国内最大の農水産物卸売り市場
こんにちは!ソウルナビです。観光スポットとしても有名な東大門市場や南大門市場、庶民派の京東(キョンドン)市場に広蔵(クァンジャン)市場、そしてその他にもソウル中に点在する大小さまざまな在来市場など、ソウルには「市場」がいっぱい。今日はそんな数ある市場の中でも、韓国で最大規模の卸売り総合市場、通称「可楽市場」(カラクシジャン)ご紹介しましょう!農水産物の「卸売り」が中心のこちらの市場が他の市場と違うトコロというと、例えば水産物といえば「鷺梁津(ノリャンジン)水産市場」、漢方や食材なら「京東市場」、お肉なら「馬場洞(マジャンドン)市場」というように市場ごとで扱う商品が分かれているのに対して、ここ「可楽市場」は農産、水産、畜産系をすべて取り扱う総合市場なんです。なので、その広さも規模も他の市場と比べると桁違い!?韓国中の農、水、畜産物が集まると言われる「可楽洞農水産物総合卸売市場」って一体どんなトコなのか、さっそくナビがご案内しましょう!
地下鉄8号線「可楽市場駅」下車3分!
「可楽洞農水産物総合卸売市場」は地下鉄8号線カラクシジャン(可楽・Garak Market・817)駅を降りるとスグ!ソウル南東部の主に住宅地を走る地下鉄8号線というと、あまり馴染みがないかも知れませんが、ロッテワールドなどがある地下鉄2号線チャムシル(蚕室・Jamsil・216/814)駅から乗り換えてたった3駅目の距離。ソウルの中心部からは離れていて南東の端っこにあるけれど、地下鉄に乗って行ける場所でもあるんですョ。地下鉄駅からは3番出口を出てそのまままっすぐ、3分ほど歩くと市場の「南1門」(South 1 Gate)というトコロに着きます。でも、これは正門ではなく、全面積54万3451?という広~い市場の端っこになります。
地下鉄駅にもっとも近い「南1門」(South 1 Gate)
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南側の主要門「南門」(South Gate)
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(※2008年7月現在、地下鉄可楽市場駅3番出口は工事中。) |
大きく分けて、農産、水産、畜産の市場に分かれている敷地内。中には一般客向けの小売り専用マートや、おもしろいトコロでは他の市場とは独立した「ニンニク売り場」や「唐辛子売り場」なんかも!(さすが韓国!?)それでは各売り場を見てみましょっ!
★「可楽洞農水産物総合卸売市場」見取り図★
《野菜市場》
地下鉄カラクシジャン(可楽市場)駅からもっとも近い「南1門」から一番近いのが野菜を取り扱う市場。新鮮な野菜がズラっと並び、商人たちが威勢の良い掛け声でお客さんを呼び止めて・・・という一般的に想像する「市場」とは違い、農産地から運ばれてきた箱詰めの野菜がトラックから積み下ろされたり、そのダンボールや野菜が山のように積み上げられていたり、という場所が大部分。「同じ種類の野菜が、一所にこんなにも・・・!」という点では少し驚く光景ではありますが、競売にかけられる前の野菜が大量に集められている、というだけで、「活気のある市場の雰囲気」を求める方には期待はずれかも^^;。でも、小さな小売市場も店を出しており、一般の買い物客も訪れて買い物もしているよう。
野菜市場から青果市場をはさんで北側のエリアにも、各地から運ばれてきた野菜の積み下ろし場などがあります。
<ニンニク売り場&唐辛子売り場>
いろ~んな野菜がある中でも、専門的に独立した売り場になっているのが「ニンニク売り場」と「唐辛子売り場」!ニンニクと唐辛子といえば、韓国料理に欠かせない食材、「さすが専門の売り場があるのね~」と思う反面、「ホントにそれだけのコーナーなんてあるの!?」と半信半疑で行ってみると・・・しっかりありましたョ。ニンニク売り場は近づくと匂いがぷ~んと漂ってきて、まさにニンニクワールド!(笑)大量のニンニクが積み重ねられていたり、干されていたり、洗われていたり、ニンニクに埋め尽くされた光景は圧巻!?また、唐辛子市場は専用の建物の中にあり。
ニンニク売り場
唐辛子売り場とその周辺
《青果市場》
色とりどりの果物がいっぱい集まった「青果市場」は主に、市場のほぼ中央に位置する一番大きな建物の中にあり。商品はほとんどが箱入りで売られていて、建物の中は業者向けの「卸売り」といったカンジでちょっと入りづらい雰囲気も・・・。建物の周辺にもお店(?)が並んでいるので、大量に安く果物を購入したいときにはいいかも。
《水産市場》
農産、水産、畜産系の中で一般の買い物客や見物客が一番楽しめそうなのはココ「水産市場」!品揃え、規模ともに水産市場として有名な「鷺梁津市場」に劣らないくらいだとか。蟹、貝、イカ、タコ、さまざまな種類の魚・・・と、確かにありとあらゆる海の幸や、中にはミンムルコギ(淡水魚)なんかも並べられていましたョ!こちらは比較的一般の買い物客も多いよう。
<乾魚物売り場>
水産市場の西側部分は、スルメや煮干し、海苔、乾燥した昆布など海産物系が中心の乾物コーナーになっています。旧正月や秋夕など、韓国の名節に欠かせないクルビ(干したイシモチ)が紐で繋がれてぶら下がっているのも見られますョ。
<塩辛&キムチの材料コーナー>
明太子やイカなどの「チョッカル」(辛い塩辛)類と、キムチ作りに使う「ジョッ」(塩辛)類を売るコーナーもあり!何種類もの真っ赤っかな「チョッカル」や、山のように盛られた「ジョッ」が売られている光景は韓国っぽさを感じられるかも。またキムチ作りに欠かせない液体の「ジョッ」(魚醤みたいなもの)も、いろんな種類のものが取り揃えられています。
《畜産市場》
畜産市場の「畜産物直販所」では、建物の中に様々な種類や部位のお肉を売るお店がぎっしりと入っています。ちょっと薄暗い照明に照らされた建物の中には、狭~い空間に生のお肉がたくさん吊るされていたり、肉を切る大きな機械や包丁が置かれていたりとかなりディープな雰囲気。価格はもちろん一般の小売店よりはずいぶん安く、主に小売店や飲食店用に売られているけれど、一般客も大量にまとめ買いするなら購入できるみたい。でも中に入るにはちょっと勇気がいるかも!?^^;
●他にもこんな施設が・・・
市場の北側に位置する部分には、塩などの食品を扱う「食品総合商街」や農協銀行、郵便局などの施設、そして一般向けの小売マートがあり。「こんなコトにマートがあるのね~」と入ってみると、普通のマートっぽいけれど商品をよく見るとどれも量が多めで価格も割安なような!?
韓国最大の総合卸売り市場、いかがでしたか?と~っても広い敷地は、88年にオリンピックの行われた蚕室総合運動場にほぼ匹敵するほどで、全てを歩いて回ろうと思うとかなりの労力が必要。水産系市場は市場見学に比較的向いていそうだけれど、もともと卸売り中心の市場なので、もし興味のある分野の市場があったらポイントを絞って訪れてみるとよいかも。以上、ソウルナビでした。