ソウル式ナクチポックン(タコ炒め)vs釜山式ナクチポックン、ソウル人大好き冷麺vs釜山人大好きミルミョン!張り切って2メニューを大比較しちゃいましょ!
こんにちは!ソウルナビです。つい先日、釜山へお出かけしてまいりました。釜山旅行は初めて?!ではありませんが、釜山に関しては超ビギナーなナビ。そこで出会ったプサンの美味しいお料理に感激っ。同じ韓国なんだから、ソウルも釜山も料理にそんな大きな違いなんてないんじゃない??と思われる方もいらっしゃるでしょうが、日本でも関東、関西の味付けが違うように、ソウルと釜山のお料理にも違いがありました!同じ料理名なのに、こんなに料理のスタイルが違うの?!というものもあるんですヨ。今日はスペシャル企画ということで、2タイプのお料理を比較してみることにしました!まずトップバッターはナクチポックン(ピリ辛タコ炒め)。これは同じ料理名であるにもかかわらず、味付けもスタイルもま~ったく違うというもの。そして2番バッターは、暑い夏はもちろん、寒~い冬に食べてこそ本当の味が楽しめるという冷たい麺料理の代表として、ソウルはお馴染み冷麺、釜山はミルミョンを大比較しちゃいます!アナタはソウル派?!それとも釜山派?!どっち?!それでは行ってみよ!
ナクチポックン(ピリ辛タコ炒め) ソウル式vs釜山式
ナクチポックンって?!
ナクチポックンとは、ナクチ=手長タコ、ポックン=炒める、という言葉通り、手長タコを唐辛子味噌とニンニクで炒めた激辛料理のこと。このタコと唐辛子をピリ辛風に炒めたナクチポックンは、韓国人の食欲回復料理としてもってこい!ご飯のおかずとしてはもちろん、ソジュ(焼酎)の肴としてもピッタリなお料理なんです。またこのタコには、タウリンがたっぷり含まれた低カロリー蛋白質のほかにもリン・鉄分・ビタミンなどの成分が含まれていて、体内コレステロールの量を抑え、貧血予防にも効果的とか。ちなみに、タコは冬に食べるのが一番おいしい~といわれているそうですヨ。
そんなナクチポックンですが、ソウルと釜山とでは見るからに全く違った感じ~。さっそくそのあたり、徹底分析していきましょう~。
「ソウル式」 VS「釜山代表」
◇主な材料
◇テーブルに運ばれてきたときの状態
◇見た目
◇作り方
ソウルとってもシンプルな材料を使ったシンプルな作り方。スープはなしで、材料をざっと炒めます。ポイントは炒めすぎてタコが硬くなることを防ぐこと。プルッと柔らかい新鮮タコの食感を楽しみたいもの。
釜山
牛骨スープを作ることからスタート!適当な大きさにきったタコと野菜を鍋に盛り付け、その上に秘伝のタレとニンニク、そして牛骨スープを流しいれます。あとはテーブルでグツグツ!
◇スープの有無
◇味
◇激辛度
ソウル
★★★
釜山
★☆☆
◇食べ方
ソウル
皿に盛り付けられたナクチポックンをヒーヒーいいながらそのまま食べます。このとき酒を注文してもOK!ある程度食べたらご飯をオーダー!器に盛られたご飯にナクチポックン、豆もやし、そしてゴマ油を適量かけて「即席ナクチポックンビビンパッ」にして食べるのが定番の食べ方!
釜山
ご飯の上に汁ごと掛けて混ぜ混ぜして食べるのが定番。ほかにナッチポックンを最初に注文し、食事の〆にうどんを入れたり、残ったスープにご飯を入れ焼き飯を作って食べたりもします。見た目は赤くて辛そうだけれど、スープで緩和され、スープも楽しめます。もちろん夜はお酒の肴としてもいただきます。
◇付け合せに~?!
◇値段
ソウル
一皿14000ウォンくらい(約2人前)
釜山
一人前5000ウォン程度
◇これらのメニューを食べれるお店リスト
ソウル
★ 「イガンスン・シルビチッ南大門店」
住所:ソウル市 中区(チュング)南大門路4街(ナムデムンロサーガ)73-1
電話:02-753-8800
釜山
★ 「ハルメチッ」
住所:釜山市釜山鎮区凡川1洞837−43
電話:051-634-9618
★ 「ケミチブ 南浦洞店」
住所:釜山市中区東光洞2街11-3
電話: 051-246-0228
◇ナビ的見解
ソウルお酒好きにオススメしたいメニュー。とてもシンプルな装いだけれど、味わい深いお料理。食事として食べるときにはかならずビビンバにしましょう~。付け合せのチョゲタンがさっぱりしていて旨い!!激辛好きは必ず挑戦すべし!
釜山ボリューム満点の昼のお料理というイメージ。ピリ辛ではあるものの、タコや野菜などさまざまな食材が入っていてお鍋をつつく感覚で楽しめそう~。韓国料理ビギナーさんにオススメ!
