韓国の世界遺産

韓国全土に12箇所ある世界文化遺産!

こんにちは!ソウルナビです。今日は韓国にある世界文化遺産をまとめてみました。(2015年9月)現在、登録されている韓国の世界遺産は12箇所。ソウルの中心部に2箇所(昌徳宮と宗廟)、京畿道(キョンギド)に2箇所(水原華城、南漢山城)、慶尚道(キョンサンド)に5箇所(仏国寺、石窟庵、海印寺八万大蔵経板、慶州歴史遺跡地区、韓国の歴史村(安東河回村・慶州良洞村))、忠清道(チュンチョンド)&全羅道に1箇所(百済歴史地区群)、そして複数の地域にまたがる世界遺産が2(コインドル(支石墓)遺跡、。韓国王陵40基)。1995年に3箇所が指定され、1997年に2箇所、2000年に2箇所、2009年に1箇所、2010年に1箇所、2014年に1箇所、そして2015年に1箇所が指定されました。韓国旅行の観光スケジュールを立てるときに、是非こちらの情報をチェックしてみてくださいね。

◆◇◆ソウルにある世界遺産◆◇◆


○昌徳宮(チャンドックン・史跡第122号)【ソウル】
~李朝太宗が建てた、王宮庭園秘苑が美しい古宮~

昌徳宮は1405年、正宮である景福宮の離宮として建造された宮殿で、光海君(クァンヘグン・1571-1641・李朝第15代王)以降、約270年に渡って李氏朝鮮王朝の政務が行われた王の御所。全部で約135,000平方mの敷地に13棟の宮殿の建物があり、その北半分を占める秘苑(ピウォン)には28棟の楼閣があります。この昌徳宮の魅力は、一年中たくさんの観覧客が訪れながら建物や自然の維持管理が行き届いていること。特に豊かな自然をそのまま生かして造った美しい宮殿の庭園、秘苑(ピウォン)の四季折々の姿はとても見ごたえがあります。
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○宗廟(チョンミョ・史跡第125号)【ソウル】
~李朝の歴代王と王妃、のちに称号を贈られた王と王妃、功臣の位牌を祀った祀堂!~
1995年12月、ユネスコの世界文化遺産に登録された宗廟(チョンミョ)は李氏朝鮮王朝の歴代王と王妃や功臣の位牌(神位)を祀り、祭祀を行っていた場所。李朝時代の建築物の中で最も整然とし、荘厳かつ神聖な場所でもあり、1395年(太祖4年)に建てられて以降、毎年ここで宗廟祭礼儀式が行われています。総面積56,503坪(約186,000平方m)の宗廟は現在史跡第125号に指定管理され、宗廟内部と宗廟に関連した文化財では正殿(チョンジョン・国宝第227号)、永寧殿(ヨンニョンジョン・宝物第821号)、宗廟祭礼楽(チョンミョチェレアッ・重要無形文化財第1号)、宗廟祭礼(チョンミョチェレ・重要無形文化財第56号)などがあります。
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◆◇◆京畿道にある世界遺産◆◇◆


○水原華城(スウォンファソン)【水原】
~李朝末期に建造された王の城!~
水原華城は華城行宮(ファソンヘングン)という王様の別邸を中心に、全長5.7kmに及ぶ韓国版"万里の長城"のような城郭と、その要所要所に門、砲台、やぐら、兵士の休憩所、軍事指揮所、訓練所などが東西南北に整然と組み込まれた建造物。特に敷地内の東西南北にある4つの門(八達門、蒼竜門、長安門、華西門)は国宝に指定され、観光スポットにもなっています。こちらは李朝末期に建造され、大半の楼閣は1950年に勃発した朝鮮戦争で破壊されましたが当時の設計資料を元に復元され、1997年、韓国で5番目のユネスコ世界遺産として登録されました。水原市民の憩いの場としても親しまれている水原華城は毎年4月から5月にかけて色とりどりの花が咲き乱れ、また10月初旬には華城文化祭が開催されるなど、一年中楽しめる場所です。
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○南漢山城(ナムハンサンソン)【広州】
~ソウル郊外にある歴史的な山城~

朝鮮時代、ソウルの東南部の郊外にある南漢山に作られた山城。実際は古代から城として使われていたようで、その歴史は三国時代の百済からとも新羅からとも言われています。この城は1636年に中国の清が攻めてきた時(丙子胡乱)、王である仁祖(インジョ)が立てこもった城としても知られています。1963年に城壁が史跡第57号に指定され、1971年には京畿道の道立公園になりました。現在はソウル市民やソウル郊外の城南市や河南市にすむ住民の憩いの場になっています。
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◆◇◆慶尚道にある世界遺産◆◇◆


