絵画のように美しい料理の数々!ヘルシー&モダンな韓定食に舌鼓!
こんにちは!ソウルナビです。いまや日本人旅行者にも大人気の、さまざまな韓国料理が少しずついただける韓定食。いろんな種類の料理をたくさん食べたい!という時にも、ちょっとリッチにコース料理を、という時にもぴったりですよね。今日ご紹介するのは、この韓定食の専門店!韓定食といえばソウルでは九折板(クジョルパン)や神仙炉(シンソルロ)といった宮廷料理を中心としたコースが一般的ですが、今日ご紹介する「シファダム」は韓国料理をちょっとモダンに、よりヘルシーにアレンジした料理がいただけるお店とか!その美しい盛り付けも現地で評判の韓定食なんですヨ。では、さっそくお伺いしてみましょう!
仁寺洞のメインストリートに!
場所は韓国伝統文化の感じられる観光客にも人気のエリア、仁寺洞(インサドン)。伝統工芸品や韓国っぽい雑貨を扱うお店がたくさん並ぶメインストリート沿いにあります。白っぽいオシャレな建物なので、メインストリートを歩いているとすぐに見つけられるはず!最寄りの駅は地下鉄1・3・5号線のチョンノサンガ(鍾路3街)駅で、5号線ホームの5番出口から出ると、歩いて5分ほどの距離。仁寺洞を訪れる多くの人が利用する3号線アングッ(安国)駅からは歩いて10分ほどかかりますが、メインストリートをまっすぐ歩いてくればいいだけなので、通りに並ぶ伝統雑貨をぶらぶらと見物しながら行くのも良さそう。お店は2階と3階にあるので、建物を見つけたら向かって右にある階段から上りましょう~
座席は全てテーブル席。2階には完全に個室になった席もあります。また2階ではディナータイムに伝統楽器の演奏も行われるそう!3階はテーブルの並ぶ広めの空間になっていますが、仕切りでいろんな大きさの個室にすることができるそうです。
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3階の入口
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テーブルはいろんな大きさに仕切れます。
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どちらの階もインテリアはシンプルながら伝統とモダンがセンス良くミックスされたオシャレな雰囲気。所々に置かれた昔の家具や置物、そしてテーブルに飾られた花もステキです。
「詩」や「画」のように美しい料理たち!
お店の名前「シファダム」は漢字で書くと「詩画談」。この名前には詩や絵画のような料理を提供する、という意味が込められています。まず、それぞれの料理はどれもお皿の上に描かれた絵画のような美しい盛り付け。そしてぱっと見のキレイさだけでなく、そんな盛り付けや料理のタイトルによってどの料理にもさまざまな意味が込められ、一つ一つの料理に韓国の伝統的な食文化が表現されているんです。お味のほうも、伝統的な調理法をベースに現代的な味付けを所々に取り入れたオリジナリティのあるもの。体に良い素材がふんだんに使われているのもポイント!そんな料理がいろいろ味わえる「韓定食」のコースとして楽しめます。
それではオススメのコースをご紹介しましょう!こちら「ヘンボッカン・イヤギ」(A Happy Story)はお店自慢の料理が全てセットになったフルコース。前菜からデザートまで合わせて13品!もついてきます。それぞれのお料理は単品でも注文できたり、また他のコースにも含まれていたりするので、一つ一つチェックしていきましょう~
■コンガン・チュジョンブリ
直訳すれば「健康間食」といった意味になるこちら。「薄ーくスライスしたフルーツや野菜を低温で長時間調理した健康チップス」だそう。パリパリのチップスはどれも野菜やフルーツ本来の味がギュッと凝縮されている感じでお味もグッド。本当に健康なおやつといった感じ。芸術的な盛り付けにもびっくり!ですが、さらにお皿にはパウダーシュガーで描かれた絵やメッセージが!
■ホンサム・サムゲ・スープ
紅参(ホンサム)の入ったとサムゲタン(参鶏湯)をペースト状になるまで煮詰めたスープ。スプーンには細かく刻んだ鶏肉と、お店で直接栽培しているトウキ(当帰、漢方の一種)の葉、紅参ゼリーが別に用意されていて、スープと一緒にいただきます!紅参など漢方の味はマイルドで、鶏の味の引き立つスープはとってもなめらか&クリーミー。食べ方も面白いし、贅沢な気分になれるスープです。
■スサム・テチュ・チキン・ロール・キョドゥリン・サンヤチョ・セロドゥ
ちょっと長い呪文のようなタイトルですが、日本語でいうと「水参とナツメとチキンのロール添え山野草サラダ」。食べられる花がとってもカラフルで華やかな盛り付け!庭や山に自生している自然の野草サラダに水参(生人参)とナツメをロールした鶏肉が添えられているほか、桃の煮たものも入っています。ドレッシングも桃ピューレをベースにしたもの。桃の優しい甘酸っぱさと、新鮮な草花の香りがマッチ。鶏のロールも柔らか。全体を混ぜ混ぜしていただきますが、スタッフがやってくれるのですべておまかせしましょう!