夏も冬も大活躍! ソウルの水冷麺vsプサンのミルミョン
水冷麺って?!
1950 年に勃発した朝鮮戦争によって南に移住した北朝鮮出身者らを通じて本格的に普及したとされる冷麺。最近は夏の食べ物として知られるようになりましたが、もともとは寒い冬の日の食べ物だったとか。寒い冬、夕食に暖かいオンドルの部屋に集まって、歯がジーンと痛くなるほど冷たいトンチミ(水キムチ)に麺を入れて食べたのが、ネンミョンの由来とか。麺の材料は主にサツマイモのでんぷんと蕎麦粉。夏のランチタイムには市内の冷麺店はサラリーマンやOLさんたちでいっぱいに!ちなみに冷麺には、咸興式と平壌式の2種類がありますが、今回は水冷麺が美味しいことで有名な平壌冷麺を比較します、あしからず。
ミルミョンって?!
釜山が発祥の地で、釜山を中心とする慶尚南道地域で主に食べられているミルミョン。その材料は小麦粉であるのが特徴。こちらも同じく朝鮮戦争が勃発した 1950年以降、北朝鮮から避難してきた戦争難民が、故郷「平壌」の冷麺(冷麺は平壌が発祥地)を再現しようと、当時食料不足のため手に入りにくかった冷麺の材料であるデンプンや蕎麦粉の代わりに、アメリカからの援助物資だった小麦粉を代用して作ったのが、このミルミョンの始まりだとか。釜山市内では冷麺の専門店よりもミルミョンの専門店が多く、冷麺を食べに行こう!という声よりもミルミョンを食べに行こう!というのが一般的だそう~!驚き!
そんな水冷麺とミルミョンですが、見るからに全く違った感じ~。さっそくそのあたり、徹底分析していきましょう~。
「ソウル代表水冷麺」VS「釜山代表ミルミョン」
◇主な材料
◇見た目(トッピング食材)
◇トッピングの肉
◇麺の色
◇セットのスープ
ソウルトンチミ(水キムチ)やあったかいユクス(牛骨のスープ)などがついてきます。あったかい牛骨スープは香ばしく、冷たくなった胃腸をあっためてくれますヨ。もちろんお替り自由~!
釜山漢方の混ざった温かいユクス(肉のスープ)。日本のうどんスープのような感じ。濃い目の味付け。お替りもちろん自由~!
◇スープ
◇麺のコシ具合
◇食べ方
◇味
ソウル
トンチミのさっぱりとした酸味が口の中に広がります。牛コツスープが酸味をまろやかに、ソフトにしてくれます。クセがないので、安心してぐいぐい飲んで、ツルツル食べ干してしまいます。
釜山
漢方の香りがふわぁ~と漂います。でも嫌な薬のような感じではありません。スープはさっぱり。ほのかに甘味もあります。薬味もそれほど辛くなく、アクセントになりいくらでも食べられてしまう感じ。麺のコシ加減もちょうどよい感じ。日本チックな麺。
◇値段
ソウル
1杯6000~7000ウォン
(冷麺専門店基準)
釜山
1杯3000~4500ウォン
◇これらのメニューを食べれるお店リスト
ソウル
★ 「南浦麺屋」
住所:ソウル市 中区(チュング)茶洞(タドン)125
電話:02-777-2269
★ 「平壌麺屋」
住所:ソウル市 中区 奬忠洞1街(チャンチュンドンイルガ)26-14
電話:02-2267-7784
釜山
★ 「ハルメカヤミルミョン」
住所:釜山市中区南浦洞2街17-1番
電話:051-246-3316
★ 「春夏秋冬」
住所:釜山市釜山鎮区釜田1洞404-3番地
電話:051-809-8659
◇ナビ的見解
ソウル
焼肉といえば冷麺!冷麺といえば韓国!っと日本人でも知らない人がいないほど人気の韓国料理。さっぱりとした味わいは焼肉の後の脂っぽい胃腸にはぴったり。クセがなくビギナーさんも安心して食べられるお味。専門店に行くと少々値段がはるのが玉に瑕。
釜山
釜山では冷麺店よりも多く存在するというミルミョン専門店。漢方の味が少しし、クセのある香りが苦手という人もいるかも。そのときはお酢とカラシでフォロー。チープな値段がかなりうれしいぃ~!
いかがですか?ソウル在住のとしては、釜山メニューがとても新鮮に感じられました。ソウル料理が一番!と思っていたけれど、釜山料理もすてたものではありませ~ん!マジ旨い!!ということは、韓国料理全般がやっぱりおいしい~ということですよネ~。ソウル⇔釜山は、KTXに乗れば3時間弱で行き来できるようになりとても便利!1つの都市だけでなくもう少し足を伸ばして、地方のお料理を楽しむのも旅の醍醐味ではないでしょうか。ぜひソウルの料理とプサンの料理、いろいろ試して見てくださいね!以上、改めて韓国料理に魅了されたソウルナビがお伝えしました。^
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2006-02-22