ソウルで海鮮を買いたい!食べたい!見たい!時には、ソウル最大の水産市場、鷺梁津へGO!!
こんにちは!ソウルナビです。高いビルが建ち並ぶ大都会ソウルでも、庶民的な韓国らしさを感じられる場所の一つといえば市場 。ソウルには小さな在来市場から大きな卸売市場まで様々な市場があちこちにあり、パワフルな活気と地元っぽさにあふれた市場は観光客にも人気のスポットです。今日はそんな市場の中でもソウル最大の水産物市場、「鷺梁津(ノリャンジン)水産市場」をご紹介しましょう!こちらは水産物の競りが行われるのはもちろん、卸し売り店や小売り店なども800余り集まる巨大水産市場。仕入れ業者から一般の買い物客まで、さまざまなお客さんが海産物を求めて毎日市場を訪れます。またこちらは市場で買った物を市場内の食堂に持ち込み調理してもらい、その場で新鮮な魚介類をいただくことができる、海鮮グルメスポットとしても人気の市場なんです!それでは海産物を見て、食べて、楽しむことができる市場へ、さっそくご案内しましょう!
鷺梁津水産市場の歴史
鷺梁津水産市場は日本統治時代の1927年、韓国で初めての水産市場としてオープン。当時の市場の名前は「京城水産(キョンソンスサン)」。京城とは日本統治時代に使われたソウルの名前です。実は鷺梁津水産市場は100年近くの歴史を持つ、とっても古い市場。ちなみに当時は鷺梁津ではなく、現在のソウル駅の裏あたりにありました。独立後も水産物市場として続いたあと、1971年に現在の場所である鷺梁津(ノリャンジン)に移転。水産物卸売市場として建設されたコンクリート2階建ての大きな建物に、競り場やたくさんの卸し売り店、小売り店が入りました。しかし建設から40年以上たち建物も老朽化し、2015年の秋、建物のすぐ隣りに地下2階、地上6階建ての大きな新しい建物が完成。現代風の市場に生まれ変わりました!
ちなみに2016年5月現在、市場は旧建物から新しい建物への移転の途中。実はさまざまな問題から卸し売り店の移転が進んでおらず、競り場や食堂、事務所などはすべて移転しましたが、卸し売り店はまだ全部移転していません。将来的にはすべて移転する予定のようですが、それがいつ頃になるのかまだ分からない状況です。
場所は地下鉄1・9号線ノリャンジン駅の近く!
市場の新しい建物は、地下鉄ノリャンジン(鷺梁津)駅の近く。地下鉄9号線のほうにある7番出口からは徒歩約5分ですが、鷺梁津駅は地下鉄1号線と9号線の駅が少し離れているので、1号線で来るともう少し歩かなければなりません。また駅から市場へ向かう途中には線路を越える地下道を通りますが、この地下道がちょっとディープな雰囲気!狭い通路に野菜などの食料品を売る露店がずらりと並んでいます。 初めて見る方はちょっとびっくりするかも?でも決して危険な感じではないのでご安心を。このディープさを楽しみながら行くと面白いかも!?露店の並ぶ地下道を抜けると、市場の大きな建物はすぐ目の前にあります。
ちなみに2016年5月現在、市場は旧建物でも卸し売り店や小売り店が営業中。駅からはこの旧建物を通り抜けて新しい建物へ行く方法もあります。全て新しい建物へ移転した食堂では、旧建物のほうで買ってきた魚介類でももちろん調理してもらえるので、見学がてら古い建物を通って行くのもよさそう。
フロア別案内
地下2階、地上6階の新しい建物には市場の売り場や競り場、食堂などのほかに事務所や駐車場、保管倉庫などさまざまな施設が入っています。一般の買い物客が利用する施設は1階と2階に集まっています。
6階 法人事務所、仲卸売人事務所
5階 高級刺身食堂、仲卸売人事務所、会議室
4階 事務所、乗用車駐車場
3階 パラムマル(イベント会場)、 乗用車駐車場
2階 刺身食堂、販売場、インフォメーションデスク、金融施設(銀行)、小型貨物駐車場
1階 小・卸売店、競売場
地下1階 加工処理場、活魚保管所、貨物駐車場
地下2階 冷凍倉庫、排水処理場、貨物駐車場
市場の1階には一般の買い物客もショッピングできる小売店や卸売店がたくさん!水槽には大きな魚から小さな魚までさまざまな活魚、貝、エビ、カニ、ロブスター、アワビなどなど、いろんな魚介類が集まっています。買う予定がなくても、活気のある雰囲気と一緒に見てまわるだけで楽しめそう!またこちらで買った魚介類はおうちに持って帰るほか、2階の食堂に持ち込んで調理してもらい、その場でいただくこともできます。これは旅行者にもうれしい!
