李氏朝鮮時代の伝統家屋の中で、韓国の伝統公演、遊び、伝統料理などを満喫!
こんにちは!ソウルナビです。今日は韓国の伝統文化を今に伝える 「コリアハウス」をご紹介しましょう。 外国人には「コリアハウス」として親しまれていますが、地元では「ハングゲチッ(韓国の家)」。地下鉄3号線チュンムロ(忠武路)駅から徒歩約1分のとこ ろに、ハングルで「한국의집」という看板のかかった伝統建築の大門がどっしり構えています。ここがコリアハウスの入口。中に入るとなんと!2.160坪と いう広い敷地には李氏朝鮮時代の上流民家様式の伝統家屋が建ち並び、ここで伝統芸術公演、宮中料理、伝統婚礼、キムチ作りなど、さまざまな韓国の伝統文化 を体験できるんです。ではさっそく、行ってみましょう!
歴史のある韓国伝統家屋
こちらはもともと朝鮮時代のハングル学者、朴彭年(パク・ペンニョン)の私邸があったところ。今まで日本植民地時代には総督府の政務総監の官邸として、ま た韓国政府を樹立した後は国内外の貴賓を迎える迎賓館として利用されたところでもあります。現在の建物は外国人に韓国の伝統家屋と生活空間、そして伝統文 化を紹介する目的で1980年に改築されたもの。ソウル最大の古宮「景福宮(キョンボックン)」の慈慶殿(チャギョンジョン)をモデルに、韓国重要無形文 化財の申応寿(シン・ウンス)が手がけたものだそう。
■施設紹介
以前は入口にコリアハウスの大門「ソスルデムン」がありましたが、入口横の聚仙館(チィソングァン)のリニューアルオープンとともに、少し構造が変わりました。正面入口からは車通りが続き、徒歩で来られた方は入口の建物の中をくぐって中に入りましょう。そのほかは以前のまま。中にはお庭が広がり、自然と調和した木造の伝統家屋が広がっています。敷地内 にはサランチェ(舎廊の棟)、アンチェ(母屋:主に奥方が使う部屋)、ヘンランチェ(行廊の棟:門の両脇にあり、主に家来が使用する建物・廊下)、ピョル ダン(別堂)、フウォン(後苑)などの建物が並び、韓国伝統雰囲気が楽しめます。
■海隣館(へリングァン)
コリアハウスの大門から緩やかな坂をのぼると、正面にある建物がこちら。入口は建物右側にあります。階段を上ると案内デスクがあり、ここは日本語もOK。 案内デスクの周りはたくさん椅子が置かれ、休憩スペースのようになっています。ここを中心として周りに連なるお部屋はそれぞれ名前がついていて、韓国料理 のビュッフェをいただくお部屋、韓国の宮中料理をいただくお部屋、伝統芸術公演が楽しめる劇場」などに分かれています。
・韶華堂(ソファダン)
海隣館の入口を入って右に進むとあるのがこちら。この韶華堂(ソファダン)とは「春の華やかな景色がいっぱいの家」という意味だとか。こちらは韓国料理のビュッフェを食べる食堂として使われています。
・環碧楼(ファンビョンヌ)
韶華堂とつながっているのがこちら。伝統家屋のすぐ横には、石のベランダとともに金魚が泳ぐ池があり、池の水面には上から木の枝が垂れ・・・趣があって とってもステキ。ココは伝統結婚式を行うときに食事をしたり、伝統工芸の体験プログラムを行ったりします。
・母屋の庭(アンチェマダン)
案内デスクを右横に見ながらそのまま突き抜けると、コンクリートの庭があります。こちらは鉄拳道などの体験プログラムを行ったり、実際のカップルが伝統婚礼を挙げるときの式場としても使われるところ。
・嘉楽堂(カラッタン)/蓬莱室(ホンネシル)/ヨンジュ室(ヨンジュシル)/ 方丈室(バンジャンシル)
海隣館をそのまま突っ切って庭に出ると、左側に逆L字型に続いているお部屋が一般・団体で来たときの食事場。高い天井の廊下に沿って、嘉楽堂(カラッタ ン)、蓬莱室(ホンネシル)、方丈室(バンジャンシル)、ヨンジュ室(ヨンジュシル)といった大小の名前のついた個室が並んでいます。こちらは建てた後に 少しずつ改築を進めてきたということですが、柱などは建立当時のものをそのまま使っているとか。
・聞香楼(ムニャンヌ)/聴雨亭(チョンウジョン)/緑吟亭(ノグムジョン)
コリアハウスの後門前にあるのがムニャンヌ(聞香楼)、チョンウジョン(聴雨亭)、ノグムジョン(緑吟亭)の3棟の伝統家屋。こちらはコリアハウスでいた だける宮中韓定食の中でももっとも高級なコース(チョンウ定食)を予約した方だけが希望を出せるVIPルーム(※必ず予約が必要。席が少ないため、希望に 添えない場合もありますので、ご了承くださいませ。予約は6名様以上の方のみ、部屋の指定はできないそうです。<2006.8.22>)。鶏 の鳴き声さえ聞こえるものの、緑に囲まれた静かな離れ。地面よりも少し高くなった伝統家屋の窓からは庭が望め、都会にいることを忘れさせてくれるような、 ゆったりとした時間が流れています。特に聴雨亭はコリアハウスの中で最もVIPな御食事場所で、室内に展示されているテーブル・絵画・屏風などすべて高価 な品ばかりだとか。雨の降る日は、ひときわ風情ある雰囲気だそうですョ。こちらでいただく宮中料理はお料理ももちろん豪華ですが、この雰囲気がとっても贅 沢。余裕のある方は是非こちらへどうぞ。※
