韓国料理食べ合わせ～冷麺と酢

体にいい食べ物、第３弾は冷麺について、それからどうして冷麺に酢（食酢）をかけて食べるのかについてもご説明します。ご期待あれ～。

冷麺の味は、麺と肉汁の調和にあるといっても過言ではありません。冷麺に香辛料のカラシと食酢をお好みでかけるとさっぱりと酸っぱい味が楽しむことができます。特に麺がしこしことして香ばしいほど最高の味になります。肉汁がどんなにおいしくても、麺が悪いと肉汁の味まで台無しになってしまうほど。いい麺と出会って初めて肉汁の味が生きてくるのです。

麺の主原料のソバは、点々と黒い殻が混ざったようなものがソバ固有の風味があって栄養価も高いそうです。またソバは粉がきめ細かく、よく熟成しているので消化が良く、便秘や高血圧に大変良い食品として伝えられています。これはソバには毛細血管を丈夫にするビタミンＰの一種であるルティンが６ｍｇ％も含まれているためだとか。このルティンは高血圧と動脈硬化症、潰瘍性疾患、凍傷、痔、風邪治療などに効果があると認められていて臨床的に利用されている成分だそうです。

麺の次は重要な秘訣は肉汁！私達が知っている水冷麺というのは一般に平壌冷麺（ピョンヤンネンミョン）のことをいいます。平壌冷麺の肉汁は雉を茹でた汁が一番とされていますが、現在はたいてい灰汁抜きした牛の脚の骨を使っています。キュウリ漬け、ゆで卵や梨などを入れ、肉汁をそっとかけて氷を浮かべれば冷麺の完成！

水冷麺であれビビン冷麺であれ、冷麺を食べる時は酢がないと酸っぱさがなくて何だか気の抜けた味になってしまいます。もちろん酸っぱさを味わうために冷麺に酢をかけるのではありません。それには別のいろんな理由があるのです。

第一の理由は疲労回復。いっぱい汗をかいたり、食欲がない時に酢を使った料理を食べると疲れがとれ、食欲も出てきます。これはさっぱりとして酸っぱい冷麺が暑い夏に最も人気がある料理ということにもあらわれています。

第二の理由は消化促進。でんぷんや肉類等を食べると消化過程で乳酸が生産されるのですが、この乳酸が多くなると疲労がたまるため、早く分解する必要があります。酢などの有機酸は乳酸を分解処理を促進する働きがあるのです。酢はこんな点で消化吸収された栄養分をエネルギーに換えてくれる隠れた貢献者です。韓国ではカルビやプルコギなどの肉類を食べた後に冷麺を食べる人が多いのですが、これはまさにこのような理由からなのです。

最後の理由は殺菌効果。酢は夏に腐りやすい食べ物の細菌繁殖を防いだり、殺菌してくれたりします。甘酸っぱい味を出す酸性状態では細菌は生きることはできません。このような理由もあって特に夏には細菌繁殖の危険性がある冷麺に酢をかけて食べるのです。

冷麺と酢は、味覚的な調和と栄養そして衛生の３つすべてを満たしてくれる一石三鳥の効果がある韓国の代表的な料理の組み合わせの傑作です。是非、ソウルにいらっしゃったらしこしこしてさっぱり酸っぱい冷麺を是非お試しあれ・・・

＊おまけ！
ソウルナビがソウルナビ読者の皆様だけにお教えするチェックポイント！韓国で冷麺を一番、美味しく食べる方法を３つ！

１番目、美味しい冷麺が食べたいならその食堂にあう料理を注文しましょう。平壌冷麺専門店では水冷麺を、咸興冷麺専門店ではビビム冷麺やフェ冷麺を注文するのが一番！冷麺店にもそれぞれ得意な冷麺があるのです。

２番目、冷麺の味をそのまま楽しみたいのなら、からしや酢を入れないで厨房から出されたままのものを食べましょう！もちろん、冷麺を専門にしているお店でね。最近は酢とカラシをのせた冷麺の味に慣れてきたのでのっぺりした味だと思うかもしれませんが・・・でも冷麺初挑戦の人ならからしや食酢をかけないで一度食べてみて下さい。また食酢は肉汁の味を変えてしまうので肉汁にかけないで麺の上にかけて召し上がれ。忘れないで下さいね。(^^)

３番目、韓国では食べるときに冷麺の麺を食べやすいようにはさみで切ってもらいます。でもできることなら切らないで食べるのがいいかも。麺にはさみを入れると味が少し変化してしまうためなんです。平壌冷麺は麺が太いので歯で簡単に噛み切れるから大丈夫。

オススメ冷麺のお店は下のリンクを参考にしてください。次回はさらに充実した内容で皆様にお会いしましょう。