市民が寄贈した遺物を中心に、先史時代から現代までのソウルの歴史・文化をまとめた韓国初の都市歴史博物館!
こんにちは、ソウルナビです。ソウルに来たら美味しいものを食べたり、ショッピングをしたりと楽しみがいっぱいありますよね。でもソウルの魅力はショッピングやグルメだけではありません。最近隠れた人気スポットとして注目を浴びているのがソウルの博物館や美術館。なんとソウルには無料で入れる博物館や美術館がたくさんあるんです。今日はそんな博物館の中の1つで、韓国初の都市歴史博物館、「ソウル歴史博物館」をご紹介したいと思います。こちらは朝鮮時代(李朝)を中心に、現代にいたるまでソウルの歴史と文化を知ることができる博物館。それでは2012年6月にリニューアルオープンした「ソウル歴史博物館」へ、さっそく行ってみよ~!
場所は博物館の集まる光化門駅から歩いたところにアリ!
「ソウル歴史博物館」は地下鉄クァンファムン(光化門)駅から徒歩6分ほどの場所にあります。光化門周辺は警察博物館や大韓民国歴史博物館、古宮博物館など数多くの博物館や美術館があります。特に大韓民国歴史博物館とは名前が似ているので、ソウル歴史博物館への道を人に尋ねても間違えて案内されることも。しっかりと名前と場所を把握してから行きましょう!また歴史博物館のすぐ裏には王宮の慶熙宮もあります。実は歴史博物館のある場所は朝鮮時代には慶煕宮の一部でした。散歩道として有名な徳寿宮トルダムキルや、公演が行われる京郷アートヒルもすぐ近く。
ソウル歴史博物館って?
ソウル歴史博物館は1985年、学校が移転した跡地に設立計画が持ち上がり、慶煕宮の跡地29,786坪のうち遺跡が発掘されなかった6,900坪の敷地に641億ウォンもの工事費をつぎこみ、2002年5月にオープンしました。博物館の所蔵遺物のうち一般市民が寄贈したものが半分近くを占めるなど、ソウル市民の愛情が注がれた、他の博物館とは少し違った性格を持つ博物館。主に市の有形文化財や宝物(ポムル・国宝と重要文化財の中間にあたる)が展示されています。そして2012年のリニューアルではソウルを1/1500の大きさに再現した模型が新たにお見えし、また屋外カフェやミュージアムショップなどサービスもさらに充実。国内はもちろん、海外から来た人もソウルの文化を感じられる博物館となっています。
中に入っていきましょう!
ソウル歴史博物館は地下1階に地上3階、延べ面積6,100坪。1階には案内デスクや特別展示室のほか、ゆったりできるカフェやレストランなどがあります。常設展示室は3階。朝鮮時代から現在に至るまでのソウルの姿を観覧することができます。
<フロア別施設案内>
1階 インフォメーションカウンター、企画展示室、寄贈遺物展示室、ショップなど
2階 事務室
3階 常設展示室
それでは、ソウル歴史博物館の建物の中に入ってみましょう!こちらは(一部の特別展示以外は)入館無料!特に入館時にチェックがなく、自由に博物館内に入ることができます。
☆重くて邪魔になる荷物はコチラへ☆入口付近にはコインロッカーが設置されています。展示スペースも広く、見学には時間がかかるので、重い荷物はここに入れてからの見学した方がよいでしょう。
ではさっそく、各フロアを見て行きましょう!
壁画やパノラマのある1階
建物に入るとあるのが大きな屋内展示室。約400坪の空間には大きな19世紀のソウルを描いた壁画やパノラマがあり、つい見つめてしまいそう。この1階にはソウルの歴史や文化と関連した内容をテーマに展示する特別展示室や企画展示室のほか、子供用の学習室や歴史資料室などがあります。また寄贈遺物展示室の展示を観覧する際は韓国語、日本語、英語、中国語対応の音声ガイドを1階案内デスクで無料貸出しているので利用してみてくださいね。まずはここで博物館の雰囲気をじっくり味わいましょう!
