街全体がアートな美術館!壁画をみながらゆっくりお散歩しよう~
こんにちは!ソウルナビです。繁華街や高層ビル、マンション群・・・と近代的な大都会、ソウル。でもちょっと路地に入ると壁画があり、アートな街が広がっていたりするんです。今日はそんなアートな街のひとつ、 壁画村「ケミマウル」を紹介しましょう。壁画村といえば大学路(テハンノ)にある梨花(イファ)壁画村が有名ですが、こちらはソウルの北西部にあってちょっとディープな街、弘済洞(ホンジェドン)にある壁画村。でもドラマや映画のロケ地としてよく利用され、地元の韓国人もカメラ片手によく訪れている壁画村なんです。そんなケミマウルへ、さっそくナビと一緒に行ってみましょう~
ケミマウルとは?
ケミマウルはソウルのところどころに残る「タルトンネ」のひとつ。「タルトンネ」とはいわゆる貧民街のことで、多くは坂や丘の上にあります。「タル」は韓国語で「月」、「トンネ」は「街」を意味し、経済的に苦しい人たちが集まり、坂や丘など「月に一番近いところに住んでいる」ことからこう呼ばれるようになったとか。こちらケミマウルは朝鮮戦争後に誕生し、当時行き場のなかった人たちが集まり、テントなどを張って暮らし始めました。当初は「インディアン村」と呼ばれていたそうですが、住民たちはこの名前が気に入らず、「ケミ(韓国語でアリ)」のように毎日をひたむきに生きている姿に似ている、ということから「ケミマウル(蟻の村)」と呼ばれるようになったそう。
貧しい街がアートの街に!
そんなケミマウルが生まれ変わるきっかけは2009年のこと。ケミマウルのある西大門区と民間会社による「光とグリーンが似合う街」プロジェクトがスタートし、ケミマウルはアートの街として生まれ変わりました。町の住人もこのプロジェクトに賛同、近隣の大学の美大生が集まり「歓迎」「家族」「自然親和」「映画のような人生」「終わり、そして始まり」の5つのテーマをもとに、一般家庭の壁や階段などに壁画を描き、現在のケミマウルの姿になりました。そんな生まれ変わったケミマウルを訪れる観光客も増えています。
場所はちょっとディープな街・ 弘済(ホンジェ)エリア!
先ほども少しふれましたが、このケミマウルがあるのはソウルの北西部、弘済洞(ホンジェドン)。地下鉄3号線ホンジェ駅からマウルバス(町内循環バス)という小さなバスに乗って約10分のところにあります。このホンジェ(弘済)も昔ながらの小さな在来市場で賑わう街。ソウル中心部にあって観光客がよく訪れるような市場とは雰囲気が一味違い、まさに地元の人が生活する街。一方近くには芸術大学もあり、昼間は学生の姿も多く見かけられます。また少し歩けば地元市民の憩いの場である弘済川(ホンジェチョン)や鞍山(アンサン)があります。
歩いてみよう!
それでは、さっそく「ケミマウル」へ出かけてみましょう~ 地下鉄3号線ホンジェ(弘済)駅の1番出口を出て、反対方向に進むとすぐ停留所があります。この停留所からマウルバス「ソデムン07」に乗ること約10分、マウルの入口にある停留所「仁王中学校」に到着。
バスを降りるとすぐにケミマウルの入り口があります。丘の上にあるだけあって入口からさっそく急な坂が!気が遠くなりながらも散策を始めましょう。
マウルに入ってさっそく目につくのが、鮮やかな色をしたひまわりの壁画!明るい色が元気を与えてくれます。さらに足を進めると小さな商店が。昔ながらの小さな商店ながら、なんだかアートの力で可愛らしくなっている!
明るいひまわりの壁画
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カラフルでかわいいスーパー!
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道を挟んで左右に個性豊かな壁画が描かれています。ただ見ているだけでも楽しい~
こんな小道にも壁画がたくさん隠れてます!
ケミマウルの壁画で多く目にするのが鮮やかな色で描かれた花たち!色とりどりの花が人々の生活風景に不思議と溶け込んでいます。
その花の中でも圧倒的に多いのがひまわり!青の背景に元気を与えてくれる鮮やかな黄色が映えています。
カラフルな色合いでかわいい建物はマウルバスの停留所! バスを待つのも楽しくなっちゃいそう!
丘の上にあるケミマウルからは、弘済エリアに聳え立つ高層マンション群を見下ろすことができます。立派な家とは言えないケミマウルの街並みだけれど生活感にあふれていて、さらにアートが人々の生活風景に馴染んでいて、どこかしら温かさも感じられます。
奥に見えるのがマンション群
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マウル内には小さなマウルバスが通っています~
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こんなおもしろアートも!
配水管と配水管の間にペイントしてあったり、家がバスになっていたり!また配水管を木に見立てて鳥がとまっていたり!どんなものでもアーティストの手にかかればアートにになっちゃう!面白い!
壁のブロックを活かして描かれた壁画!かわいい!
何気ない生活風景だけど、壁画が馴染んでいてアートが感じられます。
カラフルな洗濯ばさみ♪
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育てている植物とも調和してる!
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家の窓から犬たちが覗いてる!?と思いきや壁に描かれた絵。にっこりした笑顔にナビもほっこり。
帰りは降りたバス停の向かい側にあるバス停から同じ番号のバスに乗ればOK。またマウルの一番上にはマウルバス終点のバス停「ケミマウル」があります。帰りはここから乗ることもできます。また道はさらに仁王山の登山道にも続いています。
いかがでしたか?丘の上にあるだけあってとっても急勾配の坂が多く、登りながら汗だくになりながらキレイな壁画にとっても癒されたナビ。ケミマウルは近代的なソウルの街とは違い、昔の雰囲気がそのまま残り、時間がとてもゆったり流れていて、都会のソウルのまた違った魅力のある街でした。皆さんもソウルの中心部からちょっと足を伸ばして、アートな壁画を観ながらお散歩してみてはいかがですか?以上、弘済洞にあるケミマウルからソウルナビでした。