独立精神を伝えるソウル最初の近代公園!
こんにちは!ソウルナビです。今日は天気もいいので久しぶりに鍾路(チョンノ)は仁寺洞(インサドン)の入口にある「タプコル公園」にやってきました。ここは1897年、大韓帝国の総税務司だった英国人J.M.ブラウンが造ったソウルで最初の近代式公園。以前は「パゴダ公園」と呼ばれていました。現在はいつもおじいちゃんをはじめ地元の人の集いの場として親しまれている場所。しかしここは韓国の歴史的事件の1つともいえる「3・1独立運動」が始まった場所としても有名な公園なんです。それではさっそく公園内に入ってみましょう。
1919年、3・1独立運動の発祥地!
ソウルの中心部、鍾路(チョンノ)にある広さ15,720?のタプコル公園は、1919年3月1日に起こった抗日独立運動の発祥地。園内には3・1運動記念塔、3・1運動レリーフ、天道教の指導者で独立運動家としても有名なソン・ビョンヒの銅像などがあり、韓国の独立精神を後世にも伝える史跡公園でもあるんです。園内の中央にある「八角亭(パルガクチョン)」は3.1独立運動時に独立宣言書が読まれた場所。このタプコル公園を起点として独立運動が全国的に運動が広がっていったのです。
○八角亭
1897年、ここにあった円覚寺の跡を公園にする時に造られた八角形の東屋。大韓帝国時代には皇室の音楽演奏所として使用されていました。さきほどもふれたように1919年の3・1独立運動の時ここで独立宣言書が朗読された場所。ソウル市有形文化財第73号。
○3・1独立宣言記念塔
1980年、3・1独立運動時の独立宣言を記念するために建てられた記念塔。祖国の独立を宣言し、人道主義に基づく非暴力、民族の自主独立を願う内容が記されています。
○3・1運動記念レリーフ
1919年3月1日、この公園から始まり全国的に広まっていった独立運動で日本の官憲に激しく抵抗する民衆たちの様子が12枚の銅板に刻まれています。
○3・1運動讃揚碑
3・1独立運動の精神を讃え、後世にその独立精神を伝えることを祈願する内容が込められた碑。
○ソン・ビョンヒ銅像
天道教の指導者であり、独立運動家であるソン・ジョンヒの志を讃えるために1996年に建てられた銅像。ソン・ジョンヒは3・1独立運動の時は民族代表33人の代表として朝鮮独立を宣言した人物です。
○ 万海韓竜雲禅師碑
3・1独立運動の時、仏教界を代表して民族代表33人の1人として独立宣言を発表した独立運動家の僧侶、韓竜雲(ハン・ヨンウン)の石碑。
以上のような独立運動にまつわるレリーフや銅像のほかに、10階建ての石塔「円覚寺址十層石塔(国宝2号)」や「大円覚寺碑(国宝3号)」などの文化財も残っています。
○円覚寺址十層石塔(国宝2号)
高麗時代に建てられた敬天寺(キョンチョンサ)十層石塔(国宝86)をまね、李氏朝鮮時代初期に作られた大理石の石塔。高さは約12mで、「ア(亜)」字形の3層基段、そして平面の三層塔、角張った四層から上の塔は、その敬天寺の十層石塔と基本的には同じ。各層に仏会図相、仁王像、仏座像と花草、動物などの模様が刻まれ、塔の中にはお釈迦様の舎利と円覚経が奉安されています。1962年国宝に指定。
○大円覚寺碑(宝物3号)
朝鮮第7代王世祖(セジョ)が1465年(世祖11年)、円覚寺を1464年に建立した由来を記録した記念碑で、1471年(成宗2年)建てられました。高さ4,9m、碑幅1,3m。亀の形の土台は御影石、碑の頭部と胴体は1つの大理石で作られています。1963年宝物(ポムル・国宝と重要文化財の中間)第3号に指定。
○ 発掘出土井戸
2001年に公園内で発掘されたもので、上部の一部を復元したもの。李氏朝鮮時代の1504年にここにあった円覚寺が閉鎖され、跡に民家が建てられた頃飲料水を得るために掘られた井戸と推測されています。
○ アンブイルグ台(日時計)
李氏朝鮮時代初期の日時計。ウンジョンガ(現在の鍾路)を行き来する人々に時間が分かるように高い台の上に設置したもので、1835年までは宗廟の前にありました。
すぐ横にはソウルの伝統通りとして地元の人をはじめ日本人などたくさんの外国人観光客でいつもにぎわう仁寺洞のメインストリートがあり、公園のななめ後ろには楽器の専門店街として有名な楽園商街(ナグォンサンガ)あり、とまさにソウルの中心部に位置する「タプコル公園」。しかし周りがどんどん変化しても、入口の門に刻まれている「三一門」という文字が表すように、これからも抗日独立運動の精神を伝える公園であり続けていくでしょう。以上、タプコル公園からソウルナビでした。