1周2時間半、途中カルビ休憩もあり?
こんにちは。ソウルナビです。今日は水原城(華城/ファソン)のご紹介をしようと出てきました。ソウルから電車で約1時間、ウォーキングとアウトドアが好きな方にうってつけの日帰りコースです。水原城は李氏朝鮮王朝末期に造られました。華城行宮という王様の別邸(現在復元中)を中心に、全長5.7キロの万里の長城のような城郭と、その要所要所に門、砲台、やぐら、兵士の休憩所、軍事指揮所、訓練所などを東西南北に整然と組み込んだ素晴らしい建造物です。水原市民の憩いの場でもある水原城は1997年に世界遺産に指定されてから修理復元も急ピッチで進み、今では韓国語がぜんぜん分からなくても、気軽に見学できるようにしっかり整備されました。毎年4月、5月は色とりどりの花が咲き乱れ、また10月初旬には華城文化祭が開催されるなど一年中いつ行っても楽しめるし、何度行っても飽きない観光スポットです。
水原観光をスタートする前に!
●●歩いて回るコース●●
水原駅を出発して、八達門まではバスかタクシーで行き、水原城を一周して、また八達門から水原駅に帰ってきます。水原城は一周すると約2時間半かかります。
●●華城列車を利用するコース●●
華城の西部と東部に1箇所ずつ、華城列車の乗降場があります。そちらを利用して水原華城の全体を見学したあと、華城内の行宮、華城博物館、広報館などを見学するのも一つの手。
※華城列車のくわしい内容はその他欄を参照ください。
-水原駅から八達門までのアクセス
駅前バス停から八達門行きのバスに乗ります。八達門は水原城観光の出発点です。
バス番号:11・13・36・39・3000番など
バス乗り場:水原駅前
下車:八達門(パルダルムン)
所要時間:10分
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旗の色を要チェック!
水原城観光も後半に入りましたが、見落せない観光ポイントをご紹介します。水原城には城郭に沿って旗が立てられています。南は赤。西は白。北は黒。そして東は青です。そして四大門の周辺にある旗には、炎をイメージしたような縁取りがつけられています。水原城の中心にある華城行宮には黄色の旗が立てられることになっているとか。水原城を一周するときはこの旗の色をチェックするのもひとつの楽しみです。
八達門に着いたら、さあ! 水原城観光スタートです。
八達門(パルダルムン・南門〈ナンムン〉)
国宝402号に指定されているこの門は、別名南門(ナンムン)と呼ばれています。ソウルの南大門(ナンデムン)よりも規模が大きく、復元工事が終わってとてもキレイです。八達門(パルダルムン)でバスを降りたら、半周して反対側のほうに行ってください。そしてロッテリアの横にある道を50mほど入ると、目の前に水原城観光案内所があります。ここで地図やパンフレットを無料で配っていますから、地図をゲットしてください。案内所で案内を頼むと、ボランティアの方が日本語で案内をしてくれます。
八達山(パルダルサン)の目の前に見える急な階段にげっそりしてしまいますが、水原城の急な登りはここだけですし、わずか20分ほどですから頑張って登ってください。階段の左側は水原城の壁。右側は春になると、レンギョウ、ツツジ、木蓮、桜、朝鮮ツツジなど韓国を代表するお花が一斉に咲き乱れます。あ~美しい!!
西南暗門(ソナンアンムン)
八達山を登り切って最初に出会う本格的な建造物。普段は家畜や食料を運搬する為の通路として使われ、戦時には軍需品調達のための秘密通路として使われました。今は鍵が掛かっていて中には入れません。
孝園鐘閣(ヒョウォンチョンガッ)
大型の鐘が収められています。横の売店で打鐘券を1000ウォンで購入したら、誰でもつけるようになっています。チケット一枚で3回つけますから、思いを込めて思いっきりついてください。
西将台(ソチャンデ・華城将台〈ファソンチャンデ〉)
ここが八達山の頂上で、眺めは抜群です。昔は水原城の四方を監視しながら、兵士を指揮したところで、水原市全体を一目で見渡すことができます。後ろには物見やぐらもあり、これに登るともっと見晴らしが良いです。
華西門(ファソムン・西門〈ソムン〉)
西将台を過ぎると下りですから、足取りも軽く下りてください。周りの林には色とりどりのお花が咲き乱れ、鳥がピーチクパーチク歌っています。急な階段を下りしばらく歩くとあるのが、華西門(西門)。国宝403号に指定されていて、保存状態はかなり良いです。ここまで来ると、これから歩いていく水原城の城郭が一目で見渡せます。でもまだ先は長いですから、気を引き締めて歩いてください。
西北空心ドン
華西門のすぐ横にあります。一種の見張り台で、上からは鉄砲を、下からは大砲を撃てるように設計されています。この前にはいつも民族衣装を着けたおじいさんが立っていらっしゃって、一緒に記念撮影もできます。
長安門(チャンアンムン・北門〈プッムン〉)
朝鮮戦争の時消失してしまったものを復元したもので、規模も形も八達門(南門)とほぼ同じです。修復工事も終わりキレイな姿になりました。華西門から長安門の城郭沿いには長安公園があって市民の憩いの場になっています。
やっと半分…ここで腹ごしらえ?!華虹門横の水原カルビ専門店!
