ハングルの日にオープン!おなじみハングルのすべてがここにある博物館!
こんにちは!ソウルナビです。韓国語の表記に使われる文字「ハングル」。朝鮮王朝の第4代王、世宗大王によって1443年に誕生し、1446年10月9日に公布されました。そのため10月9日は「ハングルの日」とされ、毎年ハングルに関連したいろいろな行事が行われています。2009年には光化門広場に世宗大王の銅像が登場し、すぐ近くにハングルと世宗大王について知ることができる体験展示ホール「セジョンイヤギ」もでき、たくさんの観光客が訪れています。そしてついに2014年10月9日のハングルの日、ハングルの歴史と価値を伝える博物館「国立ハングル博物館」がオープン!こちらは世界で珍しい「文字」をテーマにした博物館!どんな展示があるのかナビも気になる!それでは、さっそく行ってみましょう~
龍山(ヨンサン)の「国立中央博物館」と同じ敷地内にあります!
国立ハングル博物館の最寄り駅は、龍山エリアにある地下鉄4号線・中央線イチョン(二村)駅。博物館は国立中央博物館と同じ敷地内にあります。2番出口を出たら、まずは中央博物館をめざす感じで歩いていきます。ちなみに駅から中央博物館入口まで直通通路「博物館ナドゥルキル」を利用してもOK!国立中央博物館を正面に見て右方向に進むと、ユニークな形をした建物が見えてきます。大きな階段には韓国語で「ハングルの花を咲かせる」という文字が!
フロア案内図
国立ハングル博物館は地下1階・地上3階建て。大きく分けると常設展示室、特別展示室、ハングルノリト(子ども向け体験コーナー)、ハングルペウムト(外国人向け体験コーナー)などがあります。また、おしゃれでモダンなミュージアムショップ、カフェも。
<フロア別案内>
屋上 屋上庭園(未開放)
3階
ハングルノリト(子ども向け体験コーナー)、ハングルペウムト(外国人向け体験コーナー)、特別展示室
2階 ロビー・案内デスク、常設展示室、カフェ、ミュージアムショップ
1階
ハングル図書館、講義室、事務室
ハングルを楽しむ展示工夫がいっぱい
まずは階段か左手に見えるエスカレーターで2階へ向かい、そのあとは3階へ向かうのが基本的な観覧順序。すぐハングル図書館に寄りたい方はそのまま1階へどうぞ。
それでは、フロア別に見ていきましょう。
■□■2階■□■■
■案内デスク
2階エントランスを入ると右手にあるデスク。パンフレットは常設展示室の入口横にあります。ちなみに後ろに見える点・線・丸は国立ハングル博物館のシンボル。ハングルの4つの形(横棒・縦棒・斜線・丸)をまとめて表現したものです。
■ロビー2階は建物の中央にあるガラスで囲まれた吹き抜けから明るい光が入ってきて、とても明るい雰囲気。1階吹き抜け部分には竹が植えてあり、ほっとする落ち着いた空間になっています。ガラスにある白い丸はハングルの母音のひとつ「イウン」をモチーフにしたアート作品だそう。置いてある椅子もよーく見るとハングルの子音をモチーフにしたもの。
ハングルモチーフのオブジェ
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ハングルの形をしたベンチ
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■カフェ「アルムノリ」エントランスを入ってすぐ左手にあるカフェ。光がたっぷりと入ってきてこちらもとっても明るい雰囲気です。天気のいい日は野外席でゆっくりするのもいいかも。営業時間は博物館の開館時間と同じです。
■ミュージアムショップ
カフェの奥にあるミュージアムショップ。ハングルをモチーフにしたカードや絵葉書をはじめ、文具、ネクタイやスカーフ、Tシャツなどがいっぱい。有名なハングルフォントデザイナーによるミュージアムグッズはどれもこれも欲しくなってしまいます。ナビはハングルの子音をモチーフにしたシンプルなハンカチがお気に入り。
パスポートケースも ハングルデザインでいかが?
