セッテ博物館/Lock Museum

セッテパンムルグァン/鍵博物館쇳대박물관

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朝鮮王朝時代にタイムスリップ!?ロックミュージアムで鍵や錠前に隠された秘密を知ろう!

こんにちは、ソウルナビです。皆さんは鍵や錠前に興味はありますか!?やっぱり錠前とか、鍵とか、深く考えることなんてあんまりないですよね?でも金庫や自転車、車など、鍵や錠前は意識はしてないけれど誰でも必ず日頃使っているもの!韓国の伝統韓屋やゲストハウスにも、門の内側に大きな錠前がついていたりします。その錠前にどんな意味があるとか魅力って、なかなかわからないですよね。今日は、韓国で唯一の鍵と錠前の専門博物館「セッテ博物館」をご紹介しましょう。こちらに行けばタイムスリップ!鍵や錠前の由来や歴史について、知ることができますヨ。一体どんな博物館か気になりますよね?それではナビと一緒に行ってみよう!

芸術と演劇の街、大学路にあり!


セッテ博物館のあるのは演劇と芸術の街、大学路(テハンノ)。観光客が集まる東大門市場からは地下鉄でわずか1駅、明洞からも4 駅目とすぐ近くということもあり、最近は新たな観光スポットとして密かに注目を浴びている街。こちらには大小100以上もの劇場が並ぶ演劇の街で、また街を代表するマロニエ公園やその周囲には芸術劇場や美術館、野外公演場などのアートな施設もたくさん。昔はソウル大が、現在は成均館大学が近くにある学生の街でもあります。

セッテ博物館って?

セッテ博物館の「セッテ」とは韓国の中央部にある地方、忠清道(チュンチョンド)の方言で「鍵」を意味する言葉。館長のチェ・ホンギュさんが30年以上の年月をかけ収集した鍵や錠前、ラッチ錠、装飾品(キーホルダー)、寄贈品、重要文化財など100種類が展示されています。ちょっと重たい印象を感じる独特な建物は建築家スン・ヒョサン氏の設計。博物館の中にある展示品は朝鮮王朝(1392年―1910年)時代の伝統の鍵や錠前が中心。それらの展示品からは昔の人の暮らしや地域の特色が感じられます。その他、昔使用されていた閂(かんぬき)やヨルスェペと呼ばれる装飾物(キーホルダー)、またアフリカやヨーロッパの錠前なども展示されています。

それではさっそく博物館の中へご案内!

建物の中で博物館があるのは3階と4階。3階は受付兼作業場。ここで館長さんがさまざまな物を作ったり、体験学習などを行っています。入場料を払い、お土産を買うことができるスペース。そして4階がメインの展示室。外の賑やかな雰囲気はそこにはなく、ちょっと薄暗く、伝統楽器のBGMが。これも歴史や雰囲気を楽しんでもらおうとの工夫だそう。

B1F  小劇場
1F   29CM(製作所)
2F   事務室
3~4F 博物館

※展示品を見る時は、職員の方と一緒に周って説明も行ってくれますが、英語、韓国語のみでの説明となります。
<外観、受付> <外観、受付> <外観、受付>

<外観、受付>

<4階博物館内> <4階博物館内> <4階博物館内>

<4階博物館内>

展示品を詳しく紹介!!

鍵や錠前の歴史
韓国での鍵や錠前は、古くは国家の統制の下で製作され、その後は個人の財産及び貴重品などを保護するため、また箪笥や米蔵からの盗難防止と秘密維持のため使用され、実生活と深く関わるものとなりました。鍵や錠前は使用する場所や目的によって様々な形や大きさで製作され、使用方法もさまざま。特に錠前は他の飾りと美的な調和を通じて安定感を強調し、品位を高める飾りでもありました。 「寿福康寧富貴多男」など縁起の良い言葉を刻み込むことで使用する人の繁栄や長寿を祈願し、その形態を魚、亀などで現し、守護の呪術的な意味もあったのです。
■鍵・錠前
似ているようで微妙に違う鍵と錠前。簡単に鍵や錠前と言っても種類はさまざま。一般の人がよく使用していたㄷ字型や福を祈るという意味の円筒型、構造などを知らないと開けることができず、貴重品を保管するために使用された秘密鍵、高麗時代に使用され政治的に最高権力を意味する物象型などが展示されています。
<朝鮮後期の錠前> <朝鮮後期の錠前>

