平壌式冷麺の老舗!シャリシャリの牛骨ダシスープ&そば麺のマッチング!
こんにちは!ソウルナビです。韓国冷麺といえば、冷たいスープの中に蕎麦色がかった麺が入った、いわゆる水冷麺(ムルレンミョン)を思い浮かべる方も多いのでは?!実はナビも韓国冷麺が大好きで、日本でよく食べていたんですよね~。韓国に来てからは、水冷麺のときもあれば、ビビン(辛いソースに絡めたタイプ)、時にはフェ(エイの刺身入り辛いソース)冷麺を食べてみたり…といろんな冷麺を食べるようになったんですが、味の違いの前に、韓国冷麺を大きく二分するのが、麺の違い。主にさつまいもの澱粉を使った弾力のある細麺のハムフン冷麺、そして、そば粉がたくさん入った噛み切りやすい麺の平壌冷麺です。好みはそれぞれあると思いますが、今日は主に水冷麺として知られる平壌冷麺の名店!「乙密台(ウルミルテ)」をご紹介しましょう!こちらは1971年創業、地元の人たちに長らく愛されてきたお店。こちらの冷麺の特徴はシャリシャリ半凍りの牛骨だしスープと、平壌式にしてはつるつるっと弾力のあるそば麺。このマッチングはいかに~?!
◎ウルミルテ(乙密台)
この店名のウルミルテ。看板も白地に紺の文字でシンプルに書かれていてとっても分かりやすいです。このシンプルさと、文字が漢字で書かれているところが、なんとなく老舗っぽい雰囲気を感じますよね!さて、このウルミルテを漢字で書くと乙密台となるんですが、この名前はもともと今の北朝鮮にあたる平壌直轄市、中区域、慶尚洞にある朝鮮時代の楼亭のことで、北朝鮮の国宝なんだとか。お店の中にはその写真が額縁入りで飾ってあります。お店の名前もこのウルミルテ(乙密台)にちなんで付けられたそう。
◎お店はお隣同士で3店舗
皆さんも実際に足を運ぶと分かると思いますが、お店の看板だ!と思って近づいてみると、看板だけでもここ、そこ、あそこにと、あちこちにあるんです。その看板がつまりお店の数で、通り沿いに小さいお店が1店舗、その隣に大きめのお店、そして小道の奥に民家のような店舗が1店とぜんぶで3店舗。ナビは一番大きい店舗に入ったんですが、中は冷麺一筋数十年、という老舗っぽい感じはなく・・・カフェか何かを改造したのかと思ってしまうほど。締め切りのドアが道路側の壁にあり、板の床に間隔を空けて丸テーブルが並べられ、イスも木製の丸イス。また厨房のある入口の方とは段差があり、ここも増築したようなつくり。
不思議に思ってお店のスタッフに聞いてみると、創業当時、お店があったのはまさにナビが入ったところ!つまり一番大きな店舗のテーブル部分で、かなりこじんまりとしていたよう。また今では平壌冷麺の老舗として知られていますが、このお店が有名になったのは実は90年代以降。クチコミでうわさが広がり、お客さんが増えるに従って厨房部分を増築したあと、隣の小さい店舗、奥の店舗と増えていったとか。この増築ぶりを見ても、人気のほどが伺えますよね!
★冷麺シーズンのランチタイムにはこんなに行列が!
お昼は混むと思って11時半ぐらいにお店に行ったら、ぎりぎりセーフ。混雑タイムの前にテーブルに座れました。注文をして待っているほんの5~10分の間に、お店の前には周辺からやってきたサラリーマンやOLたちであっという間に行列が!そうそう、ナビがお店に向かうときも、わざわざタクシーに乗ってきたサラリーマンもいたほど。
◎さっそく、注文!
メニューにはかなりビックな太い文字でどか~んと「ムルレンミョン(水冷麺)」、その下に「サリ(麺の追加)」、少し間をあけて、他のメニューが4分の1ほどの文字サイズで書かれています。スユッ(ゆで肉)、ノットゥジョン(緑豆のチヂミ)、ホンオ(エイ)といったお酒のおつまみ系メニューが並び、一番下に、もし食べたい方がいれば…という感じで、「ビビン」、「フェ(刺身)」冷麺。平壌冷麺の専門店ですもんね。今回は水冷麺、ビビン、そして隣の地元の方が美味しそうに食べていた緑豆のチヂミを注文!少しすると、大根の千枚漬け、キムなどがテーブルに並びます。
※メニューは2008年6月現在
★まずはスープから!平壌冷麺にしては、薄すぎない牛骨スープ!
ソウルの平壌冷麺の老舗というと、全体的にスープが薄めのところが多いもの。ナビもはじめて某有名店で食べたときは、「このスープは?!水で薄めた?!」と思ってしまったほど。しかーし、冷麺ツウいわく、平壌冷麺は3度目からおいしくなると・・・。実際、回を重ねるごとにだんだんおいしく感じるから不思議。そんな平壌冷麺にしては、こちらのスープは最初から薄すぎ~と思うほどではないですが、食べていくうちにダシの味が増してきます。
スープは牛骨だしで、牛の骨・肉などを入れて7時間ほどしっかり煮たものだとか。このダシスープを一度凍らしてから使うので、テーブルに運ばれてきたときにはスープは半シャリ状態。見た目かなり涼しげですが、食べたら適度に冷えてます!夏の暑いときには、このシャリシャリスープで火照った体が一挙にクールダウンしそうです^^。この冷たさで最初は味が薄く感じられるかもしれませんが、だんだん凍ったスープもとけて、麺にもダシが染み込んで、食べていくうちに少しずつ牛骨ダシの味が濃く感じられるところ。