偉大な功績を残した世宗大王に関連する展示がいっぱい!
こんにちは!ソウルナビです。光化門広場にある大きな世宗大王(セジョンデワン)像をみかけると、ああソウルにやって来たなあという実感がわいて来ますよね!この世宗大王像の地下には世宗大王の功績をわかりやすく紹介した展示館があるので、行かれたことがある方も多いのでは?実はソウルにはもう一ヶ所、世宗大王の功績をたたえて作られた記念館があるんです。今日は市の東部にある「世宗大王記念館」をご紹介しましょう。こちらは都心からちょっと離れているけれど、緑がいっぱいでお散歩がてらに行くのにぴったりな隠れたオススメスポット!ハングルの創製&頒布をはじめ、朝鮮時代の文化や技術の発展に様々な功績を残した世宗大王について、いろいろ知ることができるんです。それでは、さっそく行ってみましょう!
記念館があるのは
地下鉄6号線コリョデ(高麗大)駅の3番出口からは徒歩で約8分。「世宗大王記念館」までの道は国立山林科学院や洪陵(ホンヌン)樹木園など森林関係の機関があるせいか、木々でいっぱい!「世宗大王記念館」も緑いっぱいの小高い丘の上にあります。記念館へはちょっと勾配のある坂をのぼります。ちなみに国鉄チョンニャンニ(清涼里)駅や慶煕(キョンヒ)大学からは徒歩約20分。こちらも散歩気分で歩いて行くことができます。
ところで世宗大王ってどんな人?
李氏朝鮮の第4代国王である世宗大王。宮中に学問研究所である「集賢殿(チピョンジョン)」を作り、有能な儒学者のほか様々な分野の学者の育成に力を入れ、儒学だけでなく朝鮮の文化と技術の発展に努めました。また一番知られている功績といえばハングル(訓民正音)の創製。文字を作らせた人の名前が残っているのは世界的にも珍しいとか!またハングルだけでなく、日時計や自動水時計、雨量計の発明、青銅活字の普及などでも知られています。朝鮮王朝の歴代王のうち、大王と呼ばれるのは世宗大王だけ!ちなみに皆さんもよく世宗大王にはお世話になっているはず。そう、実は1万ウォン紙幣に描かれている肖像画が世宗大王なのです。
展示内容をご紹介
1973年に開館した「世宗大王記念館」は、世宗大王に関する研究や教育を目的に創立した「世宗大王記念事業会」によって設立された記念館。建物の1階が「世宗大王記念館」の展示スペースとなっていて、「一代記・国楽室」「ハングル室」「科学室」「特別展示室」の大きく4つに分かれています。また建物を入って左手にチケット販売コーナーがあります。ただ担当の方は事務室の中にいることが多いみたいなので、すいませーん(韓国語でヨギヨー)と声をかけてみましょう!チケット販売コーナーのすぐ隣りが展示室への入口になっています。
それでは、4つある展示室を1つずつまわってみましょう。
■ 一代記・国楽室
世宗大王の御真(王様の肖像画)や、王子時代から在位の間に起きたことを描いた絵などがずらりと並んでいます。ちなみに世宗大王の肖像画、すべて想像で描かれたもので、本当の姿ではないそう。本当の王様ってどんな顔だったのでしょうね、ナビも気になります。展示室の中央には世宗大王の時代に整備されたとされる弦楽器や打楽器など国楽器が並んでいます。
■ハングル室
世宗大王の時代に作られたハングルの解説書「訓民正音(フンミンジョンウム)」をはじめ、宝物に指定されている「龍飛御天歌(ヨンビオチョンガ)「釋譜詳節(ソッポサンジョル)」などの書物などが展示され、また昔の活字の関連図書やハングル関連の資料が並んでいます。
■科学室
活字組版による印刷の過程を再現したもの、測雨器(雨量計)、日時計など世宗大王時代の発明品が並んでいます。また天文学や医学関連の器具や資料も展示されています。また10月9日の「ハングルの日」制定を記念した「ハングル文化商品アイディア公募展」に入賞した作品も合わせて展示されています。こちらもなかなか見ごたえあり。
■特別室ずらりと並ぶワープロが圧巻!ハングル専用から英語併用のものまで、いかに効率的にハングルをタイピングするか、その努力が伺えるユニークな形のワープロが100台以上並んでいます。この展示コーナー、まるでワープロ専門館といっても過言ではないかも?! いまではもう懐かしいワープロです・・・
野外もチェック!
「世宗大王記念館」は館内だけでなく、屋外にも要チェックの遺跡があります。それは「世宗大王記念塔」、清渓川(チョンゲチョン)の水位を測るために用いられた「水標石(スピョソク)」、また世宗大王と王妃の陵墓から発掘された「旧英陵石物(ヨンヌンソンムル)」や碑なども野外に展示されています。
この野外展示の観覧のみだと入場料は無料。ナビが訪れた日は野外で行われる伝統結婚式の準備で業者さんが行ったり来たりしていました。実は「世宗大王記念館」の敷地内では結婚式も挙げることができ、建物の2階の一部がウェディングホールになっているんです。ちなみに隣りの敷地にも何かこんもりしたものが見えますよね。こちらは史跡第361号に指定されている「永徽園(ヨンヒウォン)」と「崇仁園(スンインウォン)」。こちらは王族の陵墓になります。
いかがでしたか?世宗大王がどれほどすごい人物かを知ることができる「世宗大王記念館」。これだけたくさんの業績を残した王様ってなかなかいないですよね。ナビもとっても勉強になりました。ちなみにナビが訪れた日は日本人観光客の方が一人だけ。ほぼ貸し切り状態で展示を楽しむことができます。緑いっぱいの静かな場所へ、ゆったりと散歩をする気分でいらしてみてくださいね。以上、「世宗大王記念館」からソウルナビがお伝えしました。