<朝鮮後期の錠前>

花形の錠前

花形の錠前

四角形の錠前・鍵

四角形の錠前・鍵

様々な形の鍵・錠前

様々な形の鍵・錠前


■ラッチ錠
伝統家屋の門の内側に引っ掛ける錠前のこと。朝鮮時代に伝統家屋の門の内側につけて使われていました。ラッチの外側には縁起の良い動物などの形を装飾し、伝統的に長寿と守護を意味や一度噛み付いたら決して離さないことを意味する亀型が多く使用されました。その他にも福を運んでくる意味のツバメ型やアヒルの体とヘテ(想像上の動物で獅子に似た動物)の顔を組み合わせたユニークな物も!
長寿などを意味する亀

長寿などを意味する亀

多産や豊かさを意味する魚

多産や豊かさを意味する魚

<ツバメや亀、アヒルとヘテも合わした物まで!> <ツバメや亀、アヒルとヘテも合わした物まで!>

<ツバメや亀、アヒルとヘテも合わした物まで!>


■鍵牌(ヨルセペ)
今でいうキーホルダー!貨幣と類似した形の銭や五方色の織物を装飾品として飾ります。日本や中国と違い、韓国での使用者の大部分が両班(貴族)。そのせいか、鍵牌もどこか上品でどこか落ち着きを感じられます。また華やかに作られた結納用の鍵牌は寝室の家具や壁の飾りにも使われたりしました。これには家庭の平和を願う呪術的な意味が含まれているそう。ちなみに王室では竜や鳳凰など王権を象徴する形象物として鍵牌が使用されていました。
<色彩豊かな鍵牌(ヨルセペ)> <色彩豊かな鍵牌(ヨルセペ)>

<色彩豊かな鍵牌(ヨルセペ)>


■木箱
朝鮮時代によく見られた木製家具。あれ?鍵や錠前なんて関係ないんじゃ?て思ってしまいがちですが、実は木製家具には鍵が取り付けられ、家具自体に鍵が付けられていたりしました。

■寄贈品、重要無形文化財コーナー
博物館に寄贈されたさまざまな鍵や錠前、文化財が展示されています。寄贈品は韓国のみならず海外のものまであり。鍵などを制作する職人である豆錫匠(無形文化財第64号)であるキム・グクチョンの作業室もありますよ!
<貴重な文化財> <貴重な文化財>

<貴重な文化財>

<寄贈品> <寄贈品> <寄贈品>

<寄贈品>


■外国の錠前、鍵コーナー
中国などのアジアやヨーロッパ、アフリカと世界各国の鍵や錠前が展示されています。同じ鍵や錠前が文化の違いによってこんなに変わるものかと思わずビックリしてしまうかも。
中国

中国

ネパール

ネパール

チベット

チベット

奴隷が使用したもの

奴隷が使用したもの

ヨーロッパ

ヨーロッパ

インド

インド

いかがでしたか?芸術の街の大学路にある鍵・錠前の専門博物館、セッテ博物館。ソウル旅行といえばエステやショッピングが定番だけど、たまにはこんなこだわりのある博物館で密かな歴史を感じるというのも悪くないのでは?このあと、伝統家屋のゲストハウスの錠前を見かけたら、つい語りたくなったり、観察してしまうかも!?皆さんもちょっと時間が空いたときには、是非寄ってみてくださいね!以上、ソウルナビでした。

記事登録日:2013-07-16

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スポット登録日:2013-07-16

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