長安門を過ぎたころから、ぐっと疲れが出てきます。山を登ったり下りたりは一段落しましたが、水原城はまだ半分しか来ていません。目の前に見える水原城のうねうねと曲がりくねった城郭を見ながらウンザリ気分になり、そろそろお腹もすいてくる頃。八達山からここまで、売店しかないじゃないか!水原カルビが食べたい!ご安心ください。最高のロケーションにある素敵な水原カルビのお店「ヨンボカルビ」があります。こちらは歴史を感じさせる外観どおり、長い間地元客に愛されてきた水原カルビのお店。人気の秘密はお肉もさることながら、おかずのおいしさ&豊富さ。
華虹門(ファホンムン・北水門〈プッスムン〉)水原城唯一の水門で、水原市の北側から流れ込んできた水原川(スウォンチョン)は、ここを通って城内に流れ込んでいきます。門の上にはとても立派な屋根が乗っていて、写真撮影にはもってこいです。季節によって水量がかなり違うようですが、私が行くときはいつもちょろちょろとしか流れていないのはどうしてでしょうか。一度、水がざーざー流れる華虹門を見てみたいです。
訪花隋柳亭(パンファスリュジョン・東北角楼〈トンプッカッル〉)華虹門のすぐ横にあります。水原城随一の景観を誇る訪花隋柳亭は、もともとは見張り台かつ兵士の休息所ですが、他の建物と一風違っていて、小高い丘の上に建っていて、下には龍池を控えています。4月の初旬から中旬にかけて桜の花が咲き乱れ、夏には柳の緑が見る人の目を楽しませてくれます。水原城を造られた正祖大王が酒宴を開いたというのもここ、訪花隋柳亭なのです。
東将台(トンチャンデ・錬武台〈ヨンムデ〉)
兵士を訓練した所で、錬武台とも呼ばれています。なだらかな丘の上に一面芝生が広がっていて、まさに訓練場そのものです。韓国式弓道の練習場が設けられていて、一般の人も会員になれば、弓の練習をさせてもらえます。秋の華城祭では実演もしてくれるとか。是非見てみたいですね。
東北空心ドン
<東北空心ドン(土へんに敦)>は、兵士が中に入って敵を見渡せるように作られた望楼の一種だとか。特にこれは、煉瓦を使って建てられた建物であり、華城の中でも特に素晴らしい傑作と呼ばれているものだとか。さっそく中に入って外を眺めてみました。ここからは水原華城が一望でき、城壁と城壁内の街のようすを見ることが出来ます。
蒼龍門(チャンロンムン)観光案内所
四つの観光案内所の中で一番広く、お土産屋、水飲み場、トイレ、市営駐車場も完備されています。車でお越しの方はここから水原城観光を始められるのがいいと思います。またここからワールドカップサッカー競技場までバスで10分ほどなので、水原城を下りてサッカー場を見学されるのもいいと思います。水原駅に行くバスもすぐ前を走っています。
蒼龍門(チャンロンムン・東門〈トンムン〉)
ここも朝鮮戦争のとき消失してしまったものを復元したもの。規模、形ともに華西門(西門)とほぼ同じです。水原城もここまで来ると空の色が違って見えるのはどうしてでしょうか。
のろし台急報を伝えるたり、敵の動向を知らせる為に、昼は煙で、夜は花火で連絡を取り合いました。今でも毎日一回、昼の12時にのろしを上げてくれます。昼間ののろしですからもちろん煙がもくもく上がります。
東南角楼(トンナンカッル)周囲を監視したり、兵士の休息用に使われました。ここで水原城の城郭を一回りしてみました。また元気のある方は、中に入ってみましょう。
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華城行宮(ファソンヘングン)●●
水原華城の中心にある王の別邸。韓国の行宮の中でももっとも規模が大きく、美しいといわれています。1796年(正祖20)、朝鮮第22代の正祖大王が水原に華城を築城したあと、八達山東部の麓に建立されました。もともと1789年(正祖13)水原の新邑治を花山から八達山に移転するとき、官衛として使われていた建物だったそう。それを拡大し、行宮として完成させたもの。こちらで親孝行だった正祖が父親のお墓参りをしたあと、帰りに寄って休んだり、また母親の恵慶宮洪氏の宴を行ったところでもあり。建立当時は600あまりの堂があったそうですが、日本統治時代に主な建物である奉寿堂が医療機関の慈恵医院(地方に立てた近代式の病院)として使われるようになると、ほとんどの施設が壊されてしまったとか。その後、1975年に水原華城の復元とともに行宮の復元工事も行われ、2003年に一般公開されることになりました。まだ一部工事が残っていますが、2010年に工事終了予定。
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水原華城広報館(スウォンファソンホンボグァン)●●
水原華城の八達門から城内に入り、華城広報館の前にあり。こちらは華城に関する資料や映像、展示などがされ、華城見学の前後に行くとさらに理解が深まると思います。
観覧時間:9:00~18:00(入場は30分前まで)
休館日:旧正月、秋夕
水原駅に帰るバスのバス停は、最初にバスを降りた所ではなく、反対側(水原城観光案内所近くの)でバスに乗ってください。すぐ横にはタクシー乗り場もあります。八達門の周りにはバス停が多数あり、乗り場を間違えるととんでもないところに行ってしまいますから注意してください。
さあ、これで水原城一周はおしまいです。いかがでしたか? 疲れた!足が痛い?腰が立たない!顔が焼けた?でも旅したなーーーという実感が湧きませんか?次は家族や友達と一緒に、あるいは恋人と手をつないで、二度、三度と水原城においでください。以上、ソウルナビでした!