○仏国寺(プルグッサ)【慶州】
~6つの国宝を有する石窟の寺~
1995年、ユネスコの世界遺産に登録され、韓国が世界に誇る宝でもある仏国寺。仏国寺では6つの国宝をはじめ統一新羅時代に作られた貴重な文化財をたっぷりと味わうことができます。仏教の教えから見れば、俗世を離れ清浄たる仏の世界に足を踏み入れる場所であり、仏の国を訪ね、極楽浄土に導かれる場所、そこが仏国寺。吐含(トハム)山の中腹に位置する仏国寺は大韓仏教曹渓宗第11教区の本寺であり、韓国を代表する寺院として広く知られています。仏様の世界を現世に再現することを目的として建設されたと言われ、創建の時期はさまざまな説がありますが、528(法興王15)年、法興王の母迎帝夫人の発願によって建設されたという記録が『仏国寺古今創記』にもあります。その後増築、改修を繰り返しながら約1000年に渡って繁栄を続けましたが、16世紀末の文禄・慶長の役で大半の建物が焼失。現在見ることのできる仏国寺の姿は李朝後期、また1968年の発掘調査を踏まえ1973年に復元されたものです。
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○石窟庵(ソックラム・国宝第24号)【慶州】
~現代科学をも凌駕する新羅人による驚異の建築技術~
石窟庵は吐含(トハム)山の中腹に位置し、名前の通り、切り出した石をドーム型に組んで作られた石窟寺院です。創建は751(景徳王10)年、当時の新羅の宰相、金大城(キムデソン)によるものといわれています。もともとは仏国寺に付随する庵として建てられた石屈庵は中央に巨大な本尊を置き、周囲には仁王像、四天王像、菩薩像などを配置、石窟でありながら通常の寺院が兼ね備える条件を十分に満たしています。近くまで行くと木造の前室の後ろが古墳のように丸く盛り上がっているのが見え、この下に巨大な本尊仏が鎮座しています。
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○海印寺(ヘインサ)・八万大蔵経板(パルマンテジャンキョンパン・国宝第32号) 【慶尚南道陜川】
~高麗時代に仏教の三蔵を漢訳した仏教の経板~
韓国の三宝寺刹の一つとして知られる海印寺(ヘインサ)。その中にある仏教の経典の経版が八万大蔵経板。これらは高麗王朝高宋23(1236)~38(1251)年の間に作られた木版本で、当時モンゴルの侵入から国を守ろうと祈願して作られたもの。もともとは1011年から1087年にかけて作られましたが1232年に焼失、その後また復元されました。大蔵経とは仏教の経典をすべて経版にしたもので、その版数は81340枚、本にすると6791冊。また大蔵経が保管されている蔵経版殿(チャンギョンパンジョン)も世界文化遺産に指定されています。これもまた古く、創建年度は明らかになっていませんが、李朝初期の1488年頃ではないかといわれています。4棟ある蔵経版殿はいずれもその建築様式が非常に優れているとされています。
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○慶州(キョンジュ)歴史遺跡地区【慶州】
~新羅の古都を代表する5つの地区~
新羅(B.C57-A.D935)の首都であった古都慶州(キョンジュ)の歴史と文化を伝えるさまざまな仏教遺跡、王京遺跡が保存されている遺跡地区。2000年12月に世界遺産として登録されました。遺跡は大きく5つの地区に分けられ、仏教美術の宝庫である「南山(ナムサン)地区」、王宮がある「月城(ウォルソン)地区」、新羅王朝の古墳群が分布する「大陵苑(テヌンウォン)地区」、新羅仏教の中心である「黄龍寺(ファンニュンサ)地区」、王都の防御施設の中心である「山城(サンソン)地区」に区分され、52の指定文化財が含まれています。
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○韓国の歴史村、河回村(ハフェマウル)・良洞村(ヤンドンマウル)【安東・慶州】
~韓国の代表する氏族・両班村~
2010年、韓国の歴史村として世界文化遺産に登録された安東河回村と慶州の良洞民俗村。韓国を代表する氏族村であり、両班(貴族)村として知られる河回と良洞は、朝鮮時代(1392年~1910年)に両班文化がもっとも栄えた朝鮮半島の東南部に位置しています。両村とも、韓国の氏族村の中でも長い歴史を誇り、それぞれ伝統的な風水の原則や儀礼、村行事なども現代まで守り続けています。また昔の家、東屋、寺院などの建物の多くがそのまま残っています。
河回村(安東)
韓国の中でもっとも歴史的価値が高いといわれている民俗村。朝鮮時代に作られた集落がそのままの姿で残り、今も子孫の方々が生活しています。他にも、両班文化と庶民文化が調和をもって保っているこの村では、両班と庶民との関係をコミカルで風刺的に表現した、仮面劇が伝承され、国の重要無形文化財に指定されています。