宮中料理レストラン
・民俗劇場(ミンソックッチャン)
こちらは毎日夕方に行われる伝統芸術公演の舞台。座席数は189席あるコリアハウスの専用民俗劇場です。観にこられる方はほぼ外国人ということで、舞台右 横には公演中に日本語、英語、中国語の説明が映される電光掲示板があります。
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伝統芸術公演(公演紹介)/ 伝統芸術公演(予約)
■聚仙館(チィソングァン)
2009年9月、コリアハウスの入口に新しく誕生したのが、「聚仙館(チィソングァン)」。こちらは「宮中水刺間(クンジュンスラッカン)」として料理体験プログラムが以前運営されていたところですが、元の「聚仙楼(チィソンル)」という伝統家屋をリモデルして、4階建ての新しい建物になりました!コリアハウスの敷地内のほかの建物は、伝統家屋の形態がそのまま残っていますが、こちらは外観からして少し現代風に。また4階建てなので、中にはエレベーターも設置。足腰が不自由な方にとっても便利になりましたよ。今現在(2009年9月)1階は文化商品館として、作家の伝統工芸作品が展示・販売され、2階は外国人向けの韓国料理体験フロア。キムチなどを作る台所があるほか、ドラマ「チャングムの誓い」でもお馴染み、李氏朝鮮時代に宮廷内で食べられる料理を作った台所「水刺間」を再現したコーナーがあり、そこでチマチョゴリを着て記念写真撮影もできるようになっています。チャングムの誓いのテーマ空間「宮中水刺間」としてそっくりそのまま再現!中には昔使われていた調理器具、宮中料理のサンプル、宮中衣装などが展示されています。
●●コリアハウスの伝統文化体験●●
○韓国伝統料理(宮中料理、ビュッフェ、定食など)
こちらでは昼と夜、食事もできます。本館と後園の別棟では宮中料理のフルコースが、韶華堂では30種類を超える韓国伝統料理のバイキングを楽しむことができます。特に宮中料理は昔から伝わる韓国伝統料理をそのまま再現したもの。コースは上からチョンウ定食、ノグム定食、ムンヒャン定食の3種類で料理の品数の違いによって値段も違います。こちらの調理チームは韓国内の特級ホテルや料理研究所などで伝統・宮中料理研究過程を終了した調理師の皆さんばかり。肉・炒め物・キムチ・焼き物・ご飯物・デザートなど、それぞれのパートに分かれ専門的に一品一品を丁寧に作り上げているそうですョ。
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伝統公演・韓国宮廷料理(予約)
○ 伝統芸術舞台(伝統舞踊、音楽など)
毎日夕方、施設内の専用公演場「民俗劇場」で韓国の代表的な民俗舞踊と伝統音楽などいくつかの舞台を一度に楽しめます。公演の内容は人間文化財でもある古典舞踊家とコリアハウスの舞踊団による太鼓踊り、サルプリ、太平舞、サムルノリ、仮面踊り、扇子舞、カヤグムなど。観覧客は外国人がほとんどなので、舞台右横の電光掲示板に日本語、中国語、英語の説明もあり。特に毎週金曜日の一部公演は特別公演「コリアトップアーティスト公演」。これは普段行われている公演と共に韓国の重要無形文化財に指定されている方たちの舞台が楽しめます。
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伝統芸術公演(予約)
○宮中料理体験
このツアーは「チャングムの誓い」でもお馴染みの韓国の伝統料理、宮中料理作りとプチドラマセット見学が楽しめる体験ツアー。場所はソウル中心部にある伝統文化体験空間、「コリアハウス」内に新しくオープンした伝統文化体験館「聚仙館」。ここで韓国伝統料理専門の講師に宮中料理を習って作って試食して、さらにドラマに出てきた「水刺間(李氏朝鮮時代の宮中の台所)」のセットを見学したり、チャングムの宮女服(男性用もあり)を着て記念写真も撮れる「チャングム」のテーマ体験ツアーになっています。メニューはプルコギとキムチ。自分で作った料理を試食できますよ!
※その他、団体用の体験プログラムとして、キムチ作り、韓紙工芸作り、伝統お面作り、舞踊体験、鉄拳、仮面踊り、サムルノリなどがあり。