民俗劇場・風流

場所は江南地域にあります。周囲にはオフィスビルが立ち並び、「こんなところに本当に劇場なんかあるの？」という雰囲気のところに、堂々とした雰囲気の劇場が突如としてあらわれます。

この民俗劇場風流は、韓国文化財保護財団という団体が運営しており、「ソウル重要無形文化財伝授会館」という建物の一部なんです。劇場向かって左側の通路を進むと会館の建物があり、こちらに案内デスクと伝統工芸展示場があり、常設展示や企画展示が行われています。

劇場は１９９７年に開館した無形文化財専用劇場です。創造的で斬新な伝統文化芸術の大衆化、伝統芸術を守る人々の創造意欲をもりあげようという目的で作られました。伝統ノリマダン形態の舞台と、観客が見下ろす形の小さい半円形の客席は、舞台と客席の距離が近く、演者と観客が一緒に呼吸をし、感動できる空間になっています。席数は１４７席。こちらでは重要無形文化財に指定された名人たちの芸術を鑑賞することができます。静と動の性質を併せ持つ韓国の舞踊、襟を正されるような凛とした雰囲気の音楽、楽しさに込められた願いと情熱の歌など、最高の名人たちが奏でる伝統の香りを味わってみてください。

公演観覧方法
・ 韓国文化財保護財団　公演展示チーム（02-3011-2178～9）に電話をして、見たい公演の2日前までに予約。公演スケジュールはホームページに掲載されています（韓国語）。
・ 座席は公演当日に民俗劇場「風流」で午後6時30分から先着順で指定されます。予約をしても午後7時20分以降にいらした場合は当日チケットとなり、立席が配分されますので注意してください。
・ 全席無料。小学生以上の観覧が可能です。

伝統芸術が見られる劇場がたくさんある中で、まだあまり知られていない穴場ではありますが、無料で本格的な公演が見られるなんて、こういう場所ってなかなかないですよね。それだけ、多くの人に気軽に伝統芸術に触れてほしいという財団の願いが込められているのだと思います。週に1回しか公演がないのが残念ですが、日程が合ったら旅の思い出に参加してみてはいかがでしょうか？　以上、ソウルナビでした。