世宗大王国王即位式【5月】

こんにちは、ソウルナビです。今日は李氏朝鮮時代の宮中文化の美しさ、そして優雅な姿を一目で見れちゃう世宗大王（セジョンテワン）の国王即位式をご紹介します。毎年、韓国文化財保護財団が主催して行われるこの行事は、宮中儀礼再現行事として李氏朝鮮時代当時の宮中儀礼と儀礼に使われていた音楽、道具、衣服などさまざまな分野から韓国の伝統美を垣間見ることのできるいい機会。また、世宗大王の業績をたたえる資料も見ることができます。それでは国王即位式が開かれる昌慶宮（チャンギョングン）に行ってみましょう！(^-^)

国王即位式のモデルとなる国王には、李氏朝鮮時代の第４代君主・世宗大王（セジョン・1397～1450、 在位期間1418～1450）！世宗大王って誰、ですって？！(-_-;)李朝時代、国を性理学的な理想社会にするために、民生、国防、租税、人材育成、文化、科学などさまざまな方面に業績を残した聖君の中の聖君と言っても過言ではない韓国では超超有名なお方！！そのなかでも一番偉大な業績は、現在韓国で使われている文字である「ハングル」、つまり訓民正音を創製したこと！みなさんもこの世宗大王はぜひ覚えておいてください！(^-^)ハングルを創った王、とういうことで韓国の偉人のなかでも最高の偉人として選ばれるほど、韓国人の誰もが尊敬している偉大な人物です。韓国の紙幣のいちばん額の大きい１万ウォン札に描かれている人がズバリ世宗大王！

国王即位式は、百官賀礼、遺教、国宝、伝達、教書頒布といった順に即位儀式を進行します。王を警護する内禁衛（ネグメ・李氏朝鮮時代の王の側近で護衛を任された軍隊）、儀仗隊と騎手団、即位式を担当する役人と文武百官、王室の親族、高位官僚、僧侶、老人、などなど多数の人たちが参席して王に忠誠を誓うチョル（礼）を行います。そして、王の即位を祝う祝辞
を朗読。最後は臣下全員が王の万寿無疆（寿命が永遠なること）と国運の上昇を祈願して「千歳千歳 千千歳（チョンセチョンセ チョンチョンセ)」と唱えたあと、再度４回にわたってチョル（礼）をするとこれで行事は終わり！詳しくは下記の即位式の順序を参考にしてください！

<< 国王即位式の進行順序 >>

◆初厳
太鼓が３回打ち鳴らされ、即位式開始。

◆世宗大王 入場
楽工の演奏が始まり、官員の護衛を受けながら輿に乗って入ってきた世宗大王が御座に上がり、お香が炊き上がると象書官は御宝を持って御座の前に捧げる。

◆宗親(王の親族)
と文武百官入場 護衛武官の配置が終わると、王の親族および２品以上の高位官僚が入場。

◆鞠躬四拝
儀式進行を担当する通賛が鞠躬四拝を唱えると、号令に合わせて王の親族と文武百官が王に４回チョルを行い、立ち上がる。

◆百官朝賀
礼曹から御座の前に捧げた百官の祝辞伝文を宣伝官が朗読し、王の即位を祝う。

◆即位教書頒布
通賛が「クェー」と叫ぶと王の親族と文武百官はひざをついて座り、宣教官が王の即位教書を頒布。即位教書頒布後、通賛の号令にしたがって頭を３回深く下げる「三叩頭礼」を行う。

◆山呼および四拝
通賛が「山呼（サンホ）」を唱えると、すべての参席者は王の安泰と国運の上昇を祈願し、「千歳千歳千千歳（チョンセチョンセチョンチョンセ）」と唱え、号令に合わせて四拝の礼を行う。

◆行事終了
協律郎の合図によって音楽が鳴りやむと、奉礼郎の引導によりすべての参席者が退場、即位式が終了。

即位式を終えた世宗大王は、昌慶宮通明殿（チャンギョンクン・トンミョンジョン）にとどまっている太宗（テジョン 1367～1422 在位期間1400～1418）に謁見します。文武百官が後ろにつき自然と御駕行列ができます。通明殿の前に到着した世宗大王は、太宗に仕えて即位賀礼宴（チュグィハレヨン）を行います。この時、李氏朝鮮時代のさまざまな宮中舞踊や宮中音楽を鑑賞することができます。ここで写真をチェック！！(^-^)

世宗大王の国王即位式が開かれる昌慶宮明政殿の周りには、幼稚園児からお年寄りまで男女老若を問わずすべての人たちが約600年前の世界に戻り、おごそかな当時の国王即位式をともにすることができました。即位式は韓国語、日本語、中国語、英語で進行され、巨大なマルチビジョンで生中継まで行われるから現場にいるというリアル感がさらに倍増！皆さんもぜひご鑑賞ください！国王即位式はもともと李氏朝鮮の正宮である景福宮勤政殿で行っていましたが、勤政殿の復旧工事を行う関係で昌慶宮明政殿で即位式を再現したそう。それでは、サイフの中の１万ウォン札を取り出し、世宗大王を改めて眺めながら、、、ソウルナビでした！(^-^)