伝統工芸から現代アートまで、ステキな品に出会える仁寺洞の老舗!
こんにちは、ソウルナビです。韓国の芸術や伝統を感じることのできるお店がずらりと並ぶ仁寺洞(インサドン)。次々と新しいビルが建ち、伝統的なものだけでなく、モダンなテイストをうまく取り入れたお店も増えています。今日は1924年創業の店「通仁カゲ(トンインカゲ)」をご紹介しましょう。こちらは韓国美術界のリーダー的存在で、仁寺洞で韓国の美術品を扱い、古き伝統を守りつつ、現代アートの作家の紹介も積極的に行っている老舗。5階建てのビルはそのまま韓国の美術館といっても引けをとらないほど!見ごたえのあるギャラリーと、貴重な骨董品から気のきいたお土産までそろっています。それでは、さっそく行ってみましょう!
仁寺洞のメインストリートに位置
ソウル観光でまず訪れたいスポットであり、お馴染みのエリア、仁寺洞(インサドン)。お店は、仁寺洞のメインストリート、インサドンキル沿いにあり、重厚感のある韓屋(韓国の伝統建築)が目印。一本入った通りには韓屋を何軒かみかけますが、メインストリートにこれぞ韓屋!という建造物はほぼ見かけないので、とっても目立っています。1階にはスナック・雑貨の小さなお店が並び、正面向かって一番右に「通仁カゲ」への入口があります。中に入ると階段とエレベータがあり、ビルの地下1階から5階まではこちらを利用して移動します。
見るものがいっぱい!
それではフロアごとに紹介していきましょう~
5階:通仁ギャラリー
4階:古美術品
3階:家具
1階:生活工芸品
2階:生活工芸品
地下1階:通仁オークションギャラリー
■□■地下1階:通仁ギャラリー■□■
こちらのギャラリーは1975年のオープン以来、韓国の近代美術作家の作品を紹介して現在に至ります。主に韓国で活躍している伝統工芸家の作品を中心に展示・販売しています。展示期間は1週間~1ヶ月毎に変わり、行く度に新しい作品に出会うことができます。気に入った作品があれば購入もできるので気軽に相談されてもよいでしょう。
陶器の展示でした
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ただ置いておくだけでもステキな陶磁器たち
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■□■1階:生活工芸品■□■
こちらは「通仁カゲ」創業当時の韓屋を利用した販売スペースで、中庭を中心にユニークなH形になっています。中庭には大きな柿の木が。そしてまわりには味のある生活道具を中心とした骨董品がさりげなくディスプレイされています。オープンスペースではないので、中庭に入りたいときはスタッフにひとこと声をかけてからどうぞ。
こちらのフロアはおみやげにぴったりの、人気のポジャギ(韓国の伝統ふろしき)、陶磁器、アクセサリー、文具、伝統工芸品などありとあらゆるものがそろっています。
■□■2階:生活工芸品■□■
こちらのフロアで主に扱っているのは高級路線の青磁、螺鈿工芸品。フロアの入口付近にはモダンな絵画や木工芸品、韓国美術関連の本、文具などが並んでいます。螺鈿細工は外国人に人気があるそうで、ナビがおじゃましていたこの日も韓国のお客さんが欧米の友人にプレゼントをしたいけれどちょっと高級感のあるものを希望し、お店の方が螺鈿細工をおススメしていましたヨ。
□韓国の有名建築家設計のステキ空間
「通仁カゲ」のビルの前にある、韓屋についてちょっとご紹介しましょう。こちらは韓国の有名な現代建築家、承孝相(スン・ヒョサン)氏が設計した韓屋で1階に店舗が入り、2階は伝統家具や白磁の作品のディスプレイスペースになっています。茶陶専門の陶芸家として知られる細川護煕元首相と奥様が最近訪れて、ここで写真撮影したそうですよ。
■□■3階:リプロダクト家具■□■
朝鮮時代の伝統木工芸技術と木材で新しく作ったリプロダクト家具が並ぶフロア。昔の機能とデザインをそのまま忠実に再現したものや、現代の日常生活に合わせて使い勝手をよくしたタンス、小物入れ、ミニテーブルなどを販売しています。モダンインテリアの中にもスーッと溶け込んでくれるような控えめで落ち着いた色合いにファンが多いのも納得。
■□■4階:古美術品■□■
「通仁カゲ」の厳選コレクションがあるフロア。三国時代の土器から朝鮮時代の白磁に渡る陶磁器、朝鮮時代の木彫家具などが置いてあり、美術館や博物館関係者も多く訪れるといいます。貴重な品を扱うため、徹底した温度や湿度の管理を行っているそう。見るだけでも十分楽しめるのがこちらのコーナー!静かに鑑賞しましょう~
■□■5階:通仁オークションギャラリー■□■
こちらは、厳選した韓国古美術作品の展示をはじめ、絵画、工芸、彫刻品など意欲的に活動する作家の作品を展示するギャラリー。月に数回ミニコンサートやオークションやトークショーなども行われ、国内外のアーティストたちの交流スペースとしても利用されています。
メインストリートに面した小さなお店もチェック
「通仁カゲ」のビルの前にある韓屋の1階部分には、いろいろなお店がずらりと並んでいます。
★仁寺洞名物「クルタレ」の実演販売!
明るいノリのお兄さんたちの日本語パリパリのパフォーマンス。気がついたらつい買ってしまった?手のひらサイズの水あめを伸ばして約16000本の細い糸状にし、ナッツやドライフルーツを包んだ韓国伝統のお菓子「クルタレ」。いろいろな味があるのと日持ちがするのでお土産にぴったりです。
★他にもいろいろなお店が
ホットッ(粉モノの生地の中にシナモンや蜜を入れて、油で揚げたり焼いたりしたお菓子)やチュロス、ホットドッグなど小腹を満たしてくれるおやつなどのお店があります。
※お店の内容は変動があります。
いかがでしたか?いろいろなコンセプトのお店が現れては消え、消えては現れる仁寺洞(インサドン)。そんな仁寺洞で80年以上の歴史を持つ「通仁カゲ」は韓国の古美術界をリードし、現代作家の紹介を積極的に行って現代アート界でもその存在感をアピール。老舗だからといってとっつきにくいわけでなく、気軽に足を運べるお店作りをモットーにしているので、リラックスしてゆっくり鑑賞したり、おみやげを選べそう!伝統工芸も現代アートにもくわしい店員さんはとても気さくなので、わからないことはどんどん聞いて満足できるショッピングを楽しみましょう!以上、仁寺洞にある「通仁カゲ」からソウルナビがお伝えしました。