■マウムルピウォ・ヨンヒャンウル・チェウヌン・シガン
蓮の形の器と本物の蓮の葉がキレイなこちらは「心を空にして蓮の香りで満たす時間」というタイトル。ん~、ロマンチック!?珍しい白蓮の花と葉、茎、根っこ、実などを入れて作った蓮の葉ご飯です。池のようになった部分には、発酵させた白蓮の葉のお茶が注がれていて、飲むことができます。
■モドン・ヘムル・ブチュジョン
ヘムル(海産物)とブチュ(ニラ)のジョン(チヂミ)に、ブロッコリーと野草が散りばめられて、まるでお花畑のように!?さらにチーズもトッピングされていて、モダンなお味。お皿の隅っこに添えられているスポイトの中にタレが入っています。お好みでかけてからどうぞ~
■オモニエ・トンチミ・ハンアリ
オモニとはお母さんのことで、ハンアリ(瓶)入りのお母さんが作ったトンチミ(大根の水キムチ)という意味。大根だけじゃなく、冷たいスープもいただきます。ヘムル・ブチュジョンと一緒に、さっぱりとしたお口直しにもぴったり。
■コリアン・ロンチ・ボクス
サンドイッチのように見えるこちらは日本式に読むと「コリアン・ランチ・ボックス」。サンドイッチの正体はパンの代わりにチュンピョン(蒸して作った餅)、中の具にはプルコギと野菜、そしてソースにはマヨネーズの代わりに松の実ソースが使われた、まさに韓国伝統式のサンドイッチ!しっとりした蒸し餅にプルコギのほんのりとした甘辛味がよく合います。硯(すずり)のようなお皿に墨などの小物が添えられていて、昔の文具が盛り付けのテーマになっています。「書堂(ソダン、寺子屋のようなもの)で字の勉強をしながらお弁当を食べる」イメージとか!?ピクルス付きです。
■キムチガ・パスタルル・マンナッスルテ
またまた何かの呪文のようなタイトルですが・・・こちらは「キムチがパスタに出会った時」という何とも可愛らしい名前。もうお分かりですね、キムチパスタです。キムチにパスタなんて合うのかしら・・・と思っていただいてみると、これがびっくり!キムチクリームソースになっていて、洋風の味がキムチとうまく合っています。イカスミ入りでコクのある麺だから、いっそうマッチしているような~。キムチの歯ごたえもアクセントに。
■ヨムジョンエ・フッナルリヌン・パラム、コッソグムル・クルセ・タマ
「塩田にさっと吹く風、花塩を器に盛る」という一層ドラマチックなタイトルのこちら。「(画家の)マチス風の強力な色彩を持つ野菜と果物たちを小さなボールに掘り出して、エビと一緒に芥子ドレッシングに和えた冷菜」なんだそう。ミネラルが豊富で質の良い塩が採れることで有名な全羅南道は新安(シンアン)の塩が飾られていて、この新安の塩を広く知ってもらうためのメニューなんだとか。お皿にトッピングされた塩は塩田夫が通り過ぎた道を表現しているそう。
■チャングムエ・ホンシソス・チュクスンチェ2012
「チャングムの紅柿ソース竹の子菜」。チャングムとはあのドラマで有名なチャングムのこと。ドラマの中で紅柿(ホンシ、よく熟れた柿)を使った料理が王の味覚を回復させる、有名なエピソードがありましたよね。こちらはまさにこの紅柿(ホンシ)のソースを使った一品。薄く切った竹の子、生栗、梨、もやし、新芽などを紅柿ソースと混ぜていただきます。キレイに盛り付けられているのでもったいない気もしますが、全体をよく混ぜてからいただきましょう。優しい味わいの中にも素材のいろんな風味や食感が感じられます!
■ソルイプ・カリビョン
カリビョンとはトッカルビの昔の言い方。トッカルビとは細かく切った牛肉に味を付けて固めて焼いた、韓国式のハンバーグのようなものですが、こちらはそのお肉で一口サイズの餅を巻いて焼いています。このお餅はカルビの骨を模したものとか。温めた石の上に盛り付けられて出てきます。ソルイプ=松の葉が飾られていて、自然の雰囲気満点!?お店のロゴが付けられた小さなエリンギも芸が細かい!トッカルビにトッピングされているのは松の実と山椒の実です。
■イェンナル・トゥルパッ
イェンナルとは「昔の」、トゥルパッは「昔、農作業をするときに屋外で食べたご飯」という意味。このような籠の上に漬物や塩辛、キムチなどを載せて食べたそうで、こちらはその雰囲気を再現したもの。9種類のおかずに、田舎風のウゴジテンジャングッ(干し野菜の味噌スープ)、粟入りご飯が付きます。シメのご飯ものですね。
■タルチュムル・チュジャ
デザートは韓国の伝統芸能の中でも有名なタルチュム(仮面踊り)のお面をかたどったお菓子!タイトルも「タルチュムを踊ろう」!お菓子はコンタシクと呼ばれる、豆の粉を蜂蜜でこねて型出しした伝統菓子です。一緒に出てくるお茶はデパプリチャ、ネギの根っこに砂糖を加えて煮詰めたお茶。甘めですが、これが不思議とコンタシクによく合うんです!
いかがでしたか?本当に絵画を描いたような料理の数々。そんな美しい見た目だけじゃなく、料理のタイトルにもあるように料理の一つ一つにそれぞれのコンセプトが込められているのに加え、素材や調理法にも神経が使われ、お味のほうも二重マル◎!いろんな韓国の味を視覚と味覚、両方から楽しめるのではないでしょうか!?こんなステキな韓国料理を味わってみたい方にはもちろんオススメですが、韓国料理を食べなれたリピーターさんでも今までとはちょっと違う韓定食をきっと体験できるはず!以上、仁寺洞メインストリートの「シファダム」からソウルナビでした。