一年で一番暑い真夏の時期~「三伏!(初伏・中伏・末伏)」
こんにちは!皆さんにソウルにまつわるありとあらゆるオトクな情報をお伝えしようと日々努力をたゆまぬソウルナビです(^^)。今回は韓国のポンナル(伏日)について紹介しようと思います。ポンナル??はて、何でしょう?皆さん聞いたことはありますか?韓国にはポンナル(伏日)と呼ばれる日が3日あり、それぞれチョボッ(初伏)、チュンボッ(中伏)、マルボッ(末伏)という名前で呼ばれています。
初伏から末伏までの期間は一年で最も暑いと言われる時期で、その期間のことを特にサンボッ(三伏)と言い、この期間の暑さをサンボットウィ(三伏の暑さ)と言ったりします。この期間にソウルに来る予定の皆さん!暑さと日焼け対策にサングラスと日焼け止めなどを用意しておいてくださいね!それから梅雨がまだ終わってない、ってこともあるので天気予報は必ずチェックして傘も忘れずにね!!
伏日あれこれ
季節のイベントを大切に過ごす韓国の人たちにとって、夏の重要なイベントの伏日。どんないわれや風習があるのかご紹介しましょう!
1.伏日(ポンナル)っていつ?
一年のうち、昼が最も長い夏至(太陽暦の6月21日頃)後の3番目の庚の日(7月12日頃~7月22日頃。暦の十干のひとつである庚から始まる日)を初伏といい、初伏から10日目を中伏、立秋(8月8日頃)が過ぎて迎える庚の日を末伏といいます。この3回の伏日を合わせて三伏(サンボッ)と呼びます。
ちなみに2023年の初伏は7月11日、初伏から10日後の7月21日が中伏、末伏は8月10日になります。韓国のカレンダーには、ちゃんと「初伏・中伏・末伏」が書いてあるんですよ!
2.伏日には何か風習があるの?
特に何の根拠もないのに大衆に受け入れられている迷信のなかに「伏日に小川や川で沐浴をすると体が弱る」という俗説があり、どんなに暑くても沐浴しなかったそうです。でも反対に初伏に沐浴をしたなら中伏、末伏にも沐浴をすると健康になるとも信じられてきたそう!さて、皆さんならどうします…(−_−)?洗います・・・?洗いません・・・?
また、他の伏日の風習といっても特に変わったものはなく、昔も今も変わらずこの期間には夏のフルーツをたくさん食べたり、海や山に行って暑さをしのいだりします。
3.伏日に特別に食べる物ってある?
伏日に食べるごちそうといえば、何と言っても参鶏湯(サムゲタン)でしょう! 三伏の当日には、どこの参鶏湯屋さんも大行列。これをみると、韓国の人は若者から年配の方まで季節の風習が身に染み付いているんだなぁ~と妙に感心してしまいます。最近では、鶏つながりで、タッカンマリやローストチキンを食べる人も多いようです。
しかし、かつての伏日の代表メニューは「補身湯(ポシンタン/ケジャングッ)」、つまり犬肉料理でした。けれど地方によっては犬肉を食べると縁起が悪いとして禁止するところもあり、また犬肉を食べること自体が国際的に問題になったりもしています(もちろん韓国の人々にはなくてはならない食文化であるという主張もありますが)。そういったさまざまな事情から、いつからか補身湯よりも参鶏湯が伏日の代表メニューとなりました。
4.伏日こもれ話~犬の名前
韓国にいる犬のなかには初伏、中伏、末伏という名前をもった犬がいます(^^;;)飼い主が犬を呼ぶときに「初伏~!こっちへおいで~!」なんて呼んだり・・・特におじさんたちがこういう名前をつけて呼んだりしています。初伏、中伏、末伏という名前を犬につけて呼ぶと食欲がわいてくるんだとか・・・(ー_ー;)?!理由はともかく、伏日になったら捕まえて食べてやろう、って意図があるのかな?でも誤解のないように言っておきますが、多くは冗談です。おじさんがみんなそういうふうに思っているわけではないですのでご安心を(^^;)!
また、すべての種類の犬がケジャングッの犠牲になるわけではありません。韓国には黄狗(ファング=毛の黄色い犬のこと)の肉が人にいいといわれ、黄狗は一等品と考えられています。
5.伏日のことわざ
逃げて!!
ここで伏日と関連したことわざをひとつ。韓国には「ポンナル・ケ・ペドゥッ(伏日に犬を殴るように)」ということわざがあります。これは伏日に伝統的に犬を料理するために棒で殴って捕まえる風習からきたことわざで、一般的に「激しく人を殴る」ことを指します。棒で殴るのは肉質が柔らかくなっておいしくなるという俗説のため(^^;;)。一般的には他人を激しく殴りつけている(または物をムチャクチャに壊そうとしている)時に「ポンナル・ケ・ペドゥ・テリゴインネ(伏日に犬を殴るように殴ってるね)」なんて使ったりします(^^)。その言葉の意味にはかわいそうに殴られている、という意味も含まれているそうですよ。