朝鮮時代の女性たちの芸術品がいっぱい。世界でも高い評価を得ている韓国の伝統刺繍の専門博物館。
こんにちは。ソウルナビです。
みなさんが仁寺洞(インサドン)などのお店で記念品を買おうと訪れた時、綺麗な布の端切れで作られた風呂敷みたいなものを見たことがありますよね?「あんなの何に使うんだろう?」と一回くらいは不思議に思ったことがある人がいるのでは?
お店の片側の壁に堂々と飾られているこれらは‘チョガクポ’といい、昔、韓国の女性の必需品だったものです。今日、ナビがご紹介する所はやはりこれととても密接な関係のある所です。その色の調和や一針一針、真心込めて縫った線の美しさで韓国工芸の特別な位置を占めている「風呂敷」博物館、刺繍博物館(チャスパンムルグァン)です。
昔、韓国の女性は余った布切れの色を合わせて風呂敷を作ってきました。この布、あの布を使うだけ使ってこれ以上、どうにも使えそうもない端切れをうまく合うように重ねて作った特別な色合いのこの風呂敷は昔の女性たちが忙しい時間のあいまに作ってきたもの。
この風呂敷は布団にしたり、食卓にかけたり、服にしたりといろいろな用途で使用されてきました。今日、ナビと一緒に見物する刺繍博物館(チャスパンムルグァン)は、館長のホ・ドンファ氏が全国から風呂敷を集めて造られた個人博物館です。ホ・ドンファ館長は李氏朝鮮時代、女性の居室芸術品に魅了され、全国各地をまわって風呂敷と生活刺繍、千点余りを収集したそうです。けれども保管がとても難しいため、現在、展示されているのは約30点余り。思ったよりも規模は小さいです。
それでは、ナビと一緒に生活の片隅から今では韓国の美を誇る芸術品へと堂々たる地位を占めるに至った風呂敷の変遷を辿ってみましょう。
<入館>
1)守衛さんに聞いてみよう。
刺繍博物館(チャスパンムルグァン)は個人博物館のため、入口の守衛さんの鍵がなければ入ることができません。建物入口の守衛さんに刺繍博物館を見学に来たと伝えなければなりません。もし万が一、守衛さんがいない時は、4階の歯科医院に尋ねてみましょう。最近は日本人観光客が多いため、守衛さんも日本語を少し、話せるそうですよ。(入館料 無料)
2)4階へ行こう!!
いよいよエレベーターに乗って4階へ行ってみましょう。4階で下りると歯科医院があって、歯科医院の横の通路に入ると少しだけ刺繍博物館が見えます。小さくて平凡に見える空間ですが、ライトをつけると素朴ながらも独特な調和のある「風呂敷」たちが一斉に息吹を吹き返します。ここでは伝統韓紙に組み紐の模様を描いた絵画作品や、世界の有名な展示会で賞賛された刺繍の資料の本を販売しているので、関心のある方は守衛さんに尋ねて見て下さい。
刺繍四季風景図
ナビと一緒に鑑賞ポイント
刺繍博物館にはいろいろな種類の貴重な風呂敷が展示されています。その中で何よりも一番、強く興味を引いたのは現存する最古の刺繍屏風である13−14世紀の『刺繍四季風景図(ポムル(国宝と重要文化財の中間)第653号)』です。高麗時代の屏風で、絹地に鳥と蝶、花などが実写的に美しく描かれています。保存状態も良く、何よりも調和がとれ美しく、女性らしい繊細な美意識を感じられる作品です。それ以外にも18世紀の‘刺繍袈裟’をはじめとした屏風類、仏教刺繍、装身具など宝石のような遺物もお見逃しなく。
地下鉄7号線ハクトン(鶴洞・hakdong)駅の10番出口を出て、お風呂屋さんがある後ろの小道に入ります。お風呂屋さんの上にあるサジョン歯科医院2階にあります。
ハクトン駅10番出口→
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お風呂屋さん→
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サジョン歯科医院の4 階が刺繍博物館
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