ちなみにまだ営業している旧建物のお店はこんなかんじ!古い建物ですが、暗い市場に電球や水槽の明かりが照らされ、ディープだけど庶民的でより活気のある雰囲気!こちらで買い物しても、新しい建物の食堂で調理してもらえます。
勢いある海産物を見ているとお腹が空いてくるはず!あの魚を刺身にして食べたらおいしだろうなぁ~、あの蟹をゆでて食べたらほっぺが落ちるんじゃないかしら?!あのアンコウをお鍋にすると激ウマだろうなぁ~などなど、あれやこれやと美味しい想像が膨らんできたら即買い!新しい建物の2階フロアへ移動しましょう~そう、この水産市場のポイントは、買ったばかりの新鮮な食材を市場内にあるお店で料理してもらい、そのまま食べられるシステムがあること!!食堂は新しい建物の2階の端っこに食堂街として並んでいます。
食堂では蒸したり焼いたり鍋にしたりする調理代のほか、「セティン(テーブルのセッティング)代」「ヤンニョム(薬味)代」「ヤチェヤンニョム(野菜と薬味)代」といったテーブルのセッティング代のような料金が人数分必要になります。お店によって呼び方は違うけれど、内容は醤油、味噌など刺身につけて食べるタレ、刺身と一緒にいただく野菜類と簡単なパンチャン(付け合わせおかず)といったかんじ。出てくる野菜やパンチャンがお店によって少しずつ違うけれど、だいたいどこも似たような内容です。
出てくる野菜や付け合わせなどはお店によって少しずつ違いあり
|
|
刺身はこうやって野菜に包んで食べるのも現地流
|
お刺身はふつう、市場にあるお店の買ったところで切ってもらえます。または、すでにお刺身に切ってあるものを買うこともできます。お刺身を食べる場合は、これらのお刺身を食堂に持ち込み、ヤンニョム代(テーブルのセッティング代)を払えばOK。またお刺身のアラはメウンタン(魚のアラの辛い鍋)にしてもらうのが定番。お刺身だけじゃなく、アラも忘れずに持ち込みましょう。鍋の調理代は別料金になります。ちなみに辛くない鍋にすることもでき、その場合は「チリ」といえばやってもらえます。
そのほか、カニなどを蒸す、エビや貝柱を焼くなど、さまざまな食材を希望に応じた方法で調理してもらえます!
市場で買った魚介類を食べる手順は?
1) 市場でお買い物!
お値段を交渉しながら買うことも。刺身を食べるときはアラももらって行くことを忘れずに。お刺身は魚屋さんで直接切ってくれます。
カニなどはグラム単位で金額がきまります
|
|
お魚は基本1匹買い!
|
2)食材を持って2階の食堂へ
お刺身を食べる場合は刺身をキレイに並べたお皿と魚のアラの入った袋を持って新しい建物の2階の食堂街へ。中には日本語の通じるお店もあります。
3) お店に入ったらおばさんに材料を渡し、調理法を伝えます
主な調理法の韓国語は・・・
蒸し(チム)、焼き(クイ)、生で(センウロ/フェロ)、炒め(ポックン)、さっと茹で(デチム)、辛い鍋(メウンタン)、辛くない鍋(チリ)、
辛さの希望は韓国語で・・・辛く(メプケ)、辛くなく(アンメッケ)、辛さ控えめに(トルメッケ)
4) 刺身皿を広げ、お食事開始!
さきほども紹介したように、テーブルセッティング代(ヤンニョム代)が一人ずつにかかります。お酒やドリンク類の注文もできます。
5)刺身を食べた後、アラはメウンタン(魚のアラの辛鍋)に
辛くない鍋がいいときは「チリ」と必ず伝えましょう。ご飯も頼んで美味しく食べて、ご馳走様~
6)会計
テーブルセッティング代(ヤンニョム代)、鍋などの調理代、ご飯やビールなどのお酒を頼んだ場合その代金を支払えばオッケー!
市場ならではの美味しい買い物と美味しい食事、いかがでしたか?!こちらは基本的には日本語は通じませんが、昔から日本からの観光客も多く訪れている場所。時々市場へ行くと一生懸命いろんな言葉で値段の交渉をしたり、食堂でお刺身を美味しそうにほおばっている外国人観光客の姿をよく見かけます。たくさんあるお店の中には日本語ができるスタッフのいるところもたまにあるし、食堂のほうでは日本からの観光客が特によく行くお店もあるのでチェックしてみましょう。ちなみに、これから市場に行ってみよう~っという方は、是非汚れても大丈夫な靴とボトムで!魚市場だけに地面はびしょびしょに濡れています。また市場だから基本的に魚は1匹単位、また他の海産物もキロ単位で買うお店がほとんど。なるべくたくさんの人数で行ったほうが、いろんなものをおいしく食べられますよ!活気のある市場の雰囲気とおいしい海産物、是非楽しんでみてくださいね!以上、ソウル市民の海鮮の台所「鷺梁津水産市場」からソウルナビがお伝えしました。