オリジナリティあふれるヨーロッパ磁器に会いに行こう!
東洋唯一のヨーロッパ磁器博物館がソウルに、しかも普通のお宅にあるなんて、みなさん信じられますか?ナビもまさか、と信じられず直接自分の目で確かめようとさっそく出発。それでは穴場スポットの博物館を探し求めてレッツゴー!
ソウルのピョンチャンドン(平倉洞)は、昔からお金持ちが住む地区としてよく知られています。お金持ちだけでなく社会各界の学者、知名人が集まる地区としても有名。同じお金持ちのエリアでも、カンナム(江南)エリアに感じられる軽薄な華やかさや、ここがどこかわからなくなるような感覚はどこにも感じられません。むしろ他のエリアよりも静かで地味に感じられるかも。そんなピョンチャンドンは俗に「とってもに大きな家が高い塀で仕切られ、ここでは車は絶対不可欠!」だと言われている場所。日本で言えば田園調布や芦屋というところでしょうか?まさにそんな場所に東洋で唯一のヨーロッパ磁器の展示室があるのです。
セラミューズ磁器博物館は…
この私設博物館の館長さんはポッジョン・ヨンジャ(福田英子・55才)さん。
33年間収集したヨーロッパの磁器を2階建ての家を改造して展示してあります。福田英子…すごく日本人っぽい名前だなぁ~なんて思いませんか?実は英子さんのお母様が日本人、しかも日本の大学を卒業なさったとか。そして韓国の男性と恋におち、韓国行きを決意なさったそうです(^^)。今ではこの地に完全に根を下ろし、温かい家庭を持っていらっしゃる、そんな福田英子さんがこの博物館を運営されています。
セラミューズの紹介をしましょう!
「捨てないで大切にしまっておく、これがまさにアンティーク」という考えで1つ、2つと集めはじめたのが、いつの間にか1000点余りにも。特別に価値のある昔の貴重品は、3ヶ月に1度開かれる特別展の時にだけお目にかかることができます。その他の展示品は18~20世紀の作品が主流。館長さんが収集を始めたのはお母様の影響だとか。日本でお母さんがヨーロッパの磁器を1つ2つ買うのを見ていて興味を持ち始めたのだそう。そうやって収集を始め、施行錯誤を繰り返しながら現在のコレクションに至ったわけです。
ヨーロッパ磁器の特徴って?
ヨーロッパの磁器は華やかな模様が特徴。また各国ごとに独特な特徴が見られ、英国の陶磁器はバラを、デンマークの陶磁器のほとんどは野生の花が描かれ、フランスの陶磁器には金の装飾が加わり高級感あふれるデザインになっています。ヨーロッパ式の陶磁器の鑑賞ポイントは、そういった各国の美しさが陶磁器に充分生かされているか、また装飾品として価値があるか、という点。
昔、ヨーロッパでは中国製の磁器1点が黄金の価値に相当すると認められていました。そうして伝授された秘法にとどまらず、土に動物の骨を混ぜたりと新しい試みを重ねたヨーロッパの磁器に対する熱意は、磁器に強い耐水性を生み出し、装飾用から生活食器に生まれ変わる下地となったのです。
ド~ンと公開!!セラミューズの宝物!
海外の特派員だったダンナ様について長い間海外生活を送ったことが収集に大変役に立ったそうです。ナポレオンが使用したといわれるクリスタルに金をほどこしたワイングラスは、特別にお気に入りのもの。(だから 一般展示の時は見られません。(T−T))全世界に6つしかない、貴重品のなかの貴重品でしょう!! 陶磁器以外にもワイングラスをはじめとし、クリスタル製品が目を引きます。これはワイン好きなダンナ様の影響だとか。
「セラミューズ」が提供する特別なもの
「セラミューズ」では食事とコーヒーを楽しめます。のんびりした雰囲気で家庭ならではの心のこもった食事を味うことができるので、主に年配の女性の方々が親睦会を開く場所としても有名。ディナーは事前予約が必要です。また値段はちょっと高め(1人分でランチ30000ウォン、ディナー50000ウォン)。でもかわいらしく手入れされた韓国式庭園でコーヒー一杯!なんてもいいでしょう?(^^)