■寄贈展示室
市民から博物館に寄贈された遺物を4つのコーナーに分けて展示されています。
■世界寄贈展示室
別名「ソウルの友達、世界コーナー」。歴代ソウル市長が姉妹都市など外国の各都市から寄贈された物が展示されています。北京、東京などのアジアはもちろん、ヨーロッパやアメリカ、アフリカ、オセアニアまで、世界中と交流や親善が行われているのが分かります。
■カフェ・屋外テラス・歴史資料室
■ミュージアムショップ
おみやげコーナー。ソウルらしいお土産はいかが?
ソウルの過去と現在を見られる3階
1階のロビーから大きな階段を上り、3階へ。3階にある常設展示室は朝鮮時代のソウル、大韓帝国時代のソウル、日本統治時代のソウル、高度成長期のソウル、都市の模型映像館と、時代別に4つの展示室+模型映像館に分かれ、1つの展示室の中も背景別に分かれています。広くて細かく分かれているkら途中でどこに行けばいいのか分からなくなる場合も。そんな時は矢印を見ながら進みましょう!
■朝鮮時代のソウル(1392~1863)
1392年の朝鮮建国後、漢陽(ソウルの旧名)が都に定められてから1863年頃までの朝鮮時代のソウルの資料が展示されています。北村や朝鮮時代一の繁華街といわれていた雲従街など、城底十里(城外の一里=3.9km以内の区域)の町並みと、そこに住んでいた人々の様々な生活を紹介しています。朝鮮時代のソウル展示室が3階の半分を占め、かなり広くて展示物もたくさん!でも、どれも貴重な資料なので、ゆっくり見ていきましょう!
■大韓帝国時代のソウル(1863~1910)
改革や植民地支配など圧力が高まる中、日常生活にどのような影響があったのかを知ることができます。「世界に門を開く」「新しい心臓、貞洞」「開化の通り、鐘路(チョンノ)」「皇城の夢」の4つのコーナーに分かれ、ソウルの様子を撮影された写真や資料などで見ることができます。
■日本統治時代のソウル(1910~1945)
1910年から日本の植民地となった韓国と京城(ソウルの旧名)。日本統治時代の人々の暮らしを展示しています。日本統治前と後では京城(ソウル)がどのように変わっていったかを感じることができます。「奪われたソウル、京城」「抗日運動家の中心」「京城都市紀行」「京城を奪った戦争の影」の4コーナーに分かれていています。
■高度成長期時代のソウル(1945~2002)
植民地支配から解放された直後から1988年のオリンピックに2002のワールドカップまで、高度成長期時代のソウルの様子が展示されています。朝鮮戦争からソウルがどのように変化、成長してきたのかを知ることができます。
■都市模型館
ソウル全体を見下ろせる「都市模型館」。最新の航空写真や測定に基づき、1/1500の縮尺でソウルの街の姿が再現されています。
☆休憩室も充実☆
とってもひろ~い博物館!実際見てまわっても途中でしんどくなったりする方も多いよう!そんな方のために博物館の中には多くの休憩所やベンチなどがあります。皆さんも休憩しながらまわりましょう。
■屋外展示場
広々とした博物館の屋外には多くの展示物があります。景福宮の正門であった光化門(クァンファムン)や朝鮮総督府舎の一部、また1930年頃から1968年くらいまで実際にソウルを走っていた路面電車(381号)などが展示されています。
朝鮮総督府舎の部材
|
|
電車381号、外観
|
電車381号、内観
|
|
神道碑(シンドビ)
|
いかがでしたか?博物館の外に出てソウルの姿を見てみると、さっきまで博物館で見たソウルの姿はなんだったろうとちょっと不思議な感覚を味わうかも。博物館には日本語や中国語、英語の案内があったり、写真や映像の展示物もあるので外国から来た人でも楽しむことができます。皆さんも「ソウル歴史博物館」で昔のソウルへタイムスリップしてみませんか!?以上、「ソウル歴史博物館」からソウルナビがお伝えしました。