澗松美術館

カンソンミスルグァン간송미술관

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国宝「訓民正音」など数多くの国宝がある韓国最初の近代式民間博物館

こんにちは。ソウルナビです。ソウル市城北区城北洞にある「澗松美術館(カンソンミスルグァン)」は、故澗松(カンソン)チョン・ヒョンピル(1906-1962)氏が1938年に設立した韓国最初の近代式民間博物館。民間の博物館といえ、訓民正音解例本(国宝第70号訓民正音のうちハングルを作った方法とその例をあげたもの)をはじめとして韓国の国宝およびポムル(宝物・日本で言う国宝と重要文化財の間あたる)級の文化財を多数、所蔵しています。
澗松美術館をご紹介する前に、故澗松(カンソン)チョン・ヒョンピル氏についてお話したいと思います。チョン・ヒョンピルは1929年頃から高麗青磁・朝鮮白磁・絵画・書・漢文書籍・仏像・石塔・地図などの収集を始め、1938年に現在の美術館の建物である保華閣(ポファガク)を建ててどんどん増えていく所蔵品を保管。1966年、全財産をつぎ込んで一生をかけて集めた収集品をもとに、韓国民俗美術研究所付属美術館として澗松美術館を設立しました。現在も整理できていない古書などが倉庫に積まれているという噂があるくらいです!(^^)う~ん、すごい!
彼の遺物収集に関するエピソードを知るともっとびっくり!1937年2月、日本へ渡り、当時、高麗青磁の最高コレクターとして名高かった東京の英国出身の国際弁護士のJohn Gadsbyの収集品を当時の金額で10万円(当時の20間(約6m)の伝統家屋50軒分と同じ額)をど~んと支払って買い取ったというからすごい!当時、彼が買い取った文化財の中には現代になって国宝やポムルに指定されたものが5,6点もあるということです。その中でも青磁麒麟形香炉(国宝第65号)、青磁鴨形硯滴(国宝第74号)、青磁嵌葡萄童子文梅瓶(宝物第286号)、青磁象嵌牧丹唐草文母子盒(宝物第359号)などが代表的なもの。それだけではなく当時、京城美術館倶楽部会館で骨董品の競売が行われる日には必ず参加し、金正喜(キム・ジョンヒ・1786~1856 李氏朝鮮後期の代表的な書画家)、チョン・ソン(1676~1759 李氏朝鮮後期の代表的な画家)の作品などたくさんの文化財を買い集めたそうです。
それではいよいよ澗松美術館をご紹介しましょう。正門から20メートルほど進むと木々や花が美しい庭園があります。庭園の右側に白い2階建ての建物がお目当ての澗松美術館です。思ったほど大きくありませんが、思わず緑の中の美術館を連想してしまうお洒落な美術館です。それから庭園には10羽ほどの鶏が石塔のまわりで自由気ままにえさをつついているのが印象的でした。(^^) 
残念なことに澗松美術館を観覧できるのは年に2回だけ!毎年5月と10月の2日だけ所蔵文化財を一般人に公開するだけで常設展示は行っていないのだそうです。また1971年10月の第1回「謙斎(キョムジェ)展」をかわきりに今年の10月に行われた第61回「花卉ヨンモ展」まで、韓国古書画のメッカとして君臨している澗松美術館。興味のある人は来年5月にご期待あれ!以上、「花卉ヨンモ展」を鑑賞してきたソウルナビでした。

記事登録日:2001-11-05

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スポット登録日:2001-11-05

スポット更新日:2012-11-15

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