から朝鮮時代に掛けて儒学を教えていた講堂があります(今現在(2010年2月)工事中のようで中は見学不可)。ちなみに 明倫堂(ミョンニュンダン)はこの成均館のほか、地方の郷校に付設された建物も含まれますが、中でももっとも有名なのがココ、ソウルの成均館内にある明倫堂。その当時、王様がここに寄っては学生たちを激励したり、直接教え子たちの実力をテストしたりもしたとか。