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ハングルの子音の一つをモチーフ にしたハンカチゲット~
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■常設展示室
「ハングルの歩み」をテーマに、3つの展示部門から構成されています。
<第1部「新たに28の字母を作る」>
文字がすべて漢字で表記されていた時代、多くの民衆は漢字を覚えることができず、苦労して生活していました。そこで世宗大王が文字を学びやすくするために作らせたのがハングル。その目的と原理について説明した本が「訓民正音(フンミンジョンウム)」。ハングルは当初28文字ありましたが現在は基本母音10、基本子音14の合計25文字を使用しています。こちらではそのハングルの歴史と成り立ちを知ることができます。
<第2部「簡単に学び、使う」>
学びやすく使いやすいハングルの誕生により、多くの人がより多くの知識や情報を共有することが可能になりました。さらに19世紀以降の近代的な印刷技術の発達、20世紀以降の機械化によりハングルは単なる文字という枠を越え、国や文化を作る原動力となりました。第2部では王宮内から庶民へ、そして当時の社会や文化の中にハングルが浸透していく様子を知ることができます。
<第3部「世界に広く知られる」>1894年、ハングルは公的文書にも用いられる公式文字として宣布されましたが、1910年から1945年まで独自の言語とハングルの使用を制限&禁止される受難の時代を迎えます。そのような状況の中でも続けられていたハングルの研究についての展示が見どころ。こちらのコーナーの中央にはハングルがぐるぐると渦を巻いて上へ上へと上っていくようなオブジェがあり、たくさんの人が足を止めて天井のスクリーンに流れるハングルを見ていました。合理性やデザインが世界でも注目されている文字、ハングルです。
■その他便利施設
■□■3階■□■■
■企画展示室
ハングルをテーマにした特別展示。1年に2~3度内容が変わる予定。ナビが訪れたときは開館記念特別展「世宗大王、ハングル文化の時代を開く」が開かれていました。世宗大王の遺物、世宗大王やハングルをテーマにした現代アート、開館記念文化イベントの作品を展示され。現代アートの展示が多く、さながらギャラリーのような雰囲気でした。
■ハングルペウムト(外国人向け体験コーナー)
ハングルにを気軽に勉強ができるようにと設置された外国人向けの体験コーナー。ハングルの構造や発音などをタッチパネルで直感的に操作しながら勉強できます。注目はデジタル技術を盛り込んだインタラクティブアート。スクリーンに漂うハングルがこちらの体の動きに合わせて動くものや、自分の書いたハングルが目の前の大きなスクリーンに移動して関連イメージがぱっと出てくるものなど楽しいしかけがいっぱい。
■ハングルノリト(子ども向け体験コーナー)低学年の子どもたちが遊びながらハングルに親しむというコンセプトで作られた体験スペース。4つのテーマから構成されています。利用時間と1回あたりの入場者数が決まっています。
※内観写真は博物館提供
■□■1階■□■■
■ハングル図書館
ハングル専門の図書館。韓国語とハングルの歴史に関する資料や子ども向けのハングル教育資料を中心に、韓国の文化や芸術に関する資料を提供しています。ゆったりとしたスペースなので、本を見ながらひと休みするのもいいかも。
いかがでしたか?こちらの展示は昔から今までの資料がずらりとガラスケースの中に並び説明のパネルを読んで終わり、というのではなく楽しく覚えられるような工夫がたくさん見られます。また昔、普及していたタイプライターでハングルを打つコーナーや、最新デジタル技術を駆使した体験コーナーは子どもにも大人にも大人気。ちなみに博物館は1時間半くらいあれば一回りできる規模。土日は混雑するので、ゆっくり見てまわりたい場合は平日の午前中や午後3時過ぎがオススメです。また小学生や中学生の団体が多いけれど、もし遭遇しても広い心で接しましょう!以上、「国立ハングル博物館」からソウルナビがお伝えしました!