良洞民俗村(慶州)
李朝時代の伝統文化や家並みが現代までそっくりそのまま残されている村。現在も人々が普通に暮らし続ける一方、貴重な民俗資料として村全体が大切に保存されています。伝統的な両班家屋や藁葺き屋根の家160戸が並び、その中には200年以上経過した古い家屋も。李朝時代中期以降の建築様式を存分に楽しめます。慶州の市街地からバスで40分。
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◆◇◆忠清道&全羅道にある世界遺産◆◇◆


百済歴史地区群【忠清南道、全羅北道】
~古代三国時代の遺跡~
古代三国の1つ、百済(ペクチェ、くだら)。公州や扶余には、はるか1400年以上前の王国が残した遺跡が、あちこちにあります。世界遺産に指定されたのは忠清南道公州の2箇所(公山城(コンサンソン)、宋山里(ソンサンニ)古墳群)、忠清南道扶余の4箇所(官北里(クァンブクリ)遺跡&扶蘇(プソ)山城、陵山里(ヌンサンリ)古墳群、定林寺(チョンニムサ)跡、羅城(ナソン)、そして全羅北益山(イクサン)の2箇所(王宮里(ワングンニ)遺跡、弥勒寺(ミルクサ)跡)の合計8箇所。日本にも関連の深い百済の遺跡です。
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◆◇◆複数の地域にある世界遺産◆◇◆


○コインドル(支石墓)遺跡【全羅北道・全羅南道・江華島】
~古代・青銅器時代の石墓~
コインドル(支石墓)とは世界的に分布した古代の石墓の一種で地域によって時代や形態が違う巨石記念物の一つ。韓国では青銅器時代を代表する墓の一つとして、全国に約30000余りのコインドルが分布していると言われています。その中で世界遺産に登録されているのがコチャン(高敞)・ファスン(和順)・カンファ(江華)の3ヶ所。この3つは密集分布図、形式の多様性からも、コインドルの形成と発展過程を究明するためにも重要な遺跡といわれ、さらに先史時代の文化性を把握できるだけでなく、社会構造や政治体系はもちろん、当時の人々の精神世界を垣間見られるという点からも、先史時代研究の重要な資料となる保存価値の高い遺跡といわれています。

「高敞コインドル遺跡」は韓国でももっともコインドルが集まっている地域で、全羅北道高敞郡の東西約1700mの範囲に442のコインドルが分布しています。また「和順コインドル遺跡」は全羅南道和順郡の渓谷にそって約10kmに渡る範囲に500のコインドルが集まっています。また「江華コンドル遺跡」は仁川広域市江華郡の山に沿い、約120のコインドルが分布。ここには長さが7.1m、高さが2.6mの韓国最大のコインドル「北方式支石墓」があります。
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○朝鮮王陵40基【ソウル・京畿道・江原道】
~朝鮮時代の歴代の王と王妃のお墓~
朝鮮時代、宮廷で生活していた王と王妃の死去後、その肉体は「王陵」に葬られ、霊魂は「宗廟」に祀られました。王陵は全部で44基あり、韓国の王陵の中でももっとも完全な状態を維持している遺跡として、すべて史跡に指定されています。また、519年という長い期間、王朝が続いたのもめずらしく、また歴代の王と王妃のお墓がすべて残っている点や、祭祀がまだ受け継がれている点が高く評価され、44基のうち40基が2009年に世界文化遺産に登録されました。北朝鮮地域にある厚陵、京畿道の英陵•寧陵、江原道の荘陵を除くと、すべてソウルの4大門から100里の中にあります。
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いかがでしたか?韓国にもある世界遺産、機会があったら是非訪れてみてくださいね。以上、ソウルナビでした。  

その他情報

<世界自然遺産>
済州の火山島と溶岩洞窟群」

*世界自然遺産の情報を追加しました。<2007.11.27>
*世界遺産の情報を追加しました(「南漢山城」指定)。<2014.7.2>
*文面をリライトしました。<2014.7.2>
*南漢山城の写真と記事リンクを追加しました。<2014.8.12>
*情報を追加しました(百済歴史村群)。<2015.9.4>

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-08-23

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